財政に対する議論
あんたも2021年に確実に行われる衆議院選挙について、各政党が動き出しているってニュースを眺めているかい?
今度の選挙で特徴的なのがコロナ渦で俺たちが苦しめられ続けている経済の停滞にどう立ち向かっていくかってことについて、政党単位での動きが見えるってことだと思うんだよね。
今までの選挙ってさ。
例えば消費税を増税するのかどうかは議論しても、消費税を減税して景気を浮揚させるなんて議論は話し合いのテーブルに乗ることすらなかったじゃんか。
ところが、今回の衆議院選挙では、維新は期限付きでの消費税5%なんて良い始めているし、社民は3年間消費税を0にしようなんて言い始めている。
今までであれば「財源がない」って言う伝家の宝刀で議論が成立していなかったこの財政の話が普通にできる世の中になりつつあるってことなのかも知れないね。
今回は財政について誰がどんなこと言っているのかを整理してみる回だ。
ちっと、俺たちが置かれている現状ってやつを眺めてみようぜ。
景気を支えるもの
よく「景気が悪い」なんて話を聞くじゃんか。
実際、この20年。
デフレが続くことによって日本って国の経済力は見るも無残な状態になっている。
このサイトに乗っかっているグラフがセンセーショナルに感じるってヒトは結構いると思うんだよ。
出典:上記サイト
日本のGDPが1990年代から横ばいなのに対して、アメリカと中国の伸びっぷりがえげつないことになっているのがよく分かる。
なんでこんなふうになっているのか?
その原因について、最近良く見かけるグラフがある。
出典:ダイアモンドオンライン
このグラフは要するに政府が支出を増やしている国はわかりやすくGDPが伸びている(=景気回復している)ってことを示している。
しかも統計的にほぼ例外なくその傾向があるってことだ。
そのことを前提に色んなヒトの意見を調べてみようかね。
骨太の方針2021
まずは菅内閣で閣議決定された骨太の方針2021ってやつを眺めてみる。
中身を見てみると「財政健全化」ってキーワードが12回ほど出てくる。
つまり、「税金で集まるお金の範囲で政府が支出額を抑えないとダメだよね~」って言っているわけだ。
それだけ聞くと「まあ、そうかもね」って思うヒトが多かったんだと思う。
ところが、コロナ渦に日本を含めた世界の各国が政府支出を増やさざるを得ない現象が起きた。
そらそうだよな。
経済活動そのものを抑制しないとままならない状況の中で、経済を回すためには政府が支出しないことにはヒトがまともに生きていくことが出来ないのは自明の理だかんね。
このコロナ渦でひどい目にあっているのかと思いきや、2020年の予算で70兆円くらいの政府支出を増やしたことで、税収は増えたらしい。
そんなこと言ったって、税収が増えた分で70兆円まかなえないだろって?
そらそうだ。
でも、政府債務が増えることによってなんかひどいことが起きたか?
起きてないんだよ。
実際に政府債務である国債の引き受け手のざっくり半分は日本銀行だ。
つまり事実上は国債に対する金利が発生しない。
このやり方なら政府は日本円を発行することが出来るってわけだ。
何?そんなことしたら円の価値が暴落しちゃうじゃんかって?
じゃあ、この2年で対米ドルの円相場ってどうなってるよ?
ほぼ横ばいだべ?
政府債務の増加ってのは通貨の価値にあまり影響を及ぼしていないってのが事実としてわかり始めているってことなんだよな。
財政拡大を目指すヒト
この状況を踏まえて、政府支出をきっちり増やして、消費税という消費を抑制させる税制を見直さなければならないって言う政党はちらほら出てきている。
れいわ新選組と国民民主党がその代表格だと思う。
冒頭に触れた維新やら社民党はどうにも大衆迎合の雰囲気がプンプンするんだけれども、れいわ新選組と国民民主党は結構本気で言っている気がするってヒトは多いんじゃないかな。
自民党の中でも財政拡大の必要性を主張しているヒトはいる。
西田昌司さんはその代表格だと思う。
総裁選に立候補するって話が出ている高市早苗さんもプライマリバランス黒字化目標の凍結を主張している。
おそらく、高市早苗さんが自民党総裁になることはないとは思うんだけれども、自民党が緊縮財政一直線ではなくなる可能性を感じさせてくれるヒトだとは思うんだよ。
プライマリバランス黒字化ってのが国民の収入を奪う目標だって事実。
政局のコントロールによって菅総裁が再選されるってのは既定路線なのかもしれない。
それでも緊縮財政バンザイって空気感にヒビがはいりつつあるってのも事実なんじゃないかとも感じる。
なあ、あんたはどう思う?
コロナ渦という災厄は俺たちに財政拡大という扉を開けさせることが出来ると思うかい?
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