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「本好きの30問」に答えてみました(前)

とても面白いアンケートを見つけたのでやってみました。
ものすごく長くなっちゃったので、半分に分けます。

◆いま現在、読んでいる本

「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」 町田そのこ

R18文学賞は、女性にしか書けない女性の文学を育ててきた賞だと思います。
小説に男も女もないと思われるかもしれませんが、私は小説は明確な男と女があると思ってます。この小説もそんな女性にしか書けないものがつぶさに描かれた素晴らしい短編集だと思いました。
特に三作目の「波間に浮かぶイエロー」が好きです。

◆次に読む予定の本

「鵼の碑」 京極夏彦

先日、夫が読み終えました。
次は、私がいってまいります。

◆積ん読のなかで1年後くらいに読むんじゃないかな?という本

「731 石井四郎と細菌戦舞台の闇を暴く」 青木富貴子

帝銀事件のドキュメンタリーを夫とみて「731部隊についてもっと知りたい」と言ったら、夫に渡されました。
どうやら私はノンフィクションは苦手なようです。なかなか読み進まない。

◆手元にないけど近いうちに入手する予定の本

「三体」 劉慈欣

ずいぶんと話題になったよね。一緒に読もうよ、今度買いに行こう……という話を、夫と三日ぐらい前にしました。

◆いつか絶対読んでやる予定、しかし予定は未定…の長編シリーズ

「銀河英雄伝説」 田中芳樹

元彼が全員、この小説の大ファンでした。
みんな、中高生のときの青春の代名詞みたいに語ってくれたおかげで読んだことないのに、キャラもストーリーもけっこう頭に入ってます。
彼らの話を聞くたびに「銀英」に挑戦するんですが、最初は10ページで挫折。彼氏ができるたびに挑戦して、なんとか一巻だけ読み終えました。
その話を夫にしたら「僕は読んだことない」と言うではありませんか。
夫が興味をもったので、私が持ってる一巻を渡したら「面白いじゃないか!」と、次の日、全巻大人買いしてきました。

◆今の私を作っている基礎だと思う本、または作家

綾辻行人の館シリーズ。
以後、新本格にどっぷりはまりました。
世間では「十角館」が有名だけど、私は「時計館」が好きです。

◆大人になって読んで、これ子供の頃に読みたかったなあと感じた本

トミー・ウンゲラーの絵本

子供のとき「すてきな三にんぐみ」の表紙が怖くて手に取ることができなかったんですが、娘と読んだらとても面白かった。
もったいないことしたな、と思いました。

◆子供の頃に読んでおいて良かったなあと思う本

江戸川乱歩の少年探偵団

ポプラ社から出版されているものを全巻、図書館本で読みました。9歳のときでした。私のミステリ好きはここから始まりました。

10年後「孤島の鬼」を読み、子供のころに覚えたわくわく感とはまた違った面白さを味わいました。子供のときはワクワクを、大人になってゾクゾクを教えてくれた。
乱歩は私にとってミステリだけにとどまらないエンタメの神様みたいな人です。

◆子供(3〜12歳)のころ特に好きだった本/シリーズ

今はもう絶版だと思いますが、あかね書房から出ている推理・探偵傑作シリーズが大好きでした。少年探偵団シリーズを読み終えて、今度はここから海外ミステリに入ります。今、考えたら「マルタの鷹」なんてジュブナイルで読んだって面白くないと思うんだけど。
特に好きだったのは「あかつきの追跡」や「見えない殺人犯」のウィリアム・アイリッシュ。
どうやらサスペンスが好きな子供だったようです。

◆思春期のころ特に好きだった本/シリーズ

「十二国記」 小野不由美

高校生のときに友人に貸してもらいました。
今は新潮文庫で出てますが、当時は講談社のホワイトハートというレーベルから出版されていました。友人からはコバルト文庫などたくさんの少女小説を借してもらいましたが、十二国記を読んだときは「これまでの少女小説となんか違う」と興奮したのを憶えてます。

◆16〜20代のころ特に好きだった本/シリーズ

「百鬼夜行シリーズ」 京極夏彦

大学生の時「姑獲鳥の夏」を読んだ時の衝撃ったら、そりゃ、もう。
「なんや!これ!!」でした。
「こんなの読んだことない!こんなの初めて!!」でした。
乏しい語彙力で申し訳ない。

そういえば、ヨーグルも大学生のときに読んだらしいのですが、読んで圧倒されたんでしょうね。当時、小説家志望でせっせと小説を書き続けていたらしいのですが「僕は小説家にはなれない」と思ったそうです。

◆30代以降、特に好きな本/シリーズ

「青の軌跡」 久能千明

「すごく面白いから読んでみて」と友人に勧められて読んだのですが、今のところ私が唯一読めたSF本でもあります。
あのとき子育てでいっぱいいっぱいでしたが「青の軌跡」が大変な現実からつかの間、最高のエンタメ世界に連れて行ってくれました。

実はこれを読むまで、BL本ってどこか脳内お花畑の人たちが、簡単にカップル成立してイチャイチャする安直な恋愛ものっていうイメージがありました。
すみません。読みもしないで何を言ってるんでしょ。BLファンの方、申し訳ないです。
読んでびっくりでした。これ、めちゃくちゃしっかりしたエンタメだわ。
変な話、確かに設定はぶっとんでるんですよ。だから、その分、ストーリーの構成がしっかりしないと読み物として成立しないんでしょう。
これもまた失礼な物言いなんですけれど、BLという枠がもったいないと思った作品です。BLとついてしまうと読者層を縮めてしまう気がしたから。

◆現在、最も気になっている作家

宇佐見まこと

「愚者の毒」を読んだ時「ポスト清張がとうとう現れた!」と興奮しました。
いまだに映画やドラマにならないのは何故なんでしょうか。こんな骨太な物語、すごくいい映画が撮れると思うんだけど。

◆ぜったいに読みたい本

「凡庸な芸術家の肖像」 蓮實重彦

夫がとても好きな本で何度も再読しています。
夫がそんなに好きなら……と思って私も読むんですが、なかなか「。」がやってこない文章に最後まで読める気がしないです。
文字で酔うって初めての経験でした。

◆持ってることが自慢できる(?)お宝本

「バースディ・イブは眠れない」 小野不由美

小野さんのデビュー作。
学生時代「小野さんの小説は全部読む」と決めて、古本屋やオークションで既刊本を全て手に入れました。今でもピンクの背表紙の悪霊シリーズなど大事にしています。
あと「屍鬼」のサイン本も私の宝物。

ここまで半分。長くなりました。
後半に続きます。