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親孝行は人それぞれ。

ちっちです。

私には年老いた両親がいます。
こどもが親にできることとはなんなのでしょうか。
今回はそんなことを書こうと思います。


親も歳をとる。

最近、両親の体調が絶不調です。
感染症ではなく二人とも全く違う理由で体を壊し、2月中は別々の病院で入院していました。
母の方は手術したこともあり、退院した今も体を自由に動かすことができません。
対して父はつま先に激痛が走り、思うように歩けません(痛風ではありません)。
私は高齢出産で生まれたこどもなので、二人ともなかなかいい歳です。二人とも命に別状はなく快方に向かっていますが、体にの自由がきかないので週末実家に帰り家事をやったり運転手をして買い出しを手伝ったり、プチ介護生活を体験することになりました。


親孝行とはなんなのか。

みなさまにとっての親孝行とはなんでしょうか。
共に暮らし、家事の負担を減らすことでしょうか。
仕送りという形で金銭的にサポートすることでしょうか。
親の言葉に耳を傾け、精神的な支えになることでしょうか。
逆に自分自身の夢を叶え、成功することでしょうか。
私個人としては、実践しているかは別としてこれらは全て親孝行だと思います。

ではここから先は、私の友人が実践した親孝行を書こうと思います。
私にはできない親孝行です。


アキラくんの場合。

アキラくんは私と同い年の男友達です。
アキラくんは独身、公務員の好青年。
ちょっと人見知りでいわゆる理系男子です。
点でハマりどこまでも深掘りして戻って来なくなるのは長所なのか短所なのか笑。
そんなアキラくん、結婚願望はありますが凝り性が災いしてワーカホリックとなり休日出勤当たり前。彼女を作る暇がありません。
一方でアキラくんは彼の母親(以下ママ)が大好きです。
アキラくんのママは元々インテリアデザイナーで、アートに非常に明るい人。
アキラくんはその影響でアートが大好きになり、ママと美術館にしばしば出かけています。
(彼はいわゆるマザコンだと思いますしマザコンについては賛否両論ありますが、その議論は今回の記事の本筋からズレるので深掘りはしません。)

さて本題です。
五年くらい前でしょうか。
アキラくんはママにヨーロッパ旅行プレゼントしました。
ママはヨーロッパを周遊しアートを巡ることが長年の夢で、その夢をアキラくんは叶えたのです。
アキラくんとお母さんは二人で旅の出かけていきました(お父さんはあまり興味がなかったらしく、お留守番したそうです)。

おおアキラくん!素晴らしい親孝行!
しかしふと疑問が浮かびます。
私は帰国した彼に尋ねました。

私「アキラくんや、お母さんに旅をプレゼントしたんだよね?」
アキラ「そうだよ、ちっち。」
私「てことはアキラくんが旅費全額負担したってこと?」
アキラ「もちろんだよ、ちっち!プレゼントだもん。」
私「ちなみにさ、参考までなんだけどさ、」
アキラ「うん、何?」
私「いくらかかったの?」
アキラ「え、それ聞く!?」
私「あ、ごめん!そうだよね、聞くもんじゃないよね!」
アキラ「えーいいよ、隠す話でもないし。えっとね……」
私「うん……」
アキラ「一人……」
私「うん」
アキラ「一人、50万円かな。」

え……

えええええええええええええ!!

アキラくんそれじゃあ二人で100万円⁉︎

アキラくんすげええええええええ!!


という会話が繰り広げられました。

半分の50万円は自分の分としても、トータル100万円を負担してママを旅に連れて行く。
両親はとても大切だと思いますが、安月給のわたくしには到底できません。
一方で、公務員のアキラくんだって高給取りというわけではなく私と同様に庶民だと思うのです。
そしてお金の問題は置いておいて、ママの旅行に一緒についていってあげるなんて、本当に母親が大切なんだと感じました。

アキラくんの親孝行。
私の心に強く刻まれました。


お金の額=親孝行の大きさではないと思うけれど……

アキラくんのプレゼント、どう思われましたか。
親と一緒に旅行に行くことに一番価値があるとも思いますが、やはり金額が金額なだけに、ここでは旅費に着目したいと思います。
これは価値観で答えは変わってくると思います。貯金の大半を使ってでも両親を旅行に連れて行きたいという方はいらっしゃると思います。
ただ正直なところ、現状の私には親を100万円かけて旅行に連れて行くことはできません。冷たい奴だと思われるかもしれませんが、残念ながらそこははっきりしています。
前述の通り、私は共に旅をすることに意味があると思いますし、お金の額で愛を表現するなんてナンセンスだと考えるタイプです。ただ、自分ができない分アキラくんがやったことには大きな意味があると感じました。
そして、答えは出ていませんが、自分が親にできることはなんだろうと考えるようになりました。


母に言われたこと。

最後に最近の自分の話に戻そうと思います。
絶不調の両親のサポートをひとしきり終え、実家から自分の家に帰るときのことです。
本当だったらもう少し長く実家にいて二人を支えるべきなのにと、罪悪感を抱えていました。
そんな私に母が帰り際、こう声をかけてきました。

「ちっちが私たちのことを心配しているのが伝わってきて、嬉しかった。」

いやいやお母さん、心配なの当たり前でしょうが。
と思いましたが(多分母にも言った)、労働の報酬にうまいパン屋の激うまパンを進呈されました笑
どうやら時間の限られた中で焦りながら全力で働いた姿から私の気持ちを感じ取ってくれたようでした。私が実家に行く前は両親は疲れ果てた顔をしていましたが、実家から帰る時は少し笑顔が戻っていました。
そして、二人にちっちに心配されないように頑張って体を治すと言ってもらえました。
実のところ、父親はそれまで治療に消極的だったのですが、治そうという気持ちを少し取り戻してくれたみたいでした。
なんなんでしょうか。誰も父親のことを心配していなくて、もうこのまま朽ちていこうとでも思ったのでしょうか(命に別状はないから朽ちることはない)。
父ちゃんしっかりしてよ!


親孝行にはいろいろな形があり、どれも正解だと思います。
そして両親に大切に思っていると伝えることもまた、親孝行のかたちなのだと思います。

今日はこんなところで締めようと思います。
こういう正解のない記事は、いろんな考えがあるので書き方が難しいなあ。
ここまでお付き合いいただいてありがとうございます。

それではまたお会いしましょう!

ちっち。

まだまだ未熟者ですが、もしサポートいただけたら資料購入に活用させていただきます😌✨