凄く小さな1日(詩)
凄く小さな1日が終わった
腹の中にアサヒとサッポロを詰め込んで
過ぎていく電車を横目で見ながら
飛び込んだ瞬間を想像してため息をついて
ああ、もう、言葉が出ない
細野晴臣みたいに見える
コンビニ定員が隠れてタバコを吸っている
入っていくお客を見れば
長いタバコは携帯灰皿に押し込まれる
ああ、もう、ああなりたいよね
そりゃ何も残ってるものはないし
誇れるものだってひとつもないし
けどそれでやっていくしかないし
結局は死ねない事への言い訳だし
まあできる限りやりますよ 飽きるまでは
凄く小さな1日が終わった
歯医者と床屋と電気屋に行っただけで
会議にいるだけのイヤホンは
100均でも良かったと帰り道に気づいて
ああ、もう、やり直したい
そりゃ器用に立ち振る舞えないし
裁断機だって上手く使えないし
けどそれでやっていくしかないし
結局は死ねない事への言い訳だし
まあできる限りやりますよ 飽きるまでは
凄く小さな1日が終わった
最後までこれの繰り返しさ
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