2024年3月7日(木)

映画のためなら早起きもできる。歩いて京都シネマへ。昨日の夜にはぴったりだったceroはあまり乗れなくて、くるりのベストアルバムに変えたらしっくり来た。この街は僕のもの。

『神の道化師、フランチェスコ』。ロベルト・ロッセリーニは初めてだった。テーマ的にあまり興味が湧かなくて、でも名作だから観ておこうという気持ちで観たら思いの外大変良かった。

清貧で知られる聖フランチェスコと弟子たちの暮らし。いくつかのセクションが細切れに出てきて、それぞれの話がどういう話なのかはセクションの初めに梗概が示される。ユーモラスなタッチでありながら何ほどか神聖なものを感じさせる。なぜこのテーマなのか、映画製作当時の社会的状況もロッセリーニの思想も私は知らないからなんとも言えないが、資本主義・物質主義に対するアンチテーゼなのか、あるいは権威的なカトリック教会への批判として働くものなのか、などと思う。

ある街で托鉢によって受け取った物資を数メートル先で別の貧民にすべて差し出しているとか、彼らの在り方が端的に現れていたところなど滑稽でありながら尊くもある。

家に帰ってから昼ご飯を食べて寝てしまった。あーあ。

ちょっと目を覚ましたとき、ベランダの柵にスズメとも違う小鳥がとまって囀っていて、よく見ようとレースのカーテンを持ち上げたら逃げてしまった。私はフランチェスコではない。

カーテンを開けて外を眺めると綺麗に晴れていて、鴨川で無為に時間を過ごしたくなった。でも眠くて、やらなきゃいけないこともあって、でもどうせやらないことがわかっていて、ちょっとつらくなった。また寝てしまった。

そういえばちょっと前に書泉から『殉教カテリナ車輪』が届いたのだった。挿絵のポストカードセットも付いていた。頼んだことをすっかり忘れていた。

夜はカップヌードルラクサ味食べた。真っ当に美味しい。でも印象に残らない味だ。これは私が鬱々としていて食への感度が弱まっているからかもしれない。

しかし今日は夜中の2時から『博士の異常な愛情』なのでメンタルが悪くない感じである。

ニュースを見ても気分が悪くなるだけなので最近は見ていないのだがアメリカではトランプの勢いがすごいそうで胸糞が悪い。相変わらずイスラエル支援を続けるバイデンも糞食らえと思うけれど、トランプは当然イスラエル側だし奴が当選したら他のさまざまな点でも今より悪くなることが確定している。どちらが当選してもいいことがないけれど最悪かまだマシかという選択は嫌だろうなと他人事のように思う。

こんなことを書いていたら気分が悪くなってきた。

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