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現場看護師が教える!ChatGPT実践活用ガイド 第5回:学会などの想定問答集の作成

看護師・看護学生の方々、発表終わった後に行われる質疑応答、苦手と思ったことないですか?私は嫌いです。そもそもやっと発表が終わってほっとしているところに、そんなこと考えてもいないよという内容を突っ込まれても答えられません。
そこで今回は、この質疑応答対策で想定問答集を作ろうというお話です。



準備段階ですること

ChatGPTはこういう分野は実は得意です。そして前回のお話のように、与える資料が限定的ではなく、自分の著作物なので、必要なデータは有料版ならそのままアップロードするだけで良いので楽です。
ただし前回のお話でもふれたように、アップロードされたデータはそのまま流用されることはないですが、ChatGPTの学習データとしての利用は去れる可能性がありますので、それが嫌な場合には抄録などの限定的だけど内容を網羅したものをアップロードすると良いでしょう。

無料版をお使いの方は、文字数制限などもありますので、自身で必要個所をコピペしていって情報を提示します。

ChatGPTへ前提条件を伝える

まず「私は〇〇学会に参加します。この学会で先ほどアップロードしました抄録の内容を発表します。今回はこの発表の想定問答集を作りたいと思います。」のように、自分がこの学会で何をするのかをはっきりと伝えます。

想定される質問者をChatGPTへ提示

ここが一番重要です。ここまでの過去4回の記事をすべて読んでくださっている方にはお分かりかと思いますが、ChatGPTを効率よく使うには、目的と成果を発表する相手を明確にすることで、より良い文章ができます。今回、実際に妻の学会発表の想定問答集を作る際に使った質問者の想定はこのような形でChatGPTへ伝えました。

「今回は、以下のような学歴をもつ人たちを対象として学会発表を行います。
1・看護大学の教授で博士号を持っている
2・看護専門学校の教諭で修士号を持っている
3・学会発表者で他の発表を聞いている看護師。学歴は看護大学卒業
4・学会参加者で学歴は看護専門学校卒業」

こうすることで、この後、この立場の人ならこう質問してくるという質問例が作成されます。

質疑応答想定問答集の完成まで

上のように例えば4名の質疑応答を書いてくださいとChatGPTに指示すると、ChatGPTは4名分まとめてこういう質問をしてくるだろうという内容を返してきます。
あとはこれに答えていくだけです。

想定問答集のクオリティを上げるための工夫

4名分の質疑応答を開始するときに、以下のような文章を付け加えると良いと思います。

「これから学会発表の想定問答集を作るために、あなたは質問者となって私に質問してください。この質問ですが、私が「終了します」と書くまで続けてください。
また質問にあたっては、毎回新しい質問をするのではなく、私の回答に対して矛盾点を追及してください。矛盾点がなくなったと判断したら、「これで終わります」と宣言して質問を終了してください。
では最初に「看護大学の教授で博士号を持っている」人の想定で質問を開始してください。」

このようにChatGPTに指示することで、質問が1名ずつ返ってくるだけでなく、矛盾点を突っ込み続けてくれるので、自分が気づかない発表のあらを探すことができます。


まとめ

学会に限らず、何かを発表するにあたって想定問答集を作ることは欠かせないステップです。この方法を用いることで、発表者はあらゆる質問に対して準備万端で臨むことができ、その分野における専門知識と自信を示すことができます。
国会答弁も、官僚が用意した想定問答集を作っていますしね。あんな感じで、しっかりと準備すれば質問も怖くなくなりますし、これを準備する段階で自分の発表する内容を見直すことができますよ。

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