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感動の生まれる場所

ハロウィンのダークな世界が好きで、最近はUSJのゾンビダンサーの動画ばかり見ています。

USJとかディズニーのダンサーさん凄すぎないですか!?

動きやすいように衣装の素材は考えられているんでしょうけど、被り物で激しいダンス踊ったり、どんな格好でも踊れるってやっぱりプロは凄いですね。



そんなダンサーの守護•サポートをして下さってる神様がいらっしゃいます。

日本人なら一度は名前を聞いた事のある、天鈿女(アメノウズメ)さんです。

ビジョンで見た彼女は白い鉢巻と、長い黒髪を後ろで緩く縛った、細くて華奢な女性でした。
多分身長は160cm無いと思います。
上半身は着物に似た感じの白い衣で、腰から下は長い布が前後に垂れ下がってるだけの生足が殆ど見えている大胆な格好でした。手には文献通り笹の枝を持っています。
彼女が来るとやや強めなお線香の様な香りがします。


天鈿女さんは芸事全般の担当で知られていますが、ダンサー以外の守護•サポートもやってらっしゃるんですか?


「私は絵描きさんも手伝っているのよ。」


そうなんですね。何か格好からアクティブなダンスだけ担当だと思ってました。好きなダンスはありますか?


「全部❤︎」


全部!?


「私は踊りで喜びを表現出来る人は皆んな大好き!」


じゃあ絵描きさんもジャンル問わずですか?


「油絵から漫画まで、絵描きさんもジャンル関係無く皆んな大好き!」


サポート範囲広いですねえ。それにしても『動』のダンサーと『静』の絵描きって対照的な感じがしますが。


「使うのが体か筆かの違いだけで、自分の気持ちを表現するって言う点は一緒よ。」


ああ、言われてみれば。


「普段ダンスを観ないあなたが、最近ダンスを観るのにハマっているのは感動したからよね?」


ダンスは素人ですが技術が高いのは分かりますよ。色んな重そうな物身に付けて何であんなに軽やかに動けるのか。何度も観たくなるのは多分感動しているからなんでしょう。


「どんな芸事も、技術と表現力から成り立っているの。そしてどちらも磨いて高めるものよ。」


きっと普段血の滲むような努力をしているんですよね。


「私は彼らが自分の表現で、いかに人を感動させられるか試行錯誤しているのが好きなの。でも表現力は技術と違って、ただがむしゃらに努力しても身につかないのよ。」


ん?表現力を磨く努力は必要ですよね?


「まず表現力云々の前に自分が楽しく踊れているかって事が重要ね。それが例え悲しみを表現する踊りであったとしても、表現力には踊り手の楽しむ心も重要なの。」


悲しみを表現するのに楽しむんですか?何か矛盾してません?


「踊り手の内面には踊っている自分とは別に必ず俯瞰している自分がいるの。俯瞰の自分が楽しんでいると表現力は高まるわ。逆に俯瞰の自分が楽しくないと、どんなに笑顔で踊っていてもお客さんには響きにくいのよ。」


ちょっとイメージが難しいですね…踊りながらそんな事考えてたら踊りに集中出来ないんじゃ?


「これはフィーリングであって理屈じゃないの。技術を追求する余り楽しくなくなってしまう人がいるけれど、そう言う時は原点に戻って俯瞰の自分が楽しんでいるかをチェックしてみると良いかもね。」


まあお客さんは歯を食いしばって頑張るダンスなんか見ても楽しくないですよね。


「ダンスは本来喜びを表現するものだから、踊りの内容と俯瞰の自分の両方が楽しい方が道理にかなっているのよ。」


なるほど。では絵描きさんにも俯瞰している自分がいるんですか?


「そうよ。絵描きさんにも画法や構図を模索する自分と描くのが楽しい自分がいるの。悲劇のシーンを泣きながら描いている絵描きさんはいないでしょ?」


それはすぐイメージ出来ました。泣いてたら絵描けないですからね。


「技術と表現力と楽しむ心。ダンスも絵も三拍子揃った所に大きな感動が生まれるって感じかしら。」


感動を生み出すのは簡単な様で難しいんですね。


天鈿女さん、ありがとうございました。