another 5 years

というイベントで、土曜に恵比寿LIQUIDROOMに行ってきた。

KID FRESINOさん主催のライブイベントで安部勇磨、カネコアヤノ、折坂悠太、MONO NO AWARE、という計5組が出演。

フジロックに出る人ばかりでめっちゃ豪華だしリキッドルームに行くのも久々で、改めてチケット取れて良かったと思う。少し感想とか振り返りを書いておきます。

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出番順とか関係なしで思いついた順に。まずカネコアヤノ。

ここ数年かなり聞いていて2020年最も聞いたアーティストなので、とにかく観れてよかった。配信ライブを見たことはあったけど、やっと生で見ることができた。前日に昼夜のダブルヘッダーでワンマンライブをやっていたから喉の調子とか心配していたけれど、問題無さそうでよかった。でもさすがにアンコールの裏声は苦しそうだったかな。そのアンコールはFRESINOさんとの『Cats & Dogs』、これをライブで聞けることって今後ほとんど無いと思うから、それだけですごく貴重だったと思う。



KID FRESINOさんは『No Sun』と『come get me』が大好きなので聞けてよかった。バンドスタイルでの特徴的なラップが好きで今年出たアルバムをよく聞いていて、生で観られてさらに好きになった。『dejavu』とか聴いてると詞の魅力も強く感じる、「アスファルトこびりつくガムが あの頃より汚れてたんだ」という歌詞とか最高に良い。英語詞の比重が大きい中に挟み込まれる日本語のバランスもカッコよくて好きだ。

MONO NO AWAREは絶対聞きたいと思っていた『東京』と『言葉がなかったら』を聞けたので大満足、オルタナ最前線って感じのサウンド(彼ら自身はノージャンルだと言っているけど)が格好良かった。日本語へのこだわりを強く感じる歌詞も好き、 最後に演奏された『そこにあったから』もよかったな。

玉置さんがMCでこのライブについて、普段交わることのない人たちと共演できる価値ある場所、みたいなことを言っていたけどホントにそう思う。フェスなどもそうだけど、様々なタイプの音楽に触れられて視野が広がったような感じがする。

安部勇磨さんはnever young beachの曲をやってくれるかと思っていたらほとんどソロ曲だった。最近ソロでの制作を精力的にしているらしく、まだ音源になっていないリリース前の曲を色々やってくれた。特に『おまえも』という曲は制作秘話も話してくれて印象的だった、音源は6/30にリリースされるみたい。

彼の落ち着いた低音ボーカルはやはり魅力的だと再認識できた。ネバヤンのライブにもまたいつかお目にかかりたいものだと思う、聞きたい曲がたくさんある。

折坂悠太さんも観れて良かった。個人的に今年3/10にリリースされた新譜がとても胸に沁みて、繰り返し何度も聞いていたので。あのEPは、3.11の震災から10年経ったタイミングにリリースする意義を考え抜かれた作品だと思う。夜が明ける朝は必ず来る、『朝顔』から始まり『鶫(つぐみ)』で終わる5曲にはそんな祈りを感じてなんだか救われる。大切な人、大切だったもう会えない人を想いながら聞いている。

ライブでは『トーチ』の独奏がとても感動した、これも災害をテーマにした曲だ。自然災害が多い日本でこういう形の表現をしてくれるアーティストは、これからも大切に聴いていきたいと思う。



改めて主催してくれたKID FRESINOさんに感謝、またこういうイベントがあれば観に行きたい。音楽がより好きになれた夜だった。


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昨年から相変わらず、ライブを開催することが難しい状況が続いている。三度目の緊急事態宣言が出されて厳しい状況にある人も多いと聞くし、自分だってどうなるか分からない。

でもどうか生きてまた観に行きたいな。光も暮らしもない夜に、ただそう願う。


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