2022.09.07

当たり前だったものが遠ざかっていく。当たり前に見ていた日常の景色、当たり前に会っていた人。記憶を辿ってみる。ベッドの上で一人、自分が生きていた証ともいえるそれらに思いを馳せ、愛おしくなると同時に確実に訪れる死を意識する。

好きだった人のことも思い出してみる。記憶の中であなたの顔はいつも曖昧にぼやけている。なのに、あなたを好きだった確信がある。それはどうしてなのか。

思い出せることといえば自分のことばかりで、全然上手く話せなかったとか、伝えるべきことを伝えられなかった、とか。これだけは伝えようと前もって考えていたことすら、いざあなたの前では頭から吹き飛んでしまって、表面的な世間話のような、そんな話題しか口からは出てこなかった。あの時、あなたはどんな表情で何を言い、ぎこちない僕の言葉にどんな反応をしていたか、まるで思い出せなくて、あの時間が現実だったのか、そうでなかったのかももう分からない。

記憶は常に曖昧で、都合よく修正されたりする。でも何だかあなたと通じるところが、心のどこかの場所にあった気がして、それは勘違いでないと思ってるけれど、それも結局のところ分からない。

書き残したものを見返してみると、その時に抱いていた感情が呼び起こされるような感覚がある。過去に縋って生きていたくはないけれど、時折思い返して、大切な記憶をなぞることはしていたい。そして大切だったという事実を確認したい。

週末に今年初めてライブに行く。WIND PARADEというイベントで、ラインナップはくるり、フィッシュマンズ、カネコアヤノ、折坂悠太。

とにかく楽しみすぎて今からソワソワしてる。そういえば、去年は10回くらいライブに行ったな。学生という立場で自由を謳歌してたあの頃を思い返して、ああいう時間がすごく大切だったと、しみじみ思う。あの時間がなければ今の自分は無かった。

11月は折坂悠太のワンマンに行く。あと行きたいライブが12/11の羊文学。今年一番聴いてるアーティストが羊文学だから、何としても行きたいと思う。

4月にリリースされた『our hope』が最高なのは言うまでもなく、初期も聴き直していて、改めてめちゃめちゃ良い。

深夜のノリで個人的なプレイリストも貼ってみる。宜しければどうぞ。



読んでくださり、ありがとうございました。 今後より充実したものを目指していきます。