【質問箱】恋愛中にキモくなってしまう自分を受け入れられない

質問箱からお題をくださった方、ありがとうございます。

質問文:最近Twitterで「どれだけ気をつけても好きな人(まだ成就していない)に送るメッセージは、若干キモくなってしまう」と仰っている方がいらっしゃいましたが、誰かを好きになるとどうしてもみっともなくて惨めでキモくなってしまう部分があると思います。メタったらもうおしまいなのですが、そういったキモくなることを受け入れられない自分の幼稚さが苦しいです。 自らの無様さを認められない幼さを克服するにはどうすればいいのでしょう。

誰かを好きになってみっともなくなっちゃうの、格好良いですよ。キモくなるほど恋愛にのめり込めるというのは才能だと思います。みっともなくて惨めで、そんな自分が恥ずかしくて苦しくて、それでも手を伸ばして触れたいものがあるなんて素敵です。

よく思うんですけど、例えば「この相手と付き合いたいポイント」があって、それが自分にも見える形でその人の頭上に表示されているとします。つまり人々がお互いの恋愛的な好感度の数値を把握できる状態にあったとしら、多くの人はそこまで恋愛に熱中しなくなるんじゃないでしょうか。熱中するとしてもゲーム的に、達成感を目的とするようになるんじゃないかな。若干キモくなったり狂ったりすることが何故かなんとなく許されており、多くの人が受け入れているのが恋愛(初期の片想い)なんだろうなと思います。

「自らの無様さを認められない幼さを克服するには」とありますが、克服したい理由によるかなぁと思いました。

  1. 恋愛中にキモくなってしまう自分を受け入れられないせいで、好きな人に積極的に話しかけられない/恋愛がうまくいかないから

  2. 恋愛中の自分がキモくて苦しいの自体が嫌だから(そういう自分を認めて苦しみをなくしたい)

  3. 恋愛中にキモくなってしまうのは仕方ないので構わないが、そういう自分を受け入れられないせいで恋愛自体を楽しめない、もしくは日常のふとした瞬間に苦しくなって他のことが手につかないから

  4. 恋愛に関係なく、無様な自分を認められないプライドの高さに自分で辟易しているから

1.恋愛がうまくいかないパターンの場合は、これはもう割り切るしかないですね。恥を捨てろ、苦しんでこそ恋だ!と自分を鼓舞しましょう。太宰もこう言ってることですし(恋というか愛情についてですが)。

言葉の無い愛情なんて、昔から一つも実例が無かった。本当に愛しているのだから黙っているというのは、たいへん頑固なひとりよがりだ。好きと口に出して言う事は、恥ずかしい。それは誰だって恥ずかしい。けれども、その恥ずかしさに眼をつぶって、怒濤に飛び込む思いで愛の言葉を叫ぶところに、愛情の実体があるのだ。黙って居られるのは、結局、愛情が薄いからだ。エゴイズムだ。どこかに打算があるのだ。あとあとの責任に、おびえているのだ。そんなものが愛情と言えるか。てれくさくて言えないというのは、つまりは自分を大事にしているからだ。

太宰治『新ハムレット』

2.そもそもキモくなってしまうのが嫌だ、3.キモくなってしまう自分を受け入れられないせいで恋愛/日常生活を楽しめないパターンの場合は、

  • 恋愛でキモくなることに対してポジティブなイメージを持つようにする(愛に苦悩する人間が登場する、素晴らしい漫画や小説を読む)

  • 自分キモ!と考えそうになった瞬間に意識を逸らす

のどちらかですかね…。

そもそも実際そんなにキモくなってないのでは?相手にその気がないのに一方的に気持ちを押し付けて迷惑をかけるタイプのキモさであれば本人は自覚しないでしょうし、自分が下心や恋愛感情を持っているのを知っているから心配になってしまうだけで、まあ恋愛時特有の自意識スパイラルに陥ってしまっているだけだと思います。

恋愛中に自分がキモく感じるのって、要は「自分が相手にどう思われるか」を考えすぎ、もしくは自分の行動を振り返りすぎなんだと思うんですよ。なので、そういう感情になった瞬間に、10秒以内に相手の好きなところ/相手として楽しかったことを5つ唱える/紙に書き出してみるというのはどうでしょうか?タッピング療法があるように、一時的な思考の癖は別の(できれば身体的な)癖で上書きしてしまうのが良いと思います。

4.無様な自分を受け入れられない幼さ/プライドの高さが嫌だというパターンであれば、うーん…。無様な自分を受け入れられないのが幼いとは思わないです、私は。そりゃキツいですよ。私も出来ていないです。

自分が自身のことをどう思うか・自分がどう振る舞うか・他人がそれをどう受け止めるか、というのは関連している部分もありますが、個別の問題だと思います。自分が納得したいという場合を除いては、別に思想や意図と実際の行動が一致していなくても良いんですよ。

無様な自分を認めなければ、と思うと難しいので、自分が自分をどう感じるかというのは一旦置いておいて、「(幼さを克服したはずの)自分はこのように行動するだろう」というのを考えて、その通りに行動してみるのはどうでしょうか?そうすればそのうちに自分が無様かどうかとか気にならなくなると思います。

以上です。難しいですね。私は、人間同士が触れ合おうとすれば必ず摩擦が生じる、そしてそれは不愉快であることも多いと考えています。そして基本的に自分のことはキモいけどまぁそういうもんだよね、と思っているのでこういった問題はあまり考えたことがありませんでした。キモくて他人を怖がらせたりするのは良くないですが、別にキモいだけなら罪じゃないですからね。

よければまたお話聞かせてください。ご質問ありがとうございました。

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