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Q&A|「チューペット」は季語に入りますか?

この記事は、日本俳句教育研究会のJUGEMブログ(2021.08.17 Tuesday)に掲載された内容を転載しています。
参照元:http://info.e-nhkk.net/

nhkk事務局スタッフ:
nhkkへお寄せいただきました質問と回答をご紹介します。


Q1

「チューペット」は季語に入るのでしょうか。

A1

どのレベルでの判断か……という意味で回答が変わってくるご質問でした。

1 季語として認められているか

という意味ですと、一般的な歳時記には載っていません。ですので、生徒さんに季語を一覧として配布するときの季語としては入れないでください。

2 教室の生徒が作った句の場合

「アイスキャンデー・アイスクリーム・ソフトクリーム・シャーベット」は、歳時記にも載っている季語です。「小豆アイス・アイス最中」も同じく「氷菓」の傍題として載っています。また、別枠では「かき氷」も季語で「氷いちご」や「みぞれ」なども季語です。

生徒さんの句に他に季語がなく、「チューペット」を詠んでいる場合、チューペットだから頭ごなしにダメだというのではなく、それは、氷菓と同類の季感を持っていると評価していく姿勢で良いと思います。

どのような句なのか分からないので厳密にお答えすることは難しいですが、「チューペット」と表現することで、明らかに食べ方や堅さや味など、読者に具体的な想像をさせることができる訳ですから、俳句の中で利いているならば、それは作者があえて選んだオリジナリティある選択であると評価してあげる方向で扱ったので良いかと思います。

教室の中であれば、俳句や創作、表現について生徒さん達と意見を交わし合う良い材料になると思いました。

俳句のコンテストの場合ですと、審査員によっては季語ではないと判断する方もいらっしゃるとは思いますが、「チューペット」が俳句の中で生きているならば、評価する審査員の方もいらっしゃると思います。

(応募する場合は、審査員の方によっては評価されない可能性もあることを承知の上での応募となります。)



■日本俳句教育研究会(nhkk)
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