1分で読むオペラストーリー 「フィガロの結婚」

 フィガロとスザンナは、結婚を目前にして気持ちもはずむ毎日。一方、二人の雇い主アルマヴィーヴァ伯爵は、スザンナをものにしようとたくらんでいる。そのことに気づいたフィガロは、急いで結婚式をあげてしまおうと画策するものの、伯爵にじゃまされて上手くいかない。
 フィガロは、伯爵夫人あての偽の恋文を作って伯爵を嫉妬させようとしたり、小姓のケルビーノを女装させたりと、あの手この手で伯爵の目をスザンナからそらそうとする。しかしフィガロに夢中の女中頭のマルチェリーナや、フィガロに恨みをもつバルトロに邪魔され、どうしても思うようにいかない。
 ところがなんと、フィガロはこのマルチェリーナとバルトロの実の息子であることが判明。二人の協力で、ようやくフィガロとスザンナは結婚式をあげることができた。
 結婚式の最中に、スザンナからこっそりと恋文を受け取ったアルマヴィーヴァ伯爵は大喜び。逢引の場所に忍んでいくと、伯爵夫人がフィガロと逢引しているのを目撃してしまう。
 自分のことは棚に上げ、怒って割り込んでいくと、伯爵夫人だと思ったのは変装したスザンナだった。
 これは、浮気な夫を懲らしめようとした伯爵夫人の計略で、すべてを知った伯爵は伯爵夫人に許しを請う。
 伯爵夫人は、広い心で謝罪を受け入れる。

■データバンク

   原題:Le Nozze di Figaro
   作曲者:モーツアルト
   作曲年:1785~86年
   台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ
   初演:1786年5月 ウィーン  ブルク劇場

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