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【みちらん08】加賀前田家 礎の城下町 ~八丁道と国宝瑞龍寺〜

高岡は加賀藩二代藩主前田利長が城を築き、弟の三代利常により発展した町です。

前田利長墓所は利長の三十三回忌にあたる正保3年(1646)に造営されたもので、大名個人墓としては全国でも最大級の規模。確かにデカい。御廟は玉垣と堀に囲まれた内区にあり、毎年9月13日の顕彰祭にのみ公開されるそうです。

前田利長墓所

ここから利長の菩提寺瑞龍寺まで一直線に結ぶ参道が八丁道です。長さは約870m。道は新しく再整備されたものですが、道脇に並ぶ石灯籠に重厚な歴史が感じられます。

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ほどなく瑞龍寺に到着です。総門から山門をくぐり境内に立ち、仏殿、法堂が一直線に建ち並ぶ様を目の当たりにすると、自然と凛とした雰囲気に包まれます。見渡す限り国宝、スゲーといった邪心は起こさず。後で知りましたが、七堂伽藍という禅寺の様式だそうです。

堂が整然と一直線で建ち並ぶ
七堂伽藍をつなぐ約300mの回廊

仏殿に入ったら天井を見上げて、細かい彫刻に目を奪われてみてください。
法堂に安置された前田利長公の位牌は遠くから見てもわかるほど大きく、ご威光が十分に伝わってきます。

高岡大仏へ
高岡駅前にあるドラえもんのモニュメントに、藤子・F・不二雄が高岡出身だったのかと得心してから、高岡大仏と高岡古城公園へ向かいます。

高岡大仏といえば、“イケメン”大仏としても有名です。かの与謝野晶子が完成したばかりの大仏を目にして「鎌倉大仏より一段と美男」と讃えたそうです。

昭和8年完成の高岡大仏。高さ約16メートル

山町筋から金屋町へ
ここから明治後期の土蔵造の旧家が建ち並ぶ山町筋を歩きます。高岡の鋳物づくりは利長が鋳物師を呼び寄せたのが始まり。江戸中期頃から茶器や仏具に彫金を施す「銅合金鋳物」が盛んになります。高岡大仏はその最大の作品ということでしょうか。
詳しくは、金屋町のメインストリへート石畳通りの入口近くに、鋳物資料館があるので立ち寄ってみてください。

昔ながらの町並みが残る金屋町
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富山県高岡市
距離:8km 前田利長墓所~鋳物資料館
[星の数] ★★★(そのために旅行する価値があり、後世に伝えたいみち)

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