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Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017後半戦〕

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「東北・夢・再び」。2度目の栄冠へ、遂に「正念場」を迎える真夏の優勝戦線。梨田楽天2017年オールスター明け後半戦の戦記録を綴ります。 鷲好きなあなたと見届けたい感動フィナーレ。… もっと読む
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2017年9月の記事一覧

【試合評】イヤな延長戦を阻止する茂木復活の17号2ラン!~9月29日○楽天3-0日本ハム

【試合評】イヤな延長戦を阻止する茂木復活の17号2ラン!~9月29日○楽天3-0日本ハム



ファイターズの残塁はNPBタイ記録の19。
「0点で抑えたのは奇跡に近い」。
試合後、指揮官が吐露したように、アンビリバボーな危機からの生還劇になった。

楽天投手陣は序盤から汲々とした苦しい投球内容だった。
与四死球は今シーズン1試合最多の12個。
毎回四死球を出して塁上を賑わし、得点圏に走者を背負ったのも2回と9回を除く合計7イニングで、得点圏で打者18人との対決を強いられた。

なかでも

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【試合評】 プレーオフへ完全ロックオン!美馬16イニング連続無失点~9月25日○楽天10-2ソフトバンク

【試合評】 プレーオフへ完全ロックオン!美馬16イニング連続無失点~9月25日○楽天10-2ソフトバンク



3タテできた敵地ホークス戦ソフトバンク24回戦は、投打かみ合う理想の大勝になった。

楽天の二桁得点は9月16日ロッテ戦(○E13-5M)以来、今季11試合目。
ソフトバンク戦では4月22日(○E11-2H)以来、2度目。

ちなみに、このときも先発は美馬だった。
チーム1番乗りの完投を披露。
打っては松井稼のNPB100人目の200号本塁打など、球団史上3度目の1試合5ホーマーが飛び出し、怒

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【試合評】デスパイネ3三振斬りも、激しく消耗。尾を引いた因縁の対決~9月24日●楽天3-4ソフトバンク

【試合評】デスパイネ3三振斬りも、激しく消耗。尾を引いた因縁の対決~9月24日●楽天3-4ソフトバンク



鷲ファンが絶句し、グラウンドにしゃがみ尽くした則本が悔しさのあまり右手拳を人工芝に叩きつけた7回裏まさかの暗転...

今振り返れば、その伏線は、結局のところ、エースが涙を流した前回9月3日ソフトバンク戦(●E0-1H)にあったのかもしれない。

絶対に負けられない試合だった。
7回表の開始時、所沢では2位・西武が6-2と大きくリード。
かたや楽天は、斜陽の元敵軍エースの前に5回まで散発3単打

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【試合評】 「可能性」と「課題」両面見えた藤平4敗目~9月20日●楽天4-8オリックス

【試合評】 「可能性」と「課題」両面見えた藤平4敗目~9月20日●楽天4-8オリックス



最も戦いにくい相手前にも書いたが、今季ここまで15勝6敗1分とお得意様のオリックスだが、Bクラス球団の中で最も戦いにくい相手になっている。

2年連続最下位を免れ、下に2球団を突き放しての4位。
5月28日以降の戦績は本戦入れて42勝42敗1分の勝率.500と、なかなかの戦いを繰り広げている点が、敵軍ナインを来季へ向けて勇気づけているように思われ、厄介なのだ。

日本ハムやロッテが来季に舵を切

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【試合評】 獅子追撃へ。勝利の味を思い出した「逆襲」の3連勝~9月19日○楽天6-0日本ハム

【試合評】 獅子追撃へ。勝利の味を思い出した「逆襲」の3連勝~9月19日○楽天6-0日本ハム



勝利の味を思い出した「逆襲」の3連勝!2位・西武との直接対決に2連敗。
夢潰えたか...に思えたのが先週の週半ばのこと。
しかし、ここへきての3連勝は、土曜日から始まるリーグ覇者・若鷹軍団との3連戦を前に、絶好の3連勝になっている。

3連勝は7月21日~23日オリックス3連戦以来、約2ヵ月ぶり。
楽天ナインは、しばらく忘れていた勝利の味を思い出したかのような、内容のある好ゲームが続いている。

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【試合評】 溜飲下げた「崖っぷち」での爆勝ゲーム~9月16日○楽天13-5ロッテ

【試合評】 溜飲下げた「崖っぷち」での爆勝ゲーム~9月16日○楽天13-5ロッテ



負けられないラストスパート20試合2位とのゲーム差は今季最大の3.5。
4年ぶりCS本拠地開催を決めるには、もはやこれ以上、負けられない。
『真のラストスパート20試合』が、ロッテ19回戦の本戦から始まった。

台風18号の影響が心配ではあるものの、イーグルスは来週木曜日まで本拠地で6連戦日程が組まれている。
対戦相手は、ロッテ3試合、日本ハム1試合、オリックス2試合。
いずれもBクラス球団。

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【試合評】 大きく遠のいたCS本拠地開催権~9月14日●楽天1-2西武

【試合評】 大きく遠のいたCS本拠地開催権~9月14日●楽天1-2西武



2位・西武とのゲーム差は今季最大3.5に「不運」と「終戦」の西武23回戦になった。

負ければ2位・西武とのゲーム差は今季最大3.5。
直接対決2試合を残すなかでの3.5は、現在のチーム状況では致命的だ。
そのうち1試合は菊池再登板の可能性もある。
ここで負ければ、事実上2位の可能性が絶たれてしまう、そういう剣が峰の一戦だったと思う。

不運なことに、その要所の決戦に主力メンバーが揃わない。

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【試合評】 エース12勝目に花を添えたペゲーロ先制25号ソロ~9月10日○楽天2-1オリックス

【試合評】 エース12勝目に花を添えたペゲーロ先制25号ソロ~9月10日○楽天2-1オリックス



4年ぶり2度めになったエースx正捕手のお立ち台3戦ともハイクオリティスタートを記録しながら、3戦とも敗戦投手。
マウンドに崩れ落ち、ベンチで涙を流した9月3日ソフトバンク戦(●E0-1xHから1週間、則本が粘りの好投をみせた。

1試合5四球は、2014年6月3日阪神戦以来、自身4度目(ワーストは6四球)。
微妙な制球に苦しむ場面もあったが、先頭打者の出塁を許さず、7回を1失点にとどめるゲーム

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【試合評】「全て」を狂わせたオリ杉本の初回先頭打者弾~9月9日●楽天3-5オリックス

【試合評】「全て」を狂わせたオリ杉本の初回先頭打者弾~9月9日●楽天3-5オリックス



プレイボール直後の被弾劇2014年9月21日の日本ハム戦(●E10-12F)から、2015年4月2日西武戦(●E1-6L)に記録した9連敗を塗り替える、球団史上初の本拠地10連敗。

「全てを狂わせましたよね」

その悪夢の幕開けは、解説席に座った後藤光尊さんがそのように評した、先発・辛島が浴びた初回先頭打者ホームランだった。

同日1軍に昇格してきたばかりの1番・杉本にバックスクリーンへと運

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【試合評】 岸孝之好投すれども...打線の援護に恵まれず8敗目~9月8日●楽天2-4オリックス

【試合評】 岸孝之好投すれども...打線の援護に恵まれず8敗目~9月8日●楽天2-4オリックス



2位奪還へ絶好の機会だった8月30日以来の2位奪還へ、絶好のお膳立てが整っていた。
試合開始から1時間早々、所沢では日本ハムが2位・西武に9-0と大量リード。
あとは楽天が本戦に勝てば、9日ぶりの2位再浮上というゲームだった。

しかし、先発・岸は7回3失点・自責2の好投すれども、打線がまたしても援護できず、6回終了時のスコアは1-1。(※)
そうこうするうち、球数が110球を超えると急に打た

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【試合評】 その器は田中超えか。スケールの大きさを確認した連敗阻止の夜~9月5日○楽天6-1日本ハム

【試合評】 その器は田中超えか。スケールの大きさを確認した連敗阻止の夜~9月5日○楽天6-1日本ハム



スケールの大きさを実感した連敗ストップの夜球団史に残る未曾有の苦境を救ったのは、オコエ瑠偉と藤平尚真。
2015年と2016年のドラ1、若き勇士の躍動だった。

連敗ストップのMVPは、1にも2にも藤平だ。

優勝戦線の山場、大型連敗を喫し自力Vの可能性が消滅。
3位に後退したことで、多くの選手がガンジガラメの負のスパイラルに陥っていた。

そのなか、アマチュア時代から数多くの大舞台や国際大会

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【試合評】これ!知ってますか? 剛速球魔人サファテに対し、島内宏明が魅せる仰天エピソード!!~9月2日●楽天1-3ソフトバンク

【試合評】これ!知ってますか? 剛速球魔人サファテに対し、島内宏明が魅せる仰天エピソード!!~9月2日●楽天1-3ソフトバンク



終戦直後の焼け野原...8月15日以降の1勝15敗1分の戦績は、まるでB29の爆撃を受けた終戦直後の焼け野原のよう。
「全く別のチームになってしまった」。
梨田監督も八方ふさがりといった感じで、嘆き節は相当深くなっている。

8回2失点の前夜の岸に続き、本戦では辛島が7回2失点のハイクオリティスタートを記録したが、スコアは1-3の負け。

27イニング連続でタイムリーがなく、唯一の得点は6回無

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【試合評】トホホだよ... いっこうに見えてこない楽天の菊池雄星対策~8月31日●楽天2-6西武

【試合評】トホホだよ... いっこうに見えてこない楽天の菊池雄星対策~8月31日●楽天2-6西武



既視感200%、遂に3位転落...サッカー日本代表が豪州を降し、W杯出場決定に湧いた同じ夜、仙台のkoboパークでは、またもや同じ惨劇が繰り広げられていた。

今季ここまで楽天戦で5戦5勝、防御率0.66を誇る相手先発・菊池雄星に、9回完投、5安打11三振2四球2失点で、6個目の白星を献上した。

21回戦の幕開けは、『オコエ瑠偉の高卒3年目・山田哲人計画』へ向けて、その期待をさらに強くさせる

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