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【戦評】今季21度目の二ケタ三振。平石新体制ワースト5安打~7月7日●楽天2-3西武

多和田、今季楽天戦4戦4勝

予想に反し、西武13回戦はヒリヒリした接戦になった。

原因は相手先発の多和田だ。

今季、楽天は多和田と4/14、4/29、5/5と3度ぶつかり3敗。
ゴロ率57.4%と数多くのゴロを打たされ、被打率.225に封じられた「相性の悪い相手」である。

しかし、多和田の月間防御率をみると、3月4月2.06、5月4.68、6月5.70。
月を重ねるごとに数字が悪化し、調子は良くないのでは?と思われた。

一方、楽天は平石新体制後、打順を固定してチーム打率.297。
打線は上向きを描き、4度目の対決になる本戦は、イーグルスにも勝ち目があると思ったのだ。

ところが、楽天は多和田の前に6回まで散発1単打と沈黙する。
7回までタナモギアイランドが機能しなかった。

1番・田中はイニング先頭で1回、4回とゴロ凡打に倒れて、2番・茂木も2打席連続の遊ゴ。
直近5試合打率.583、同出塁率.739と絶好調の3番・島内も2打席凡退した。

とくに島内の2打席目は「珍しい光景」になっている。

直近131球で空振りがなかった島内が、多和田の低め変化球に久しぶりの空振りを喫し、26打席ぶりの三振。
空振り率2.8%とコンタクト能力に優れ、ストライクゾーン管理能力も徹底している島内のバットが空を切ったことをみても、多和田の制球が良く、球にキレ味があった証拠だと思う。

多和田の安定したコントロールは「見逃しストライク」の多さでも確認できる。

見逃しストライクと言えば、楽天先発・岸の専売特許だ。
1試合で30個以上を獲得することもあり、今季は1試合平均23球。
この試合でも岸は22球を記録していた。

その岸の22球を上まわる23球をマークしたのが多和田だった。
楽天打線は狙いを絞れず、コースいっぱいに手が出ない。
バットを振らずにやすやすとストライクを奪われるケースが大変多かった。

両軍のスタメン

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・森(捕)、6番・栗山(指)、7番・外崎(右)、8番・中村(三)、9番・金子侑(左)、先発・多和田(右投)

楽天=1番・田中(中)、2番・茂木(遊)、3番・島内(左)、4番・今江(三)、5番・銀次(一)、6番・アマダー(指)、7番・藤田(二)、8番・ペゲーロ(右)、9番・嶋(捕)、先発・岸(右投)

岸、報われなかった粘投の7回2失点

山川の2発で2点先行されながら、7回に味方が同点に追いつくことに成功。
あわや今季2敗目?!と思われたなか、敗戦投手の権利を持って降板することはなく済んだことは良かった。

今季成績は14試合107回を投げて防御率1.85(同1位)、8勝1敗、被打率.197、WHIP0.85、QS率85.7%、HQS率64.3%になった。

決して本調子とは言えなかったと思う。

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