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【試合評】予感はあった辛島航の2回3失点劇~5月2日●楽天1-4オリックス

あのときの快勝再び!を期待したオリックス4回戦

大型連休の本拠地オリックス戦、相手先発は金子千尋といえば、2013年5月4日(○E4-1Bs)を思い出す。

松井稼頭央による2本の長打で金子から5年ぶりに勝利を挙げたメモリアルなゲームになった。
中盤の5回、33kmの緩急差を仕留めた右中間フェンス直撃の二塁打で2点を先制、終盤7回には金子が3度首を振って投げ込んできたフルカウント勝負の148kmを右翼席に突き刺す2ランの槍働きだった。

開幕からの28試合で12勝16敗と波に乗れずにいたイーグルスが、以降の28試合で19勝9敗と波に乗り、優勝戦線に一躍名乗りを挙げる「日本一への起点」になった試合だった。

あのときの再現を!と期待した本戦だったが叶わず、開幕戦のリベンジを狙うため3週連続中5日で登板してきた9回途中5安打1失点を許し、首位攻防3連戦の初戦を1-4で落としている。

これでチーム成績は1位、22試合16勝6敗の勝率.727。
ゲーム差は2位・オリックスと1.0、3位・ソフトバンクと3.5、4位・西武と4.5、5位・ロッテと10.0、6位・日本ハムと11.0になった。

両軍のスタメン

オリックス=1番・宮崎(中)、2番・大城(二)、3番・安達(遊)、4番・小谷野(三)、5番・T-岡田(左)、6番・中島(指)、7番・モレル(一)、8番・武田(右)、9番・伊藤(捕)、先発・金子(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・ウィーラー(三)、4番・アマダー(指)、5番・銀次(二)、6番・今江(一)、7番・島内(中)、8番・岡島(左)、9番・足立(捕)、先発・辛島(左投)

結果が出ない自打球を打ったときの打席

楽天は金子千尋の前に1回、2回、4回、9回とイニング先頭打者を出塁させることに成功したが、後続がつながらず、7回島内の犠飛で挙げた今季ワーストの1得点にとどまった。

1回、初回先頭打者出塁率.381の1番・茂木が追い込まれてからファウルで粘り、8球目で四球をもぎ取ったが、ペゲーロ中飛の後、ウィーラーが5-4-3の併殺打。

3点先制された直後の2回は先頭アマダーが軽打で安打出塁。
続く銀次はチームきっての金子キラー。
4回と7回に金子から安打を放ったが、この打席では二ゴに凡退した。
2-2と追い込まれてから巧打で4度ファウルでカットして応戦したが、9球目のカーブをセカンド右の1,2塁間に飛ばしたが、2塁封殺の二ゴに倒れた。

この場面、金子も相当な嫌らしさを感じたはず。
しかし、銀次が7球目を自打球ファウルにしたことで、僕の中で希望が萎んでいった。

というのは、今季の楽天戦、自打球を打ったときの両軍打者の打撃成績はここまで22打数4安打、1本塁打、7三振、1四球、打率.182だったからだ。
銀次に限って言えば、5打数ノーヒット2三振だった。

やはり、直前の自打球の痛みで打撃フォームが崩されたり、自身の打撃に集中できなかったりするのかもしれない。

銀次が凡退した後、開幕戦で金子から猛打賞を記録した今江も投ゴに討ち取られ、終盤7回に犠飛を放った島内も投ゴに倒れてしまった。

楽天は金子の前に13本のゴロ凡打を量産。
その大半がバットの先だったり、バットをへし折られたり、ひっかけたり詰まったイージーゴロ。
3点の援護をもらいスイスイ投げてくる相手に対し、楽天打線が2回に追いかける展開に立たされたのは4月14日日本ハム戦(○E3-2F)以来。
そのことで少々の焦りも生じたのだろう、追い込まれる前の早打ちも、術中にハマって打たされゴロに倒れるシーンが目立ったのだ。

「希望の光」を目撃した最終9回裏の攻撃

3点を追う9回はチャンスだった。
100球を越えてきて金子にも疲労の色が見え始めたのだろう、制球が落ち、アマダー、銀次も粘りをみせたことで2者連続四球。
無死2,1塁のかたちを作ったが、火消しで出てきた抑え・平野の前に藤田、島内、岡島が凡退した。

しかし、この場面、ぼくは興味深い「希望の光」を垣間見た。

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「Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017前半戦〕」
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