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【試合評】勝率.385。首位楽天が抱える弱点とは?~7月28日●楽天5-11オリックス

敗色濃厚でみせた7回意地の集中打

5回裏に先発・塩見が1死満塁のピンチを招いて降板。
救援に入った二番手・戸村が火消しに失敗、一挙5点を取られ、6回終了時には2-7と5点を追う「敗色濃厚の14回戦」だった。

しかし、楽天は7回表、一気に反撃に転じる。
たちまち3点を返して、追いつき、追い越せの雰囲気が広がったラッキーセブンだった。

6回まで2発のホームラン含む4安打に抑えられていた相手先発・金子から、「金子キラー」の先頭の4番・銀次が、本日2本目のヒットを巧みなバットコントロールで中前へ弾き返して出塁。

この銀次の1本が合図になり、金子から4連打を記録した。

引っ張りの意識が強く、変化球で2打席連続三振に倒れていた5番・クルーズも、ここでは快音ゴロのセンター返し。
無死2,1塁とチャンスを広げると、打席は今季初スタメンの6番・中川。
追い込まれた後の外角低め変化球をくらいついてファウルで逃れた後、内角へ抜けてきた速球をおっつけ、右前へ落とすタイムリーで1点を返した。

なおも無死3,1塁、対金子通算打率.355の7番・松井稼も続く。
高めに上ずった131kmを痛打で1,2塁間を破って右前。
2塁から代走・三好がホームに返り4-7とし、「さあ、ゲームが分からなくなってきました」という大前一樹アナの実況のなか、敵軍ベンチが慌ただしく動いて、金子を降板させることに成功した。

なおも続いた。
8番・聖澤が二番手ヘルメンのスピードボールを打ち砕いた。
今季150km超えを8打数4安打、1二塁打、2三振の打率.500を記録していた背番号23が、ここでも151kmを右前へ弾き返し、クルーズ、松井稼に続く3者連続タイムリー。

先頭の銀次から数えてじつに5連打の集中打で5-7と2点差に迫ったのだ。
なおも無死2,1塁、反撃の怪気炎が上がるなか、梨田監督は9番・嶋に代えてピンチヒッター、伊志嶺を送り込んできた。

両軍のスタメン

楽天=1番・島内(中)、2番・アマダー(指)、3番・ウィーラー(三)、4番・銀次(二)、5番・クルーズ(遊)、6番・中川(一)、7番・松井稼(左)、8番・聖澤(右)、9番・嶋(捕)、先発・塩見(左投)

オリックス=1番・吉田正(右)、2番・安達(遊)、3番・小谷野(三)、4番・ロメロ(中)、5番・マレーロ(指)、6番・中島(一)、7番・T-岡田(左)、8番・大城(二)、9番・伊藤(捕)、先発・金子(右投)


2点差に迫り、なおも無死2,1塁、なぜバントではなかったのか?

多くのファンが嶋にバントで送らせて1死3,2塁のかたちを作り、1番・島内、2番・アマダーのバットに期待した場面だったと思う。
どちらかにヒット1本出れば、走者2人がホームに返ってくる可能性は高く、たちまち同点という場面を演出することが必要だった。

にも関わらず、指揮官は嶋を下げて代打・伊志嶺。
ぼくはこの苦渋の采配に理解を示したい。

というのは、この場面すでに当たりの出ている主戦級のウィーラー、銀次がベンチに退いており、楽天は「飛車角落ち」の状況だった。
今後の連戦、相次ぐ怪我人を考えれば、敗色濃厚のなか、ウィーラー、銀次に無理をさせる必要はなかった。(銀次は安打後、代走を送られていた)

嶋の送りバントと適時打で同点に追いついたとしても、「飛車角落ち」で次の勝ち越し点は奪う可能性は低かった。

7週連続の6連戦日程の序盤、守護神の長期離脱も決まった苦境。
先発・塩見が5回持たず降板に追い込まれ、早々にリリーフ陣を注ぎ込んむ厳しい試合展開だった。
そのなか、勝ち越し点を奪えず、延長戦に突入する「最悪のシナリオ」も想定された。
翌日のナイター明けデーゲームを考えれば、救援陣の疲弊は防ぎたいところだった。

そうなのだ。
この場面は追いつくでは全く意味がなく、一気に追い越す必要があった。
だからこその代打・伊志嶺だった。

その伊志嶺は追い込まれた後もくらいついて粘りをみせたが、最後はヘルメンのマネーピッチ、チェンジアップにバットがまわり空三振。
続く1番・島内がゲッツーに倒れて、逸機。
直後の7回裏、金刃が中島に決定的な満塁弾を被弾、5-11で敗れた。

これで楽天はペゲーロ&岡島離脱後、2連敗。
成績は1位、84試合56勝27敗1分の勝率.675、貯金は29に。
試合がなかった2位・ソフトバンクとのゲーム差は1.0に縮まった。

勝率.385、連戦日程の不安が露呈

一発長打のある攻撃型2番という原点に戻り、アマダーを初めて2番にすえ、銀次を歴代32代目の4番打者に就任させるという大幅な打線変更で臨んだ試合だったが、終わってみれば、「7週連続の6連戦日程の怖さ」が出たゲームにもあった。

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