自己選択のメカニズム

自己選択メカニズムとは料金体系の工夫などお客さんに自主的な選択をしてもらうことでここの情報を集めたり、それを生かすことを言います。情報を集めることならアンケートが良い例ですね。

保険料金の場合、このメカニズムでその人の健康状態に応じた料金設定を考えることができます。つまり健康な人であれば保険料が安い代わりに万一の場合の自己負担額を多めに。健康が優れない人であれば保険料が高い代わりに万一の保証が手厚くなるという仕組みです。この二つのタイプを加入者に選択できる形をとることで逆選択の問題を解消しつつ、加入者の情報を獲得することもできるのが自己選択のメカニズムです。

もう一つの例として市販のインクジェットプリンターも自己選択のメカニズムをうまく利用して利益を上げています。

プリンターをよく利用する人とそうでない人の2種類の需要があったとします。そこでメーカーはプリンター本体を安くする代わりにインクの値段を少し高めに設定したとします。

この場合プリンターを多く利用する人にとってプリンターはインクとセットで買うものなので値段のウェイトが変わっても気にしないはずです。逆にそこまで利用しない人は元々のプリンターの値段が安いことから多く利用する人より損はしないだろうと考え、やはりプリンターを購入するという流れです。

このようにプリンターの料金設定はヘビーユーザーと一般ユーザーを巧妙に設定することでそれぞれのニーズに応えつつ消費者の需要を区別しています。

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