不完全情報

この投稿でいう不完全情報とは

・買い手が買う商品について十分な情報を持っていない

・お金を貸した相手が本当に返してくれるか分からない

・企業が採用した新入社員が今後も真面目に働いてくれるか分からない

以上のようなもののことです。

上記の就活の例の場合、採用担当者は面接ではその人の性格や能力についてできる限りの情報を引き出そうとします。理由はその人が持っている情報の中に"採用したい人物像"としての要素が含まれていないか判断するためです。つまり現代において限りなく損をせず、特をしたい気持ちから売り手=買い手になるまで情報の格差を埋めようとしているわけです。

今回は不完全情報に関連した「逆選択」という現象について考察します。まず市場にレモンと呼ばれる商品があるとします。これは「見かけは立派だが実用的でない」「価値がない」という意味合いの商品です。これが中古車市場にあった場合通常買い手はそれがレモンなのか判断することが困難です。なぜなら車の修理工や試乗によって品質が分からない限り、それがレモンであるかの区別ができないからです。

つまりレモンがある市場では売り手と買い手で持っている情報に差が生じている状態では正常な取引が阻害される恐れがあるということです。これが本来買うはずのなかったものを選ぶ→逆選択の現象のことで俗にグレシャムの法則とも呼ばれるものです。

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