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和気生万福

和気生万福(和気万福を生ず)
という禅語がございます。

争うことなく、和やかに、仲良くしていると、
多くの幸福・福徳を生み出す。

という意味だそうです。

人々が仲良く打ち解けあい、
和やかな気分に満ちた様子という意味で、

和気藹々(わきあいあい)

という言葉があります。

気の合う親しい仲間同士であれば、
自然と和やかに過ごすことができます。

しかし、一人一人が違った個性を持ち、
違った価値観を持っていますから、

どんな相手とも和やかに、
なじみ親しむことは、

簡単ではありません。

自分と異なる考えの方と、
争いを起こさずに過ごすためには、
どうしたらよいのでしょうか。

「和を以て貴しとなす」で始まる、
聖徳太子十七条の憲法第十条には
以下のように記されています。

十に曰はく、忿(いかり)を絶ち、瞋(いかり)を棄(す)て、人の違うことを怒らざれ。

人皆心あり。

心各(おのおの)執(と)るところあり。

彼是(ぜ)とすれば則ち我は非とし、
我是とすれば、則ち彼は非とす。

我必ずしも聖に非(あら)ず。

彼必ずしも愚に非ず、共に是れ凡夫(ぼんぷ)のみ。

是非(ぜひ)の理、なんぞよく定むべき。

相共に賢愚なること鐶(みかがね)の端(はし)なきが如し。

是(ここ)を以て彼の人瞋(いか)ると雖(いえど)も、かえって我が失(あやまち)を恐れよ。

我独り得たりと雖も、衆に従って同じく挙(おこな)え。

意見の違う人と出会った時、
最初から、相手が間違っていて自分が正しいと決めつけてはいけません。

自分の意見を一旦横に置いておき、
相手の話をよく聴き、相手の立場に立ち、
相手の意見をまずは承ってみるように、
ということでしょうか。

もし、そのようにすることができたならば、
相手との信頼関係も深まり、
新たなアイディアによって、
よりよい方向性を見出せそうな気がいたしました。

私も今年一年周りの人たちと和することに努めて参りたいと思います。

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