かたにく(EARVIN'S HOUSE)

かたにく。ヒップホップのピアニスト。 ビートメイククルー拠点は京都、大阪 。テーマは重…

かたにく(EARVIN'S HOUSE)

かたにく。ヒップホップのピアニスト。 ビートメイククルー拠点は京都、大阪 。テーマは重く、表現は軽くを信条に、真昼に聞けるヒップホップを製作する。

最近の記事

悪者の生まれ方。カラスに懐かれた人のあれ。

タイトルで勘違いしたら申し訳ない。まず、誰かを悪いやつだ!って糾弾する記事ではないです。 そこだけご理解、お願いします。 ツイッターで見かけたんですけど、あの話、すごいですよね。 カラスに懐かれたかどうかではなく、人の反応が。 まず「カラス拾った」って話に何万もの反応があるっていう事実。そこから人の表情の変わりようがすごいっすよね。 最初は「カラスに懐かれるなんて素敵!」とみんなポジティブで、早い段階で少しずつ「それ鳥獣保護法的にいいのか?」という疑念が湧いてきます。実

    • 違和感詰め合わせ

      日頃頻繁に聞く言葉のなかで、違和感あるなぁと思う言葉の詰め合わせと分析です。 僕は「ボツ作ですが」って言って作品だすの、めっちゃ嫌なんすよ。やるのも見るのも。謙遜とは完全に違うと思ってます。 誰かが褒めてくれて、「いや、自分まだまだっす」っていうなら謙遜やと思うんすけど。それ順番逆になっただけで、意味変わりますよね。 あれこういう感じやろなって思ってます。 Q.ボツちゃうんすか? A.ちゃうんすよ Q.なんでやねん。 A.ボツ作やと思ってないんすよ。 Q.なんで!? A.

      • ツワモノの思い出

        昔ノコギリクワガタを飼っていた。 小学校3年生くらいの頃だったと思う。 そんなに虫に興味があるわけではなかったけど、捕まえて虫かごに入れる喜びは人並みにあった。 深い茶色の甲殻、その名の通りいくつも牙が生えたハサミの、流線型の湾曲の美しさは今でも思い出せる。 僕自身よりも、兄がとにかく動物の飼育が得意で、兄に言われたとおりに土を作って、くぬぎの太い枝を入れて、餌をやってた。 兄が僕のために捕まえかたを教えてくれて、そのとおりに捕まえて、兄の言う通りに育てた。 近所にいた年

        • 「大西さんところの奥さんな、昔プリキュアやってんて」

          「いやここだけの話やけどな。大西さんところの奥さんやはるやろ、あの人昔プリキュアやってんて」 「いやホンマかいな。ほな変身しゃはんの」 「今はどうか知らんけど、昔はようしてはったらしいよ」 「いやー、そんなん旦那さん大変やんかぁ」 「せやでアンタ。人目もあるしなぁいうて」 「いくつくらいまでしてはったん」 「結婚してすぐくらいまで。子供できてからしてはらへんらしいわ」 「ホンマぁ、まあでもあそこ二人やはるしな」 「もう一人めのときから、もうその頃からしてない言うたはったわ」

        悪者の生まれ方。カラスに懐かれた人のあれ。

          探偵の目は、文学の目

          大学生の頃、よく友人と一緒に「探偵ごっこ」をして遊んだ。 これは誰にでもできる簡単な遊び。 例えばスーパーのレジに並んでいるとき、前のおばさんのカゴの中に、牛肉、人参、たまねぎ、じゃがいも。これらの商品が入っていたとしよう。きっと今夜の夕食はカレー。そこにルーが入っていれば動かぬ証拠。 そんな風に、目の前を行く人の身なりや仕草など、小さなヒントからその人の向こう側にある背景を推理する。そんな遊び。 これは、文学的想像力を試すために始めた小さな遊びだったけれど、今日でも想像力

          探偵の目は、文学の目