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認知症の姑の介護体験で感じてきたこと⑥

姑がレビー小体型認知症と診断されて、最初、アリセプトという薬と、精神を安定させる精神安定作用のある漢方薬(抑肝散だったかな?)をもらっていた。

「夜、寝られない」と毎日のように言うので、睡眠導入剤が処方された。

それでもまだ「寝られない」と言い続けていた。

そんな頃の突然の自傷行為(リストカット)。

私は「母にはあのアリセプトという薬が合わないのだ」と思って、ネットで色々調べたら、レビー小体型の認知症は薬が効きすぎる傾向にあると知った。

お医者さんにリストカットのことも含め、姑の様子を告げると、すぐにリバスタッチパッチという貼り薬に変えてくださった。

飲み薬と違って、合わない、効きすぎると思ったら、すぐに剥がせば、効用は続かない、とのこと。

リバスタッチパッチに変えてからはよく眠るようになった。

夜起こされなくなって少しホッとしたのと、姑が精神的にも少し不安感が減ったように感じた。

自傷行為の件をケアマネージャーさんに話すと、すぐに市役所の福祉課の人も飛んで来られて、会議になった。

一人の高齢者に、こんなにたくさんの人が度々関わって会議をするのか、と驚いた。

姑の介護度は、要支援2から、途端に要介護2となった。

命に関わる一大事と捉えられていたのか、役所内ではとても大層な重要事案になっていると感じた。(実際、一つ間違えば命が危なかった訳で、大変な事なのだけれど…)

まだ若い男性の役所の人が、何度も姑に、自傷行為に走った時のことやその時の思いや生い立ちなどを尋ねるものだから、姑は「どうして知らない人にそんな事を話さなければいけないのか」という風で、とても不機嫌になっていて、心を開かず余り話さなかった。

まだ若くて余り高齢者福祉の現場の経験もないのだろうと思えたが、私も少し失礼だと感じて、「色々ご苦労おかけします」と申し訳なくは思ったが、その人の対応には余りいい印象は持てなかった。

もう少し、高齢者へのリスペクトがあってもいいのではと思えた(自分のことは棚に上げて…ということになるが😓)。福祉関係の方々には、ただただご苦労様、との思いではあるのだが。

知り合いに紹介してもらったケアマネージャーさんはベテランの方で、とても温厚でにこやかな感じのいい方で、姑のお気に入りになり、その方に少し心を開いていた。
そのことは随分私の助けになった。ただただ感謝だった。

こうして、私は姑のお陰で、初めて介護保険についてのこと、病院との付き合い方や薬のことについて、そして介護福祉の世界のことを勉強していくことになる。



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