ジョルジェット・ジウジアーロという、カーデザインの天才がいます。

沢山のアルファ・ロメオをデザインしました。

僕はアルファ・ロメオが大好きです。一番好き。だから、アルファ（昔のファンは「ロメオ」を発音しないですよね）をディスることはあり得ません。

アルファ・ファンだからこそ言いたいのです…

最近のアルファは、あれは、アルファなんでしょうか？ と。

あれは、ジュリアなんでしょうかと。乗ったことないんで乗り味のことは言えませんから、スタイリング限定でお話したいと思いますが、もはや外観を見ただけで、乗りたいという気が…

だって、ジュリアはこれでしょう。

ジュリア・クーペ。1750GTAm。↑
くー、カックいー。これは、レーシングカー。

こちらは1750GTヴェローチェ。これは市販車。'67。↓

これめちゃくちゃ良いんです。実物見たら、小さくて、低いんですよね。ボンネットとトランクに小さな峰が立っているの、見えますでしょうか。これがカッコいいんだよねー。
全体ではゆるーくお尻下がりのカタチが可愛くもあるのですが、

エンジン音は凄く勇ましい

んですよね。乾ききったサウンドというのか。そういうの、全部含めて素晴らしくカッコ良く、運転したくなるクルマです（今も昔も凄く値段が高いですが）。

…それで、思うんです。

傑作の名前を、簡単に名乗っちゃったかなぁ、って。カッコ良ければ別に良いんですけど…ねぇ…

昔のジュリアと今のジュリア、スタイリングもコンセプトも、全っ然、違うやん、と。

今のラインナップで昔からのアルファ好きが乗りたいと思うのは、4Cだけのような気が…

フロントに逆三角の盾を付けるだけで、ハイ、アルファです。

とは、ならないんですよねぇ。昔からのアルファ好きにとっちゃ。

どのメーカーもそういうもんなんじゃない？ 時代とともに変わるんじゃない？と言う方もおられるかもしれません。

しかし、例えばポルシェは違うと思うんだよなぁ。

昔のナロー・ポルシェ↑が好きなポルシェ・ファンでも、最新のポルシェに乗ってみたいと思うでしょ？ ナローと今の911とは、全くもって別もんのクルマだけど、やっぱりどちらもポルシェだと。 

いやいや、ポルシェとアルファは違うでしょう、という人もいるでしょうけど、アルファ・ファンはポルシェと同じくらい、アルファを崇めているんですよ。特に昔の傑作と同じ名前で出すなら、なおさらです。

そして、私が一番好きな、アルフェッタGTが、コレです。'74デビュー。↓

どーでしょうか、特に、ルーフからお尻につながるラインの美しさ。

ジュリア・クーペもアルフェッタGTも、

天才・ジウジアーロの傑作だと思います。

フロントの盾に全く、依存してないデザイン。

仮にフロントの盾を隠したとしても、あるいはサイドビューやリアビューだけ見ても、これはおそらくアルファだ、とわかる。

クルマ全体でアルファらしいカッコ良さを出している。

試しに、最新のジュリアのサイドビューやリアビューを、アルファのバッジを隠して、「BMWの新車です」と紹介しても、皆、

「そうですか、ビーエムって赤もあるんですね。」

なんて言うんじゃないかなぁ。
アルファっぽさが爆発してないから、アルファと認識しにくいんですよね。

それに、昔のジュリアやアルフェッタって、決して、ジウジアーロデザインだから良いんだ、ってことじゃなく、

そのカッコ良さが、アルファのイメージと凄くマッチしていた

んだと思うんですよね。

アルファの古き良き時代の車名、あとはもう、「アルフェッタ」くらいしか残ってないでしょう？

アルフェッタの名前は、どうぞ、大事にしてください。

と、切にお願いします。万一デザインにお困りなら、ジウジアーロ御大に再登場頂いてもよいのでは。

何度も言いますがこれは期待を込めて言ってるんですよ！ カッコ良いのを出して欲しいという。

アルファ・ファンとして、エールを送らせてください！

最後に、アルファらしさが爆発しているクルマを

いくつか載せてお別れします。（ミニカーですけど）

何と！ どれもまだ、中古車市場で狙えるモデルですよ！！

SZ。 '89↓

ブレラ。 '05↓（これはショーモデル。）

155。 '92↓（写真は155V6TI）

それでは、またー。