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恐怖!の一人暮らし

風呂掃除中、無論裸足にはなるが寒いのでそれ以上は脱ぎたくない、かつ濡れたくもない、ということで妙な体勢になってしまったのが悪かった。ツルリと足を滑らして風呂の縁に胸を強打。グフッと一瞬呼吸が止まった。ついでに肩も打ったし結局ずぶ濡れになった。ツイてない。

今回はそう、たまたま「ツイてない」で済んだ。しかし打ち所が悪ければ「たまたま」お陀仏していたかもしれない。
一息にお陀仏しなくとも身動きが取れなくなるような負傷をしてしまえば、何日もその場に倒れたまま結局孤独死となっていただろう。

両親はいるし、友人もいる。
長期間音信不通であればなんとかコンタクトを取ろうとしてくれるだろう。しかし毎日顔を合わせたり電話をしたりするわけではない。
それはつまり意識不明になっても一日二日で発見してもらえる当てはないということである。
想像するとかなり恐ろしい。

急な事故や病気で死んでしまうのは仕方がないと思う。
運命論者ではないが、避けられない不運というものはある。そもそも永遠には生きられない。
死んだあとのこと、つまり死後の世界についてはもっと仕方がない。どれだけ想像しようが心構えをしようが、誰にもわからないのだから備えの仕様もない。かと言って怖がるなというのも無理な話だが。

そこのところは別にして、つまり今リアルに恐ろしいのは死後の身の回りのことである。

人間、動物は死ぬとあっという間に肉体が腐敗するらしい。
その処理。部屋の清掃。諸々の後始末……。
高齢の両親がそれを目の当たりにするのかと思うとゾッとするし、赤の他人の周囲にも申し訳なさすぎる。
用心して生きねば、と思う。
けれどどのように?と思うし、どれほどしても、とも考える。

一旦考え出すと終わりが見えない恐怖に引きずり込まれて危険である。
これは一人暮らしにおけるパンドラの箱ではなかろうか。


<追記>
思い出した! まさしくこれではないか!



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