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ああ お願いだ だから超現実を止めないでくれ

チバユウスケ先生の献花の会に行ってきた。
チバ先生については以前ブロギで書いた。

12時から22時まで
1時間ごとに時間が分けられていて
19時入場の枠で献花してきた。
会場内では曲が爆音でかかっていた。
チバが生涯作ってきた何百とある曲の中で
最初に何が聴こえてくるだろう?と
会場に入る直前に思った。
爆音の"MOTHER"だった。
少し震えてしまった。
と言うのも全く個人的なことだが
日本のバンドで好きなバンドは
そりゃケッコーいるだのが
2トップを挙げるのであれば自分は
ミッシェルガンエレファントと
スペシャルアザーズになる。
ミッシェル解散後にスペアザはデビューしたので
ミッシェルとスペアザは接点がなかったのだが
バースデーとスペアザはあった。
「たとえば、ボクが踊ったら」と言うイベントで
この2つのバンドは対バンをして
さらに共演をしたのだった。
その曲が"MOTHER"だったのだ。
唯一の共演音源も世に残っている。

音楽のジャンルが全く違うのもあり
まさか人生で夢中になった音人達が
一緒にステージで演奏をするなんて
夢にも思っていなかったので
すごくビックリしたことを覚えている。
その曲が爆音で鳴っていた。
偶然だとしてもそんな一連の流れに
ピリオドが打たれてしまった感じもして
思わず涙が出そうになった。
献花を済ませると退場することもできるが
後方のフロアに残って
そのまま次の枠の時間になるまで
チバの全キャリアから縦横無尽にかかる音源を
爆音で浴びることができた。
かなりの人数がそこに残っていた。
献花台を見ながらギリギリまで音源を聴いた。
献花の会という名のライブだった。
チバがそこで歌っているようだった。
ミッシェルは相変わらずキレキレだった。
久々にとんでもない爆音で聴いた
"ゲットアップルーシー"
非の打ち所がない伝説のロケンロー。
バースデーの曲もイイ。
"月光"のブレイクで言う
「お前の想像力が現実をひっくり返すんだ」
この現実もひっくり返して欲しかったが
そうならなかったのは残念だ。
"MOTHER"の最後のチバの悲痛な叫び
「ああ お願いだ だからロックを止めないでくれ」
私はロッカーではないので
超現実を止めるなと解釈した。
そう啓示的に受け止めることにする。
詩は時が経つと啓示的になるのだ。
啓示的な詩をチバ先生は
たくさん残したと思う。
他界後に言葉の効力が増す現象を感じている
ファンはたくさんいるのではないだろうか。
日本が誇るロックンローラーそして
詩人チバユウスケ。
本当に本当にありがとうございました。

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