ライフ・オブ・サルバドール・ヱビ

サルバドール・ヱビは
マイオウンミュージックの目覚ましで
目を覚ます。
アトリエ・サルバドールに入り
クリエイティブガジェットを起動して
グツグツ煮えたぎっている鍋に
それを入れる。
沸騰した湯に浸かった
クリエイティブガジェットをデスクに戻し
そのお湯でコーヒーをつくり
ゆらゆらゆれる湯気を舐めまわした後
それをイッキ飲みしゴールドのカップを
窓の外に放り投げる。
デスクのスタンドにはナマケモノが
ぶら下がっている。
「やあナマちゃん」
ナマちゃんは何食わぬ顔でフンをし
フンはクリエイティブガジェットを直撃するが
フンはクリエイティブの触媒であり
それを拭き取ることなく
妄想の世界で思考を巡らす。
さあ時間だ。
カーボベルデ共和国の知人と
ウジュピス共和国の知人と同時通話での
ビデオミーティングをする時間である。
カーボベルデのベルちゃんは下着姿で
ウジュピスのジュピ氏は
奥さんを膝の上に乗せながらの
ミーティング開始となった。
今後の事業の方向を決める
重要なミーティングである。
ベルちゃんはセクシーな下着姿であり
乳首がうっすら見えているが
いたって真面目である。
ジュピ氏はスイッチが入り奥さんと
おっぱじめ始めてしまった。
意思決定のお時間だと言うことで
「方向性は決まった!」と
ポルトガル語で私は叫んだ。
続けて
「論理を超えた数式を!」
「論理を超えた哲学を!」
そう絶叫しナマケモノを抱き抱え
カメラにナマちゃんの顔をズームさせた後
ビデオ通話を強制シャットダウンした。
さあシャワーを浴びよう。
シャワーを浴びながら油画を描こう。
そうこうしている内に
ランチの時間になるだろう。
今日は記念にカーボベルデ料理と
ウジュピス料理にしよう!
クリエイティブガジェットにそう伝えると
「ヱビ様、20分ほどお待ちください」と
クリエイティブガジェットが言ったので
そいつをまたグツグツ煮えたぎっている
鍋に入れて20分待つことにした。
サルバドールはギターを持ち
この20分で3曲作ることを決意し
意識を音に集中する。
ナマちゃんはまた眠りについたのだった。

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