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抗精神薬がQT延長に及ぼす影響・メモ

抗精神病薬はQT延長の多い薬剤である。種類も多く多彩であるため注意が必要である。ADHDなどで投薬を受けているケースは注意深く病歴を取ることが重要である。近年ではアリピプラゾール(エビリファイ®)、ブレクスピプラゾール(レキサルティ®)などQT延長作用の小さい薬剤が開発され、選択されるようになっている。これら副作用の少ない薬剤の登場により、ピモジドなどの薬剤は販売中止となっている。

以下、まとめ

  1. QTへの影響の報告なし:アリピプラゾール、ルラシドン、ブレクスピプラゾール

  2. 過量投与のみで重度のQTc延長が報告されているか、臨床用量で(<10msec)が観察されている:アセナピン・クロザピン・フルフェナジン・フルペンチキソール・ペルフェナジン・プロクロルペラジン・オランザピン・パリペリドン・リスペリドン・スルピリド

  3. 通常臨床用量で平均>10msecのQTc延長が認められるか、特定の状況で心電図のモニタリングが公式に推奨されている:アミスルピリド・クロルプロマジン・ハロペリドール・イロペリドン・レボメプロマジン・メルペロン・クエチアピン・ジプラシドン

  4. 通常臨床用量で>20msecの著明なQTc延長が認められる薬剤:抗精神病薬の静注剤すべて・ピモジド・セルチンドール・推奨された用量を超える投薬

  5. 作用不明:ロキサピン・トリフルオペラジン・ピポチアジン・ズクロペンチキソール

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