考え抜かれたネーミング。盛り上がる女子サポ呼称はどのように開発されたのか。

セレ女誕生は毎日新聞が略称で紹介したことが始まりという説がある。当初は「セレッソ女子」と表記されていた。

「カープ女子」ならぬ、「セレッソ女子」が急増中−−。サッカー・Jリーグ1部、セレッソ大阪の若手選手に女性ファンが熱い視線を送っている。練習場には若い女性を中心に、多い時で500人超が訪れ、「セレ女(じょ)の舞洲(まいしま)詣で」と呼ぶ人も。プロ野球・広島の応援席で赤いユニホームをおしゃれに着こなした「カープ女子」が目立つように、スタジアムで「セレ女」が男性サポーターを圧倒する日も近い?(2013年10月26日)

始まりはプロ野球「カープ女子」だった。このムーブメントはJリーグにも波及。イケメン若手選手を多く揃えたセレッソ大阪が、その受け皿となった。

Jリーグに多数生まれた女子サポの呼称が、どのように開発されたのかを見てみよう。いずれも、考え抜かれた傑作ばかりだ。

セレ女(セレッソ大阪) 
J リーグ女子サポブームの先駆者。チームカラーがピンクであることも急増した大きな要因。公式セレ女にアイドルグループを任命。


ジュビ女(ジュビロ磐田)
かつてはJリーグを席巻した五大ギャルサポの一つ「ナナギャル」の系譜を継ぐ。「ジュビジョ」と「ジュビロ」は似ている。


ベガ女(ベガルタ仙台)
観戦チケットと特典(人気ステーキハウスの食事券等)をセットした「ベガ女シート」を発売。


アビー女(アビスパ福岡)
ファン投票で名称を決定。コア女子サポーターの増加、女性客の来場アップを目的とした「アビスパ女子発掘プロジェクト」のプロジェクトメンバーを募集。女子に人気がある料理「アヒージョ」に似ている。


サンフレ女子(サンフレッチェ広島)
特典付きチケットを発売。カープ女子のお膝元でもあるため「●●女子」はセットで報じやすく、地元メディアも好意的に取り上げた。一方で存在感は今ひとつ。

ナガラジェンヌ(FC岐阜)
宝塚歌劇団の団員に対する愛称であるタカラジェンヌ(宝塚と「パリジェンヌ( フランス語: Parisienne)」を合成)を意識して、長良川+ジェンヌで構成されている。公募で決定。

マリジェンヌ(横浜F・マリノス)
ガールズフェス、SNSキャンペーン等を展開。都会的なイメージを定着させるためのサイトからの発信も。タオルマフラーマリジェンヌを発売。

ヴォニータ(徳島ヴォルティス)
男性が「かわいい娘」「美しい女性」を指すときに用いる美称である「ボニータ」から。投票で決定。

ジェフィーヌ(ジェフ千葉)
女性サポーターの方々を対象とした「ジェフィーヌDAY」を開催。「推しメン総選挙」等のSNS施策も展開。「黄色い声援」が増えたと言われる。ジェフ+犬が語源という説もある。


盛り上がる女子サポ呼称だが、一方で忘れ去れつつある女子サポもいる。

おグラちゃん(名古屋グランパス)
名古屋市が進める「学生タウンなごや」構想の一環事業「NAGOYA学生キャンパス ナゴ校」のチームの一つで名古屋グランパス応援学生サークル「gram+(グランプラス)」が「名古屋グランパス女子サポーターの愛称」を募集し、候補の中から一般投票で決定。 産学官民「産業界(民間企業)、学校(教育・研究機関)、 官公庁(国・地方自治体)、民間(地域住民・NPO)」による取り組みで大きな話題を巻き起こしたものの小倉監督の解任とともに葬られた。


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石井和裕 @ece_malicia

+KeLサポーター研究所所長。元なでしこリーグ冠スポンサー担当者「『世界一の女子』好き」。著書「横浜F・マリノスあるある」「サポーター席からスポンサー席から: 女子サッカー 僕の反省と情熱」「日本のサポーター史」「サポーター3年生からの日本のサポーター論」。

日本のサポーター論の入口

サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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