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業界未経験の私がシナリオライターになれたワケ

こんにちは、えこです。
私の職業は「シナリオライター」と「デザイナー」です。でも先月までは派遣の事務員さんでした。
クリエイティヴな現場にいたわけでもなく、商業の知り合いがいたわけでもない。でも一個仕事を掴んだらそれが呼び水になり、少しずつお仕事を回してもらえるようになりました。
今回は、私が「シナリオライター」のお仕事を獲得するまでの流れを書いていこうと思います。とはいえ高校生や大学生でシナリオライターになりたい人が参考にするようなやり方ではなく、大人になっても夢を諦めきれない人間が泥臭く生きるための「生き延び」プランです。悪しからず!​

1.文を書くことに興味をもったきっかけ

思えば中学生くらいのときから、詞を書くのが好きでした。
自分で作ったメロディに歌詞を載せる。それが楽しくて楽しくて、授業中も、家に帰ってからもずっと、歌詞を考えては曲をつけていました。
専門学校も音楽系に進みオリジナルバンドを始めたのですが、そちらはそこまで大成せず、その後もいくつかバンドを組むもののあまり上手くいかずに全部解散。わかりやすくダメなフリーターとして生きていました。
それでも詩を作ることはやめられず、今は亡き魔法のiらんどの個人ホームページに詩を載せては、回らないカウンターとBBSに書きこまれる出会い系の広告と戦う日々。それを思うと今は本当に発信するのにいい時代になったなぁと思います。(笑)
それはさておき、ヒマを持て余していた私が次にハマったのは「同人活動」でした。
高校生のころちょっと同人をかじって心得を得てたことと、ドラクエ4のクリフトとアリーナの絶妙な主従関係に萌え滾って『二人がラブラブするお話が読みたい!!!』と思ったことがきっかけで、二次創作小説を初めて書きました。
ただ、文章を書くということがあまりにも難しすぎて、老術師ブライが温泉に入ってるシーン(超序盤)で書くのをやめてしまいました。このウン年ずっとブライは温泉で私の帰りを待っていると思うとあまりにも惨い。でもきっと、彼にはヒャダインがあるから大丈夫だと思っています。
そんなわけで、同人活動は主に漫画とイラストを描いていました。自分には文章の才能がないと本気で思っていました。漫画のネームは友達が褒めてくれたのでそこそこいいもの書けてるのかな?と思ってはいたんですが、ブライを温泉に放置した件があまりにもトラウマで…。あまりにトラウマすぎて人に話したのはこのnoteが初めてです。
「書けなかった」話なんて誰も知りたくないだろうし、人に言うのも恥ずかしいからいいや…と思ったんですが、今ライターやってる人間でも書けなくて挫折した物語があるということは、声を大にして言いたい。もともと物語が溢れて止まらないような人間ではなかったんです、私。
それがどうしてまた書き始めたかというと、とある文字書きさんにSkypeで言われた言葉がきっかけでした。

2.日本語が書ければできる、の一言で奥深き日本語の世界へ

私「文字書きさんってすごいですよね。今いくらパソコンで書けるって言っても、本にするのに何万字も文字を書くなんて作業、私は途中で絶対飽きちゃいます。才能がないとできないですよね……」
と、推し字書きを褒めたつもりの私のこの一言に、その字書きさんはこう返事したんです。

字書き「いや、日本語が書ければ誰にでも書けますよ!(きっぱり)」

……衝撃を受けました。そんな簡単なことなの?文章って、日本語が書ければ書けるの……!!!!?(混乱)
でもあまりにも明快なその解に、そのときなぜだか妙に勇気をもらえたんです。『書いてみようかな』そうお手軽に思ってしまいました。
そんなわけでその夜(若いので行動が早かった)、当時萌えていた作品のカップリング小説を書きました。寝ないで書いて、2晩ほどで出来上がったその作品はなんと2万文字。いきなり中編小説が書けちゃったんです。自分でもびっくりしました。
とはいえただただ書き散らかしただけの2万文字なんて誰が読むんだよ…?と最初こそ自信がありませんでした。Pixivの投稿画面を作って、ボタンを押せば投稿…という段階まで進めたのに勇気が出なくて、30分ぐらい悩んだ末にやっと投稿ボタンをポチ!っとできました。でも今度はこれを書いたよ見て見て!ってする勇気もなく、さらに30分くらい投稿完了した直後の画面で放心してました。
こんなもの書いて気持ち悪いって叩かれたらどうしよう、意味わかりませんでしたって感想がきたらどうしようと悪い想像ばかりが頭を巡って、怖くて管理画面を見に行くことも出来ない。勇気を出してTwitterでつぶやいてみたけど、そこまで反応はない。やっぱ消そうかな…と泣きそうになりながら投稿した作品を見に行った私は、そこで目を疑う数字を目撃します。

なんと、ブックマークされてたんです、数人に。

漫画ほどのブックマーク数はなかったんですが、そこで初めてほっとしました。そして、漫画のとき以上に嬉しかった。なぜなら、物語に込められた情報量が桁違いだったから。わたしの書きたいものが書けて、人に読んでもらえる方法がマンガ以外にもあったんだ!と感動し、同時に味をしめました。(笑)もしかしたら本当に、「日本語が書けるだけで小説は書ける」のではない…?って心から思えたんです。
文字だけで物語を構築する楽しさに目覚め、そこからは何本も小説を書きました。同人をやめ出戻ったりもしましたが、これまで書いた文字総数はたぶんそろそろ200万字を超えます。
全部自分のための物語ではありましたが、その中で得るものは大きかった。書いていくうちに「もっとちゃんと伝えたい」という思いは強くなり、そのための手法もたくさん学びました。読書なんてまったくしなかった私が純文学を読み漁り、海外映画の公開プロットを読み、何がエンターテインメントなのかを真剣に考えるようになった。それは何もかも挫折していた私の大きな自信になりました。
創作活動をしている中で、もちろん全くウケない作品もあった。恐れてた叩きにもあって、匿名メッセージにお怒りのお気持ち投書を受けたこともあります。その度泣いたし、人間って難しいな、って頭も抱えました。
でも、文章を書くのが好きだって気持ちはなくなんなかった。だからここまで続けてこれました。
そして、ここ4年前くらいから「二次創作もいいけど、自分だけの創作もしてみたいな」と思い至り、友達と一緒にゲームを作り始める等、一次創作を開始しました。ここまでがつい最近までの流れ。
気付けば副産物として「小説原稿」やら「台本」やら「スクリプトデータ」が何十万字と溜まってる状態になったんです。

3.今まで書いたこれ…もしかしてポートフォリオに使えるんじゃない?

そんなわけで二次も一次も全部詰め込んだポートフォリオを作り、試しに色んなところに持ち込んでみました。
当然大手には見向きもされず…でも続けて何十社か応募してみたら、ベンチャーのゲーム会社や個人で制作しているチームからお声がかかり、簡単なスプリクトのお手伝いや1シナリオだけ脚本を書かせてもらえるようになりました。
とはいえ名前の載るような仕事はまだなく、いまだに駆け出しの身ではあります。でも、職業ライターと名乗ることができるような実績を、未経験からでもちゃんと作ることができました。
私のやってるやり方はたった5つです。

①知人のコネを頼る
②クラウドソーシングの案件に応募しまくる
③検索して見かけた求人情報にメアドが載ってたら、いきなりポートフォリオを送りつける
④転職エージェントやフリーランスマッチングサービスを使う
⑤オンラインサロンに入ってシナリオライターやってることをアピールしまくる

まず①から解説します。

①知人のコネを頼る

なんだかんだ、コネは最強だと思います。一番やりたい仕事に近い仕事を回してもらえます。
ただ、それだって当然実力はなきゃいけないし、知人からの紹介だからこそ、確かな成果をあげなきゃ!って気合が入ります。
あと、同人作品(一次)を身内と作るのも手っ取り早く実績になるんでいいと思います。作りかけでも同人を経験としてカウントしてくれる企業は多いです(特にベンチャーとか若い社長さんのところ)決裁者の知り合いをたくさん作るのもアリかも。私はそんなにいないです。

②クラウドソーシングの案件に応募しまくる

よっぽど書けないものでない限り、シナリオ募集で出てる案件全部に提案してます。もうジャンル不問。とりあえず文字を書いた実績と件数を稼ぎたい一心です。
こんなに応募しまくってるのになかなか受からないので現実は厳しいなぁと思いつつ、最初からどうせ通るわけない!と思って(でも精いっぱいの誠意を込めて)応募するとびっくりするくらいすんなり通るときもあります。一回通るとクライアントさんから次回も直接依頼を頂けることが殆どなので、通るまで頑張ろう。たかが数日でめげちゃダメです。

③検索して見かけた求人情報にメアドが載ってたら、いきなりポートフォリオを送りつける

正直あまり返事は返ってこないんですが、1社これで採用されたことがあるのでダメ元でやってます。
家庭持ちで地方住まいのため、東京の会社に就職することが困難なんですが、それでもやってみたいです!とアピールするのって大事だと思うんです。アピールしなかったらいないのと同じなので…。

④転職エージェントやフリーランスマッチングサービスを使う

これはまだ成果が殆ど出てません。やはり勤務経験や商業実績がいくつかないと厳しいみたい。基本的に経験者しか雇いませんからね日本の会社…。
でもいつか自分に実績ができて、大きな案件に携わりたいなと思った時にアピールできるように登録だけはしておいて損はないのかもしれません。いつの日か逆指名されるように頑張らなきゃですね。

⑤オンラインサロンに入ってシナリオライターやってることをアピールしまくる

これも最近はじめました。最近流行のオンラインサロン。
私が入ってるのはやまもとりゅうけんさんの「人生逃げ切りサロン」です。

ビックリする位安い会費に惹かれたのと、暗に「利用してもいいよ」というメッセージを受け取ったような…気がして…(笑)
まだほぼ利用できていませんが、ただ日々の活動を日報として報告してます。(ビビりなので初心者部屋にて)
それでも運営メンバーさんから気さくに話しかけてもらえ、サロンのメンバーと繋がれたりもして、フリーランスの孤独感が少し薄れました。
noteの活用方法を知ったのもこちらのサロンです。活動を発信するって大事。そんな基本の「き」からやさしく教えてもらえました。オンラインサロン怖くないよ。回し者でもないよ。ちゃんと自分の感じたことを言ってます。
いつかサロンのメンバーになにかお返しできるよう、私も頑張ろうと思います。そしてワンチャン、何かに誘ってもらいたい下心もあります。(笑)学びの場であり出会いの場。人脈が希薄になりがちなフリーランスは、一つくらいサロンに入会するのも必要経費なのかもなぁと思います。

さいごに

そんなこんなで私がシナリオライターを志したきっかけや、仕事獲得方法に関しての記事は、以上になります。
楽しいことを仕事にするって大変!と思うと同時に、楽しいことを仕事にしてるぞ~!という自信にもなっています。まだ駆け出しの私が何を言っても響かないかもしれないし、もっと努力をしている人は沢山いるかもしれない。
それならば私も努力するまでだ。と心に決め、どんな罵声も嘲りも向かい風にして頑張ろうと思います。
あの日温泉に諦めて置いてきたブライ、見てる?わたし、3時間で5000字書けるようになったよ~!
今ならブライのことも3時間くらいで救済できる気がするんですが、大丈夫。彼はなんだかんだで世界を救う勇者の仲間だから。
私は私でこの世界と自分の文字で向き合う方法を考えて、文字で世界中の謎と戦っていこうと思います。


おわり


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メール:matsugubo@gmail.com


こちらのサポートは全額プロテインに変換され、私の血となり肉となります。