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勤務時間が短いのに成果を出してる人の仕事ぶりを追ってみた

デキる先輩と同じプロジェクトに入った。勤務時間が短いのに圧倒的なパフォーマンスを上げている。せっかくの機会だからいろいろとノウハウを盗もうと思い、観察してみた。

①メリハリがあり、使い回し可能なプレゼン資料

作りは簡素だが、ポイントが押さえられているプレゼン資料。コンサルはクライアント向けなので力を入れて豪華な資料を作るが、社内の人間同士の打ち合わせはそこまで凝る必要はない。

その匙加減が絶妙で、相手から予想される疑問もちゃんと先回りして内容に盛り込まれている。気持ちよくイエスと言ってくれるから、一度の打ち合わせでちゃんと物事が決まる。

しかも、この資料をいろんな場所で何度も使い回す。

役員説明などではもうちょっとキレイな見た目にするが、それ以外は基本的に同じ資料を何度も使う。作る時も使い回す想定で表現を考えている。

②仕事の色分けがクリアにできている

自分が力を入れるべき仕事と、プロジェクトメンバーに考えさせる仕事が明確になっている。

各タスクの所要時間も大まかな想定値があって、ほとんど外れることがない。任せた仕事が予測より遅れそうならすぐさま介入する。(この場面では結構面倒見がよかったりする)

突発的な事態が起きても予測値のトータル時間が頭にあるので、調整方法もすぐに導き出せる。

③相手に適切なプレッシャーをかけてパフォーマンスを上げさせる

さまざまな打ち合わせで、理解度を試す質問を矢継ぎ早に浴びせる。理解できていないことを責めることはしないが、言葉に詰まった相手は自然とパフォーマンスを上げる必要性を感じることになる。

組織のパフォーマンスが最大化されるのは程よい緊張感が醸成されているときである。初対面の相手にはあえて"一発かます"こともある。もちろん、相手との関係性が壊れないラインを計算に入れての行動である。

④助けを求めるときは範囲を明確にしている

やりくりはしてみたがどうしても今の人員では期限に間に合わないことが起きる。そんなときは必要なヘルプの範囲を極限まで絞り込み、助けを求めていた。

・必要なスキルセットはこれ
・そのスキルを備えた人間は〇〇と△△
・スキル保有者のスケジュールを確認
・スケジュール調整が必要だから、人を貸してもらうプロジェクトリーダーにも話を通す
・人を貸してもらうプロジェクトの代替計画案を提示

どれも当たり前のことである。しかし、これらを高い精度でスピーディーにやれる人間はなかなかいない。

⑤躊躇する時間がない

これが一番難しいことだと思うが、デキる先輩は上記の内容を、思考時間ほぼなしでテキパキと判断している。

「この仕事任せたいなぁ、でも今の時代は部下も意義の見えない仕事は断ってくるし、どうやって言うこと聞かせようかなぁ。言いづらいなぁ・・・」

ウジウジと悩んだ結果、後回しにして結局更に悪い条件(納期が迫っている状態)で仕事を依頼することになる。

悩んでいる間は、つまらない雑務で時間を潰して、言い出せない自分を正当化してしまいがちだ。そのような逡巡する時間がデキる先輩には一切ないのである。

以上が私の観察結果である。

全体的に「基本の動きを高い練度で行っている」という印象だ。言うは易く、行うは難し。こればかりはOJTで勘所を掴むしかない。

ビジネスのスキルアップを求める道に、終わりはないのである。

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