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仔犬トレーニングって何するの?〜オスワリとかは後回し!!

★写真は秋田犬のさくらちゃん♡お客様のワンちゃんです😊

仔犬教室も、10数年前に比べると、様々なところで開催されるようになってきました。最近では、保育園とか幼稚園まで(勿論、犬たちのね!)ありますね。私が実施しているのは、飼い主さんが通ってきてくれる、数組で受ける仔犬教室と訪問で教えるマンツーマン指導の仔犬トレーニングです。訪問も教室も、飼い主さんが一緒に受講します。


犬たちがどのように犬同士で会話を交わし、ご自分の犬がどんな性格で、様々な経験を通して犬たちが何を学び、吠える噛むなどの問題行動に発展するのか、またそれはどうしたら改善、予防できるのか?それらは、飼い主さん自身も、学ぶべき事だから…
他人に任せず、忙しくても犬と一緒に学んで頂きたいです♡

さて、仔犬とは…
そもそも、何歳までが仔犬なの?

通常、犬のトレーニングでは生後6ヶ月未満が仔犬です。生後6ヶ月〜1年半くらいまでが、思春期みたいな若犬の時期。そして、大人になっていく…

仔犬トレーニングは、通常、生後6ヶ月未満に適したトレーニング内容となります。

この時期、犬の脳みそは赤ちゃんから大人まで、急激な成長を遂げます。

例えば、生後3ヶ月未満の仔犬にはまだ、恐怖心があまりなく、見慣れない物、音、人、犬に慣れることが比較的容易に出来ますが、3ヶ月から、4ヶ月で恐怖心が生まれて来て、慣れないものに慣らす事がどんどん難しくなっていきます…

この生後2ヶ月から3ヶ月前後の、様々な物を受入れ易い時期を逃さずに、トレーニングを始めて行けるのが理想的と言われています。

ブラッシングも爪切りも!そもそも、大人しく抱っこされて体を自由に触る事も!
この時期から少しずつ、嫌がるのを押さえつけたりせず、気持ち良く受入れさせる事で、後々難しい体のお手入れにも繋がって行くのです。
犬の気分次第で抱っこ出来たり出来なかったり…体も触られて嫌なところは唸ったり噛んだり…そう言った事の予防をしていくんですね。

その為、生後6ヶ月未満のうちに始めたい事はとてもとても沢山あります…

どこへ出掛けても、トイレシーツを広げたら、そこで排泄が出来ること
名前を呼ばれたらみること
呼ばれたら飼い主さんの側に行くこと
自分が抱っこしたいしたくないに関わらず、抱っこされたら身を任せリラックスすること
全身をくまなく気持ち良く触って貰える事
知らない犬や人を見ても恐がらない事、吠えない事
見慣れない物や音を聞いても恐がらない事、
吠えない事

飼い主さん不在でも大人しくお留守番出来ること
飼い主さんに要求して吠えない犬になること

遊ぶときは、オモチャで遊ぶけど人は噛まない
終わりはキチンとオモチャを離すこと

などなど…

書ききれない程の項目が、仔犬トレーニングには含まれています。

全てが、将来犬たちが
どんな環境下での生活になっても、ストレスを感じる事なく過ごせること(一生のうちに不幸な災害や事故などで今の飼い主さんから離れる事もあるかも…)
お出かけした先々で、周囲に迷惑を掛けないこと
近所のお散歩であっても、犬が苦手な人たちが見ても恐怖心や嫌悪感を抱かせない犬で居られること

そんな事を想定したトレーニングになります。

こう言った、仔犬のトレーニングは心のワクチンとも呼ばれています。
病気の予防接種と同じ…
行動の予防なんです。

うちの子大人しいから…って生後4ヶ月くらいの犬を見て、安心しないで下さい。

犬たちはまだまだ成長段階で、その性格が後々どう変化を遂げるのか…それは熟練したトレーナーでも予測が難しいのです。

犬の成長に任せて、心の予防をしなければ、生後6ヶ月前後から吠え出したり、唸ったり、噛み付いたりが激しくなったりします。

そうなってから、相談に来ても、治せるけど、飼い主さんの根気と時間が掛かります。

そして、残念ながら、仔犬時代予防していても、そういった問題は起きてくる子も居ます。そこは元の性格にもよります。だけど、仔犬トレーニングを経てからの吠える、噛むなどの問題行動の改善は、仔犬トレーニングしていない犬よりも遥かにやりやすいし、改善も早く行う事が出来ます。

心のワクチン(仔犬トレーニング)開始の適期が、生後2ヶ月から4ヶ月未満くらいなので、問題視されるのが、仔犬の混合ワクチンが終わって無いと言う事。

ワクチンが終わるまで外に出さないで!!
って言う獣医さんの多いこと…
これが、社会化不足で吠える、噛むなどの問題行動の種を作る原因となります。

基本、私の教室では、強いウィルスも除去できる消毒液で床を消毒していますし、ワクチン接種完了前でも盲導犬のパピーたちも外へ出ていきます。万全の配慮をしながらでも、外で病気にならない可能性はゼロでは無いでしょう。だけど、この時期、外で他の犬、人、物、音など色々なものを経験させてあげることは、犬にとって病気になるかも知れないリスクを取ってでも、するべき価値がある事です。

病気のワクチンだって、ワクチンそのものの影響から病気になるリスクはゼロでは無いでしょう?
だけどそのワクチンを打つメリットの方が大きいから、ワクチン打つんですよね?

心のワクチンも同じなんです。

そして、この心のワクチン(仔犬トレーニング)は、教室では生後6ヶ月で卒業します。
ですが、生後6ヶ月以内に完成して終われる物ではなく、生後2年くらいまではコツコツと家でやり続けて欲しいことばかりです。

なので、私の教室では、仔犬教室〜初級、中級クラスまで継続的なレッスンをオススメしています。

先に述べた、生後2年までは犬たちの思春期にあたり、まだ心は幼く、ちょっとした外部からの影響、経験でその性質や行動が変わってしまう時期だから。

そして、生後6ヶ月からは、ようやくオスワリやフセなど行動のトレーニングを積んで行く、心の土台が出来上がります。
私の教室では、オスワリなどは生後6ヶ月、早くて5ヶ月以上からしかしません。

だって、オスワリマテが出来たって、心の土台が弱くて、外へ行ったら吠えたり興奮し過ぎで、飼い主さんの声も届かない犬だと、外で、オスワリマテ出来無いですもん。

家の中で、楽しみながらやるオスワリマテなら、仔犬からやっても全然良いですね。覚えますよ、ちゃんと。

だけど、仔犬の心のトレーニングやってると、実質的にオスワリやらオテやら教えてるヒマ無いんですよね🤔それ以外に優先的にしなきゃいけない事多すぎてね💦

仔犬の時期はあっという間に終わります。

この先2年ほど、一生懸命犬と向かい合う時間を作る事で、その後10何年の犬との生活は、とてもとても素晴らしいものになっていきます。
犬にとっても、人にとっても、幸せな生活を手に入れる為に、この最初の2年の手間暇、惜しまないで頑張って下さいね✨

大阪府泉大津市 エコル犬の出張訓練 鍋井律子 ホームページ https://ecole-syuchoukunren.jimdo.com/