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1日のキャパシティ

春は何かと忙しい人が多い。

これから予定がどんどん入りそうな人も日常で余白を楽しむために、オススメしていることがある。
忙しい人にとっては、難しく感じることかもしれないが実践するにあたって色々と考える機会になるかもしれない。

1日のうちで、誰かとの約束は3件までにする。

仕事も個人的なことも全て含めて3つまで。
「誰かと」と書いているのは、誰かとする約束は拘束力が高い。
平日は仕事で会議や打ち合わせ等誰かと約束をすることが多いと思うし、オンラインツールが使えるようになった昨今では、より多い件数の約束をすることも可能だ。

時間を無駄にしたくない、からの詰め込み

かつてわたしは、スキマ時間でさえも何か予定を埋めないと焦りを感じてしまうくらいに「予定がある」ということで安心感を感じていた。
スケジュールが埋まることに喜びさえ感じていたこともあったと思う。
時間の隙間を埋めるのは、ある種パズルのような達成感にも繋がることがあることも要因かも知れない。

「時間を無駄にしたくない」という気持ちから、24時間を細やかで難解なピースで埋めて、ひとつひとつをこなしていく達成感は充実感に繋がっていた。

ただ、それぞれの時間を味わっているのかというと、疑問がある。
とにかくこなす、ということに注力しがちで、そこで会った人のことやそこで話された内容について少し深掘りをしてみる、という余裕が無くなっていることもある。

たくさん詰め込まれた24時間が続くと、さまざまなできごとが混ざり合い、振り返ってみた時に、ひとつひとつの解像度が下がっていることもある。

なぜ3つか。

「3つ」というのには、いくつか自分なりの理由がある。
まず、自分の頭で覚えたり、対処ができる範囲にしておくことで「忘れない」ようにするため。
仮にスケジュールを確認するものが手許に無かったとしても、頭の中で覚えていられるのは3つくらいだと思っている。

単純に「午前中ひとつ」「午後ひとつ」「夕方〜夜ひとつ」というイメージである。

このくらいの量だと、そこで会った人や何を話題にしたのか。
その時のちょっとした違和感や変化を記憶に留めやすいので、ひとつずつの記憶の解像度は一定保たれる気がしている。

そして、1つの予定に対して、次の行動が紐づくことが多い。
例えば、仕事で何かの打ち合わせをして実行する(または実行するための準備を始める)。
それは、1つの予定に1つとは限らない。

タスクが膨れ上がり、キャパオーバーになってしまうのを予防するという意味でも1日に受け入れる予定の数を決めておくのは自分のためでもあるし、約束をした人に不快な思いをさせないためでもあると思っている。

そこで「3つ」をどう決めるのかがカギになるだろう。

自分が今一番取り組みたいこと

これは、自分の現在地とその後の方向性を知っておくことが重要である。
仕事も個人的なことも全て一度フラットに並べて大切にしたいことを考えてみることで、判断基準が明確になるかもしれない。
常に個人的なことは後回しにして良いはずは無い。
仕事に力を入れたい時は仕事の予定は優先度が高くなるけど、自分の人生の転機やライフイベントにまつわることであれば、一旦仕事は脇に置いておき今はこれだ!ということに注力するために時間もエネルギーも使ったほうが良い。

誰との約束を優先度高く、と考えるか

先ほどの「今一番取り組みたいこと」に関連する場合もあるが、家族や大切な人、といった優先したい相手は誰なのか、ということ。

自分も相手も時間の経過とともに、年を取り成長をするにつれて変化していく。

手帳やスケジューラーに先着順で予定を入れることが多いが、予定を入れる前に自分の判断基準を明確にすることで、むやみに入れることは無くなるだろうし、調整の余地がある時に整理をしやすくなる。

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