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保護犬Jazzー家庭犬2年生

1年経って


Jazzがうちに来てから1年経った。
相変わらずなのは、触られるのが好きではないことと、他の犬との交流が苦手なこと。

お散歩は、気候によっては楽しんでいる様子。
夏の暑い時期と冬の寒い時期は、外に出たがらない。
冬は家の中でブルブル震えるので、洋服を幾つか試したのだけれど、脱ぎ着するのが好きではない様子。
まだ家から歩き出すことはなく、抱っこして家からある程度離れないと散歩にならない。
家にいることが好きなようで、安心できる場所があるのはいいことだけれど。

おもちゃは、ボールやフリスビーなどのアクティブ系には興味なし。
オヤツを中に入れて、振ったり落としたりして中身を食べる知育系トイは上手に楽しんでいる。
鹿の角や小さいぬいぐるみはストレス解消に役立っているようだ。
興奮すると吠えがなかなか止められないので、そういう時にぬいぐるみをかじって落ち着いたりしている。

何度かドッグランに行ってみた。
はじめは、中に入ると緊張した様子で家族の後をついて回っていた。
他の犬が挨拶しに来ると吠えて蹴散らしてしまい、交流ができない。
そして抱っこしてくれーというジャンプの合図で退散。
何度か行くと少し慣れたのか、他の犬が挨拶にくるのを受け入れることが数回あった。
でもやっぱりまだドッグランの環境が好きではないようだ。

ドッグカフェに行くと、更に緊張してしまって、吠えが止まらなかった。
数軒試してみたのだが、どこに行っても他の犬が気になってしまい落ち着かなくて、こちらもゆっくりできない。

犬の社交性は、どうやって身につけるものなのだろう?
生まれた時に兄弟と遊ぶことによって、培われるのだろうか。
Jazzは子犬の時期に家族と引き離されて施設に預けられ、他の犬とも人間とも交流がなく3年間過ごしてきたのかもしれない。
そして時々、無理矢理にケージから引き出されて、恐怖の中でシャンプーや爪切りなどの手入れをされてきたのだと思う。

今の人間社会での犬の立場は、弱い。
飼育してくれる人間がいないと生きていけないと言っても過言ではない。
何らかの理由で犬が野生化=飼い主がいない状況になったら、恐らく行政に捕獲され、保健所やシェルターに保護される。
そして引き取り手が見つからない犬は、殺処分されてしまう可能性が高い。家庭犬として生きてきた犬が野生となった場合、野生の本能が薄く獲物を捕えられずに餓死することもあるだろう。

Jazzは、性格や行動の問題が多く、そうなってしまった理由は今まで置かれた状況にあるように思う。

家庭犬として暮らさずに成犬になってしまった犬は、難しい!
私たちは犬を飼うのが初めてではないけれど、今の家族では初めてだ。室内で飼う犬として必要なトレーニングや接し方も昔とは違うので、ほとんど全てが初めて。

お互いに彼の譲れないこと、私たちの譲れないことがあるので、それ以外は中間点を探す、またはどちらかに歩み寄るような感じで接していくつもりだ。

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