ヨシノブ

違いますよ

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最近の記事

お尻みせマン

悪の組織ダークランバーが送り込んだ怪人ドリルヤマミミズが東京の地下で大暴れ。地盤は穴あきチーズのようになってしまった。 ドリル「キュキュキュキュ! 人間どもの文明を根底から崩してやるわ」 嗚呼、このままでは東京が崩壊してしまう! ???「お待ちくだされ! お待ちくだされ!」 ああっ、あの膨らんだスカート姿は我らがヒーロー、お尻みせマン!! (何ていうのか知らないけど、ベルばらのアントワネットのドレスみたいな、こう、日常生活では着ないタイプの膨らんだスカートだよ!) お尻「

    • サンタさんに関する思い出

       子供の頃、家から少し離れたところに、雑木林で覆われた一帯があった。 親からは入ってはいけないと言われていたが、たまに一人でこっそり入って探検ごっこをしていた。  秋のことだった。探検の回数を重ねるうちに段々と深くまで立ち入るようになり、雑木林の外からは判らなかったが、古びた小さな家があるのを見つけた。周辺が小奇麗に片付いていて人が住んでいることがわかるが、ひっそりとしているので留守らしい。  家の周囲をぐるりと周ってみると、牛舎のような小屋があり、中を覗くと立派な角をした

      • すこし、ハードボイルド

        「いるかい?」  バーに入るなり尋ねた眼鏡の男に、マスターは黙ったまま顎でカウンターの隅を示す。  眼鏡の男はカウンターの隅でグラスを傾けていた金属の男の隣に陣取ると、カクテルを一杯注文した。 「どうしたんだい、今夜は」  金属の方が尋ねる。  眼鏡の方がグラスに手を掛けたまま、語りだした。 「参っちまったよ。スネオの奴がデカい新車買ったんで、その自慢のためにみんなとドライブに行くんだとよ。俺は楽しいドライブにするつもりで旅行雑誌から記事の切り抜きをしていたんだが、スネオが

        • おたんじょうび、おめでとう。

           たかしちゃん。たかしちゃん。  おたんじょうびプレゼント、あげるね。  ぼくの、おとうとの、みぎてだよ。  たかしちゃんになら、あげるよ。  おとうとのみぎては、  じがじょうずにかけるし、  えもじょうずにかけるし、  おはしのつかいかたも、じょうずなんだよ。  だから、たかしちゃんは、おとうさんとおかあさんから、  あんなに、おこられなくなるよ。  かわりに、たかしちゃんのみぎて、ちょうだいね。  みぎてがなくて、おとうとが、ないているの。

        お尻みせマン

          3人の話

          『むかしむかし、あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいました』 A「そんな昔のこと知らねーよ」 B「漠然としてて話が見えてこねー」 C「オレオレ詐欺からちゃんと身を守れていたのかよ」 『ある日、お爺さんは山へ柴刈に、お婆さんは川へ洗濯に行きました』 A「洗濯機ないの? 貧乏じゃなくて昔だから?  マジいつの時代の話なんだよ!」 B「行ったっていう証拠出せ」 C「足滑らせて川に流されたらどうすんだよコラ」 『お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が  どん

          地球人は残った

          高度知的存在集団によって宇宙が管理されているのを、地球人は誰も知らなかった。 高度知的存在が地球人への関心を高めたのは、地球人の宇宙進出が切っ掛けだった。 そろそろ、地球人が地球外でも活動する資格があるか否かを判断しなければならない。地球人にその資格があればこれまで通り監視するにとどめるが、資格が無ければ管理された秩序を乱すものとして抹消する。 分析の結果、地球人にその資格はないと報告がまとまった。地球人の知能は質が低い。宇宙に飛び出る程度の知能は持ちながら、地球人同士で

          地球人は残った

          爺になる

          浦島太郎  むかしむかし、あるところに、浦島太郎って奴がいたの。で、こいつが最終的に爺になるの。太郎なら男で、男なら爺になって当然じゃん! って思うでしょ。ところがそう単純な話じゃない。ちょっと違うんだな、これが。  浦島太郎は漁師だか趣味だかで、釣りに行ったの。まだ爺じゃない頃ね。そしたら浜辺で亀をいじめている子供たちがいたんで、おいちょっとこら、やめろ! って、ばーんばーんってやっつけたの。子供をね。亀じゃないよ。一緒になって亀やっつけたら話終わっちゃうもん。どういう

          爺になる

          夢のような動物園

          「先輩、俺の部屋で動物園始めたんですよ。あがってってください」 「えっ、君が動物園なんて出来るの。意外だなあ。おじゃましまーす。 わあ、カバがいる。大きい! 赤銅色! あっちに見えているのはキリン、 むこうにいるのはゴリラ。わっ、岩かと思ったらゾウガメ。 池の傍にフラミンゴもいて、木にはレッサーパンダが登っていて、 いやあ、これは驚いた。本格的じゃないか」 「先輩、動物園は嘘です。よく見てください」 「あっ、本当だ。君の普段の六畳間じゃないか。 相変らず寒々しい部屋だな

          夢のような動物園

          進化論の誕生

          むかしむかし、ダーウィンという人が子供たちからいじめられているゾウガメを助けたお礼に、ガラパゴス諸島に連れて行ってもらいました。 島ではイグアナやフィンチの舞い踊りで歓待され、帰りにはオットセイから玉手箱をもらいました。 ダーウィンが家に帰って玉手箱をあけると、そこから白い煙がもくもくと立ち上り、たちまち隣家の煙感知器が鳴ったんだって。 そのくらいすごい煙だった。

          進化論の誕生

          男はつらいよ 天狗様の寅次郎

           いつものようにひょっこり柴又へ帰ってきた寅次郎。ところが実家の暖簾を潜った瞬間に白い光に包まれ、見知らぬ土地にワープしてしまう。  寅次郎はワープのショックで気絶していたところを、弱小サッカーチームのマネージャー松田聖子に介抱される。チームはクラブハウスの土地を狙う地上げ屋から嫌がらせを受けており、松田は必死の交渉で、土地を賭けて近く地上げ屋チームとサッカーの試合をする約束を取り付けていた。  しかし地上げ屋は毎日遅くまでサッカーの練習をしている努力家の集まりという強豪

          男はつらいよ 天狗様の寅次郎

          博士マン

          「わー、怪獣キングラドゴが暴れているぞー」 「助けてくれー」 「ギャオオオーン!!」 巨大怪獣が暴れまわり、街は大パニック。 街のピンチに、博士マンが駆けつけた。 博士「・・・・・・」 もじゃもじゃの白髪、口ヒゲ、分厚い丸眼鏡、白衣、カバン。博士マンは身長が165cm、体重54kg。無口な研究者気質のヒーローだ! 博士マンはしばらく怪獣を見上げ、カバンを開けると、色とりどりの液体が入った小瓶から緑色のものを選んだ。それを注射器に吸わせ、怪獣から逃げ出す群衆の一人を捕まえ

          博士マン

          宇宙トロール船ヤマト丸

          二酸化炭素濃度の上昇で地球の平均温度がぐんぐん伸び盛りだからもう地球ダメかなーと思っていたそのとき、遥か彼方の惑星イカスンダルより「二酸化炭素を吸うウニがいるから獲りに来いよ」とテレックスが届く。 地球でも二酸化炭素を吸った石灰質は海の連中だから如何にも有り得べきとして、廃業した漁師から譲ってもらったトロール船に波動ゼンマイエンジンを設えたヤマト丸は、宇宙へビューンと飛び立った。 [SF考証としては大気の温暖化で空を飛び易くなっているので戦艦などという大袈裟なものは出さん

          宇宙トロール船ヤマト丸

          お腹が空いている。

          鏡を見ると、少し頬がこけてきた。 この半年ほど食費を減らしている。 気がつくと食べ物のばかり考えているように思う。 夢にも出てくる。 夢なら飽食すればよいのだが、それは起きてから気付くことで、夢の最中は腹半分で我慢したり、味気ないものを口に運んだりしている。 今朝はこんな夢だった。 スーパーの惣菜棚に揚げ物とキャベツの葉が出されていて、自分で容器に 詰めてレジを通る仕組みとなっており、揚げ物1つが30円、キャベツ1枚が 10円であった。 唐揚げを2つ容器に取ったところで、

          お腹が空いている。

          たびだつ まえに

          おふねに のって とおくへ ゆくの だれも しらない とおくへ ゆくの だから きょうで おわかれ いつまでも げんきで いてね おふねに のって とおくへ ゆくの だれも しらない とおくへ ゆくの ぼくだけの くにを つくるの ぼくは おうさまに なるの ぼくだけの くに そとには なにも ない なにも ない ことに するの だから きみも なくなるの ごめんね でもね そうするしか ないの ぼくは きみが すきだよ ずっと すきで いるよ だけど きみも なくなるの

          たびだつ まえに

          世界が憧れる日本

          「さあ、今週も『世界が憧れる日本』の時間がやってまいりました。司会は私、山田山夫です。そしてアシスタントの」 「田中棚子です」 山「世界が愛して止まない国、日本。今日は暗黒邪王オルゾロスさんに日本への想いを語っていただきます。現在オルゾロスさんは、地下大魔殿で完全復活に向けて肩まで培養液に浸かっている最中で、スタジオにはお越しいただけないのですが、スタジオと地下大魔殿をテレビ中継で結んで、お話していただきます」 田「それでは中継が繋がるまでの間に、オルゾロスさんのプロフィ

          世界が憧れる日本

          【緊急解説】ガンダムの主題歌について

          現在、1番の歌詞「燃え上がれガンダム」について、燃えたらマズイのではないか、大破しているのではないか、と多くの疑問の声があがり、SNS等で大きな話題になっています。 これについて詳しく解説します。 ■ ガンダムは燃えるとどうなるのかガンダムは燃えるとファイアーガンダムになり、とても強くなります。 手から火球を出して攻撃します。 ■ 問題点は熱くて近寄れません。冷めるまでホワイトベースに乗せてもらえません。 ■ ファイヤーガンダムの活躍劇中には登場しません。燃えなかったか

          【緊急解説】ガンダムの主題歌について