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【神経についての基礎知識】〜神経というものをちゃんと理解しよう〜第一章 その1

神経という言葉が、トレーニングをしているとちらほら出てきます。
そんなとき、なんとなくわかった気になってはいませんか?
自分も勉強する数年前まで、神経というと想像するのが「電気信号で動くもの」ぐらいでした。
実際どのように伝達しどこに伝わっているのか。まったくわからず「調べてみよう」と思ったのがきっかけでした。
私と同様、購読くださっております皆さまのそんな疑問に応えられるようにわかりやすく、まとめさせて頂きました。
是非ご一読いただけますと幸甚にございます。

【きみは神経をみたことがあるか】

神経を日常的に見る機会は、料理をされる方は少ないないかと思います。
それはお魚を捌くときに、見ることができます。
お魚の背骨の中にある脊髄から出ている白い紐のようなものが神経です。
つまり視認することが、可能なぐらい太いものがあります。
図にあるように太い神経が刺されているところです。これをすることによってお魚がより美味しく食べることができます。
反対に細い神経は蜘蛛の糸のようなイメージで身体の各所に蔦っています。
紐や糸と異なるのは、とても神経が柔らかく、触れるとすぐダメになってしまうというところですね。
1mにも達する長い神経もありますが、1mmより短いものが多いです。
動物と植物の違いとして大きな点は神経というのは動物にはありますが、植物にはないということです。
だから植物は歩かことができません。
(運動神経がないため。ここは後のnoteで詳しく説明させていただきます。)
神経の歴史を遡ると、なんと神経の存在は古代ギリシャから知られていました。紀元6世紀ごろになります。
その頃から神経は情報を運ぶことという認識があったというのは驚きですね。
ほんとうに人というものには、驚かされます。

お魚の神経が絞められているところ

【太い神経線維ほど速く情報を伝達する】

神経一本に含まれている神経線維は数本から何千本と色々。
神経繊維の太さはいろいろあります。
太いものだと直径は1mmの100分の1。
細いものは1000分の1。

神経というのは筋繊維と同じで束になっています。
なので神経線維一本を、肉眼では確認することはできません。
先ほどの話の見える神経というのは、複数の神経線維が整然と並んでいるものを指します。

太い神経繊維のことをミエリンと呼びます。
これは、さやのような髄鞘が巻き付いており、このような線維を有髄線維と呼ばれています。図の『ニューロンのつながり』で“一個のミエリン”と記載があるのがそれです。
髄鞘がない神経線維は無髄線維と呼ばれています。
この有髄繊維、無髄繊維というのはのちにも出てくるので覚えておくと良いと思います。
さやがついているのが有髄繊維です。

『ニューロンのつながり』

【無髄線維と有髄線維】

ミエリンは脂質とタンパク質質からできています。
とりわけ脂質に富み、電気的絶縁性が高いです(電気を通さない)。
髄鞘は神経線維を連続的に覆っているわけでなく、ところどころ
「ランビエの絞輪」と呼ばれる「切れ目」があります。
この辺りぐちゃぐちゃしててわかりにくいところだと思いますが、ざーっとみてそういうものがあるんだと認識していただいているだけで大丈夫です。
電気信号はこの切れ目(ランビエの絞輪)を飛ぶように伝わっていっています。
だから髄鞘を持つ有髄線維は、電気信号を伝える速さ(伝導速度)が速いのです。
覚えていただきたいことは、切れ目がある髄鞘を持つ有髄線維は、電気信号を伝える速さ(伝導速度)が速いということです。

一つ例を挙げてみましょう。
前提に先ほど話した通り、有髄線維は太い神経線維のみ巻き付いています。
有髄線維は太い順からAα、Aβ、Aγ、Aδ、Bと呼ばれているものが存在しています。
無髄線維は最も細く、C線維と呼ばれています。
なんのこっちゃということですが、ここも覚えなくて大丈夫です。
覚えるポイントは有髄線維はAとB。
無髄線維はC、これだけです。
下の図は覚えなくて大丈夫です。こんなものがあるんだというだけで認識ください。

それぞれの分類


ここまでが前提。

例えばAαは直径15μmほどです。
(1μm(マイクロメートル))は1mmの1000分の1
この線維は1秒/100mくらいの速さで情報伝達します。
C繊維の直径は1μmほどのもので、
こちらは1秒/1mほどの速さになります。
人がゆっくり歩いている速度と同じ程度です。
つまりは全くもって、100倍近く伝達スピードが違うわけです。

ここから書いていく神経である自律神経は
BとCのタイプになります。
お風呂で気持ちいいとなるのもこのCタイプであり無髄線維になります。
ではAαはなんなのでしょうか。
これは運動神経に当たります。
手や足を動かすときの神経であり、トレーニングをしている皆さまにとっては大事な神経になります。
(もちろんCタイプも大切ですが)

ここでのポイントはBとCは自律神経で、
Aタイプは運動神経であるということです。

これは髄鞘があるので有髄線維

【神経細胞の役割分担】

神経細胞はニューロンとも呼ばれています。
上記の図を参照にしてください。(これは髄鞘があるので有髄線維の図)
図のように細胞体から出る小枝のような樹状突起と、一本の長い軸索を持っています。 

▶︎それぞれの役割
樹状突起=情報の受け手
細胞体=情報のまとめ役
軸索=情報の出し手

▶︎軸索についての言及
軸索は先ほどの神経線維に相当します。
そして一個の神経細胞には、一本の神経線維があり神経線維の中を電気の信号が走っていきます。
神経の末端までいくと神経終末があります。
その神経終末から次の神経細胞までは隙間があり、そこを電気信号は飛び越えることができません。
この隙間を化学シナプスと呼びます。(俗に言うシナプスのこと)
ではどうしたら神経に電気信号を伝えられるのでしょうか。
電気信号が神経終末まで届くと神経終末内の小さな袋(シナプス小胞)から「物質」が放たれます。
この物質がシナプスに出て、次の神経細胞または新細胞などには働きかけ、次の細胞で電気信号が発生。
つまりは物質を介すことで伝達が行われていきます。
文章だけでは、わかりにくかったと思うので下記に、まとめさせていただきました。

▶︎まとめ/一連の電気信号を発するまでの流れとして

軸索が情報を出す→神経細胞及び神経線維に電気が走る→樹状突起に行きつく→神経終末
→神経終末から隙間(シナプス/化学シナプス)を通り→神経終末内の小さな袋(シナプス小胞)から「物質」が放たれる→すると次の細胞で再び電気信号が発生する
生理学では軸索の中を電気信号が走ることを伝導。
シナプスで物質を介して次の神経細胞に情報を伝えることを伝達と呼んでいる。
「物質」=正確にいうと神経伝達物質。


補足:情報というのは一本の神経で伝えられることもあれば、数本の神経を経由して伝えられることもある。

いかがだったでしょうか。
どのように神経が伝達していき、どのように神経伝達物質を放ち、身体に影響を及ぼすのかを勉強していきました。ここまでは基本的な基礎となります。
ここから神経伝達がどのように行われて、どのような神経伝達物質があるのか、運動神経や自律神経についてももっと詳しく解説していきます。
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