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12-1 世界と鋸と宅飲み

え、12月ですか!?もう11月終わったんですか!?

9:00
ポケスリ再開したけどめんどくさいが上回るな。多分週末に差し掛かってんのにカビゴンがまだノーマル2だからしょっぱいのしか出てこないからか。食材ためまくろ。
何がベストパーティかも忘れてる。

リビングに出たら親父が病院行く日だったらしく、ソファにいてビビった。おかず漁りしてて半立ちだったけどすぐ萎えた。ちんちんの危機管理能力の高さって目を見張るものがあるよね。

11:00
俺語り継がれる人になりたいな。友達に自慢に思ってもらえる人間になりたいな。「俺の友達すげーヤツでさ」って言われて俺の与り知らぬところで有名になっていたい。

今の俺はマジでつまらない人間になりさがった。なんのエピソードも生まれていない。最近なんかおもろいことあった?って聞かれて話せるエピソードがない。
いじられキャラを半ば卒業してしまってるからだと思う。俺がエピソードとして昔から出していたのは大抵可哀想とも取れる不憫エピソードなのに、不憫な思いをすることが減ってきている。その分得をしてる訳でも無く、なんも無いんだ。

すごいことをしてる訳でもない。マジでどこにでもいまくるありふれた人間になってしまってる。前からもそうだったかもしれないけど、前までは自分のこと特別だと思えてた。自分に自信をもててた。
今はそんなことはもうない。自信を失いつつある。

11:30
ストーブで暖まりながらパタゴニアのペリト・モレノ氷河を見てたら祖母から電話。

12時半に店に来て草むしりをしてくれとのこと。暇だったし行くことにした。準備しながら世界の絶景動画を見る。やっぱ何者かになりたいから「世界をいっぱい見てきた人」の称号も欲しいし、そもそも日本以外の空気と匂い経験を手に入れたい。そして人間的に成長したい。雄大な山の麓、清流の畔、針葉樹林の陰でキャンプしたい。Theヨーロッパのキャンプみたいなやつ。アジアよりもヨーロッパとか南米に興味があるな今は。アルプスとか行きたい。ミーハーらしく綺麗な街並みに感動したい。教科書で見たような建物をこの目で見たい。カッパドキアの気球とかも見たい。乗りたい。気球ってロマン過ぎるだろ。いちばん美しい空の乗り物。うるさくないからねそんなに。優雅そう。空飛びたいな。ゆっくりと。空を駆け回りたい訳では無い。ゆったり下界を見下ろしたい。あと気球って下から見ても綺麗じゃん。品格がある。

栃木とかでもできるっぽいけど、係留してあるやつに乗って15mぐらいまで上がるので32000とからしい。
動く気球となると確か10万超える。ちょっと高すぎる。
どうにか安く体験できるプランないかな。トルコ行けばあるのかな。

12:30
店の前到着。
ありえないぐらいサビサビののこぎりを渡され、柿の木を切り倒せと言われた。切れ味はそこまで悪くはなかったけど、如何せん柿の木が頑固で中々切れない。ある程度までギコギコすると刃が動かなくなる。反対側から切ってもおなじ。なので木の上のほうの幹を下に引っ張ってへし折った。気持ちがいい。
のこぎりが切断してるところを捉えた時のギコギコの振動が心地いい。舞い散る粉塵。気持ちがいい。
自分が肉体的に強者になれた気がする。ガテン系っぽくなると俺はかっこよくなれた気がして結構嬉しくなる。

きりたおした木をさらに細かく、30cmぐらいの長さに細かく切っていく。枝たちものこぎりで切る。かなり肉体労働。30分ほど木を切り続ける。のこぎりを持つ指がジンジン痛くなってきた。強く握りすぎなのか。太鼓叩いた後も同じ痛さ。
切り倒された木に足をのっけてのこぎりギコギコする様はまるで大工だ!と思ってたけど腰がめっちゃ痛くなったダサすぎ。

もう一本木を切らなきゃならんらしい。こっちの木は細くて切りやすかった。これも捨てやすくするために枝を切る。この枝は細いから枝切り鋏でチョキチョキする。思いっきり腕閉じるの気持ちよすぎ。勢いよく飛んでいく枝。気持ちいい。

その労働の対価として3000円も貰った。クッソ得だわ。行ってよかった。

そのあと乗り換え駅まで車を運転する。いつもとは違う道でいった。人やチャリが多い道なので疲れた。あいつらマジでこっちのこと気にしない。俺が気を使わなきゃ行けない。ちょっとミスったら殺しかねないの怖い。逆にアイツらなんでちょっとミスったら殺されること気付いてないの?

14:30
二限あった組みと合流。絶妙に会話に入れない、やっぱ俺はキョロ充のカスだ。
そのあと別隊と合流。
恋愛でごたついてるので色々こざかしく策を弄してる様子。

15:00
昨日髪の毛にピンクのインナーカラー入れてて、顔もかなりかわいい保育士を見た。若いな、と思った。実習生かと思った。大丈夫なのかと思った。
いよいよ俺も終わりかもな。ばあちゃんと同じように、無意識に古臭い偏見で人を見てしまった。中学生の頃はそういうのが大嫌いで糞食らえだと思ってたのに。いつの間にか糞を食わなければいけないような人間になってしまっていた。
別に本人の能力と容姿って関係ないのに。って思ってた。
この考えが金髪だった高校時代の自分を肯定してくれるものだったから支持していただけで信念なんかじゃなかったのだ。

飲みゲーがある宅飲みが開催されるらしい。正直あんまり行きたくない彼らモラルないから。輪に入れなくなるのが嫌だから行くだけ。とか言いつつなんだかんだ行けば楽しめんのが俺。ゲロ吐きたくないし糞とか小便とか漏らしたくねー
シンプルにゲロ吐いたり潰れるのが怖いわ。守りたいよ節度。二日酔いとか辛いだけだし。
いやまあみんなで馬鹿やるのは多分楽しいと思えるからまあいいのか。
ここで俺は適応するべきなのか、しないべきなのか。自分の信念を貫くべきなのか。信念ってかルーツか。これに適応して普通の大学生になるのか、拒絶してノリの悪いヤツとして苦しむのかどっちがいいのか。分からんね。とりあえず今日は行く。何度も断ってるから。

てか行きたくない理由の一つあれだ、シンプルにあんまり仲良くないから。会話を弾ませられる自信が無いから。気を遣われるだろうと思っちゃって行きにくい。
いつもこいつら集まってるけど、その集まり基本俺行けてないから内輪ネタについていけない。
え、それだれ?みたいなので会話を止めるのが忍びない。

17:30
友達の家到着。今日のメンツなら1番話せる。
ブルーハーツとミッシェルの話で盛り上がった。彼は優しいから頑張って話を振ってくれる。俺喋んの多分苦手だわ。

19:00
みんな集まれるのが遅くの時間なので四限終わりの俺は暇です。家主もバイト行っちゃったし。暇すぎ。眠いな。寝ちゃおうかな。

不安だなあ今日の会。めっちゃ飲みそうなんだよなみんな。集まる人数も6,7人だし。絶妙に喋ったことない人いるし。てか全員そんなに話せる人達じゃないし。軽音そんなにガチでやってこなかったツケかな。

20:30
他の人の家に移動。かなり広いし綺麗。いい家。
この家で飲み会だと思ってたけど、家主が嫌らしいのでさっきまでいた家へ。鍵は俺が持ってる。俺の責任の元飲み会場を移動。俺に責任があるのが嫌だな。さっきあんなに優しくしてくれたのに、それを仇で返してるし。

21:00
ぼちぼち人が集まり始める。名前も分からないぐらい関わりがなかった人と完全初対面の人。
まだ4人しか集まってないからなんも盛り上がりきらない。スマブラしながらみんなが俺の入ってないサークルの人間関係の話してる。ついていけないので、スマブラに専念できる。想定してた通りだ。変に気を使って俺に優しくしないからこそ良かった。自分が惨めにならない。
ゆうとってやつがウザイらしい。

1人酔っ払った状態で来た。
来た当初はそんなに酔ってなかったけど、スマブラやるうちにどんどん酔っ払って行った。まだ人少ないから飲み無しなのに。
そんでこいつはスーパーイケメン。顔もかっこいいし性格もいいし、ドラムでスティック回したりしちゃうやつ。かっこいいね。

22:00
ぼちぼち揃ってないけど始めるかっつってスマブラ負けたヤツがレモンサワーの素のショットを行くことに。まあ多分これが標準ルール。
俺はスマブラではいっぱいも飲まずに済んだ。むしろちょっと飲みたいとすら思ってた。
ここいらで別のゲームへ。アソビ大全。じゃん勝ち2人が戦い、どっちが勝つか周りはかける。負けたヤツと予想外したやつは以下同文。
酔っ払った状態で来たやつが酔ってるからめっちゃ負ける。心配になるぐらいに。もう1人酒弱いやつも顔真っ赤になってて心配だった。でも俺はゲームを止めれなかった。なんだかんだ自分が飲まされなきゃ楽しいから。心配してたのは本音なんだけど、それを行動として出力できんかった。それはもう思ってないのと同じでは?口先だけ自分は悪人じゃないアピールしてさ、きもいよ。

もう1人到着。
ゲームは継続。なんかよくわからんコールをしだした。うわコールあるのかよ。こういうコールみたいなの嫌だなぁ。ちょっと恥ずかしいし、俺はしっぽり飲みたい人なのでね。

23:00
あと2人到着。これで全員のはず。
この頃には俺はもうコールになれて、飲みゲーもガッツリやっていた。
トイレから帰ってきた友達が普通に裸エプロンにしれっとなってておもろかった。次に俺がトイレ入ろうとした時に、洗面所で着替えてるところ見て笑っちゃった。これボケ潰しだ。本当に申し訳ないことをした。

飲みげーは確かマンションゲーム、ほうれん草ゲーム、スーパーマリオゲーム、ピンポンパンゲーム、山手線ゲーム、高速しりとり、沢山やったよ。最初はほぼ全て知らなかったけど、知ってしまった。こんなん知ってなんになるんだ。だったら年号のひとつ覚えた方がいい。
でもやればなんだかんだ場の一体感を得られて楽しいんだよ。楽しめちゃうんだよ。

1人弱いのがこの頃には少し壊れて、おっぱいしかいわなくなった。まじでおっぱいしかいわない。酔ってた俺は大爆笑してた。誤用ですね大爆笑。

24:00
Tinderで出会ったなんか半分おもちゃみたいにされてる女を呼び出した。金返すって言って。俺がじゃないよ。
10ぷんぐらい外に放置した挙句、入ってきたら当初3人って聞いてたのに9人男たちがいる。この時点で可哀想だし、酒を買ってきてもらってた。その人は端で独り言を言いながら小さく座ってた。

飲みゲーに彼女も参加。集中狙いされて、飲めないとかなり強めに罵倒される。こんなの地獄じゃないか。人間の扱いじゃない。これは深刻にいじめなレベル。こんなの良くないと思いつつ俺は止められなかった。そんなに内部のものじゃなきから。ほぼ外野だから。いや、俺には勇気がなかっただけか。

見てて辛かった。俺がこの立場ならって思っちゃう。彼女も相当なバカだけど。普通終電ないぐらいの時間に男しかいない家行かないだろ。だがそれは、あれらの行動を肯定する理由にならない。

みんな「○○(俺)の童貞貰ってやれよ」とか彼女に行っていた。俺はどうすればよかったんだろうこのとき。ガチ懇願をしてマキャベリズム的に童貞を捨てるべきだったのか、それともなんかおもろい方法で申し訳ないけどお断りするべきだったのか。それともほかに何かあったのか。
俺は冗談めかしてお願いするって選択をした。多分プレミだ。プレミだよ。そんなに盛り上がらないし、断るのは彼女だからみんなから彼女は責められる。取れる手段の中では最悪だった。
まあ元からやらせてもらえる可能性は低かったかもだけど、ここで捨てないでよかったなと今は思ってる。
俺は冗談で童貞を捨てたくない。誇りを持ってチェリーボーイなんだ。酒の席でくだらないユーモアで捨てる訳には行かない。少なくともそれは大学の人のユーモアでは無い。
俺のキャラの責任的には童貞卒業もネタとして扱うべきだったけどな。
いや人と人の関係はネタにしちゃダメだろ。誠意がないだろ。面白くないよそんなの。笑えないカスになる。

25:30
コンビニへ。彼女も一緒に。
みんなで一斉に駆け出して彼女を置き去りにする。 
まじで酷いよこんなの。許されるべき行為では無い。
コンビニの場所分からないから、彼女は彷徨ってた。摂氏3度のなか、彼女は俺らを探して歩いてた。
俺らが戻った頃にはまだ家についておらず、俺らが戻ってすぐピンポンしてきた。けど誰も出ない。俺が下まで降りて鍵を開けた。色々感謝の言葉を言ってくれたが俺は素直に受け取れなかった。ほぼ無視だった。俺何してんだろ。

俺が今日やった事は間違いなくいじめだった。止めれなかった。俺が悪い。積み上げた軽音でのこの小さな人間関係を破壊してでも止めるべきだった。そこの決意を俺ができてたら、彼女は悲しまずに済んだのに。
何が教師志望だよ。お前たった今いじめを見て見ぬふりしたよ。お前の口からはもう二度と綺麗事を吐けなくなった。
ここで言っても仕方ないけど、本当にすみませんでした。

俺はもうこの飲み会行きません。


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