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【海外駐在】駐在することは、その国に住まわせてもらうこと

こんにちは。EDUBALアンバサダーのHirokoです。突然ですが、みなさん子育て楽しんでますか?

先日子どもの成人式がありました。ただ嬉しくて、嬉しくて最高の1日でした。2回の駐在、帰国中学受験に海外インター校卒業からの帰国大学受験。大変なことが沢山あったけど、過ぎ去るとあっと言う間です。でも渦中にいると自分の思うようにならないことにイライラしたり、悩んだり落ち込んだりして…

ほんの少し肩の力を抜いてホッとひと息、深呼吸する。どんな些細なことでも自分も楽しむことが大切かもしれない。なんて…そうは言っても、私は悩み壁にぶち当たり続けた20年だったのだけど。

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今日のnoteは初めてのバンコク駐在で平凡な会社員妻(私)がいきなりお手伝いさん(=アヤさん)とドライバーさんのいる生活になった時のことです。

お手伝いさんとドライバーさん

今は少し時代が変わってアヤさんを雇う人もいなくなったと思いますが、当時はパートタイムで週数回、通いでフルタイム、住み込みなど様々な形で多くの家庭がアヤさんを雇っていました。ファミリーカーも1日おきに配車されていました。

何を贅沢な!お手伝いさん?!(怒)って思うかもしれません。でも、現地で駐在家庭はお手伝さんの雇用を生む大切な場所です。そしてドライバーさんも然り。お手伝いさんやドライバーさんは単に「贅沢!」とは言えない、私たちが彼らと共に生活することでお給与をもらえる現地の人がいるのだなと当時思いました。

雇用主になること

先輩駐在妻のアドバイスもあり、我が家には駐在スタートと同時に住み込みのアヤさんがいました。アヤさんとのコミュニケーションはタイ語。だから最初は言いたいことを伝えることもできませんでしたが、長い間日本人家庭で仕事をしてきた彼らは日本人のことを既によく理解していました。

朝ごはんの時間を伝えるだけで朝食(和食)がテーブルに並び、お掃除もベッドメーキングも全て何も言わずに完璧にされていました。1歳と3歳の小さな子を連れての右も左もわからない異国の地での生活が、それはそれはスムーズなスタートだったことは今でもよく覚えています。

サラブリー県とロッブリー県の2県にまたがる一帯。タイ最大のヒマワリ生産地

ところが、数ヶ月していきなりアヤさんから「田舎に帰るから辞めたい」と言われました。「なんで?!私の何がいけなかったの??何か悪いことしたかな・・・」もう何がなんだか訳わからなくて、ショックのあまりに毎晩泣いていました。

結局6年弱の駐在中に4人のアヤさんにお世話になりました。その中で思ったことは、雇用主と従業員の立場ではあるものの、相手の立場(環境)を知ること、相手を想うこと、理解するためのコミュニュケーションが大切だと思いました。アヤさんの中には田舎からでてきて家族だけでなく、親族への仕送りのために仕事をしている人もいました。

子供たちのサイズアウトした服、子供もいないし必要ないかなと思いながらも「いる?」と聞いたら、「近くに住んでる子供たちにあげるから欲しい」といわれたこと、長期休みに田舎に帰ると聞いて交通費としてチップを渡したり、相手のことを知らなかったらできなかったことです。

駐在=その国に住まわせてもらうこと

駐在する時にはその国の文化をまず調べるようにしています。何がダメなことで政治はどうなっているのか。例えばバンコクでは朝と夕方国歌が流れ人々は立ち止まり敬意を示します。また、頭には精霊が宿るとされ頭に触れることはタブーとされます。駐在はその国に住まわせてもらうこと、だからこそお互い気持ちよく暮らせるための最低限のことは知っておきたいと思います。

駐在中、タイは政治不安が続いていました。各所で暴動がおこり、生活圏内にもそれが迫って緊張した状態がありました。何度も会社の緊急連絡網がまわりました。ある朝、アヤさんから「オクサン、今日は軍が出動するから危ないから外に出ちゃだめだよ、私も仕事に行けないからごめんね」と電話が入りました。ニュースが入る前のアヤさんからの1本の電話でした。

「私たちが彼女たちの生活を経済面で支え」ると同時に「彼女たちに生活を支えられていた」そんなふうに思います。

2011年大洪水、夫を残し家族はバンコクへ戻れるかもわからない緊急一時帰国になりました

人生のすべてが未来の自分の力になる

「駐在妻」その現実を知らない人は、ただただキラキラな生活を送る優雅な奥様たちと思うかもしれません。でも、それは一面であって、本当の姿は現地の人たちを文化を理解し共に過ごす逞しさを持ち、その中で子供の将来を考え悩み家族を支えながら時に自分のキャリアに葛藤している。そんな妻たち。

でも!「駐在妻」日本では決してできない経験が人生に深みを、どんなことも受け入れられる対応力を身につけられていると信じています。その力は、先の人生できっと役立つものになります!

だからこそ、ぜひ「自分の人生」も思いっきり楽しみましょう🎵