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第2回:学校編【ザンビア滞在記🇿🇲】

お久しぶりです!ザンビアの太田です。
第2回のテーマは学校についてということで、僕が活動している学校について書いていきます。
書きたいことは山ほどあるのですが、以下の4点に絞ってご紹介しようと思います。


学校の概要

ザンビアの首都ルサカには日本の政府開発援助(ODA)で建設された小中学校が8校あるのですが、僕がいる学校もその一つです。
1〜9年生の児童生徒約2,700人が在籍しています。

学校を訪問された日本人の方は、「日本のODAで建てただけあって、きれいな学校ですね」とみなさんおっしゃいます。
僕としてはやはりアフリカ感があるというか、黒板はぼろぼろだし、窓は割れているし、机は壊れているし、ゴミだらけだし、、と思っていたのですが、
確かに、ザンビアの公立学校にしては、建物がしっかりしていて、地面も舗装されていて、校庭も広くて手入れが行き渡っていて、かなりきれいな学校なのだと思います。

ですので、この学校は公立学校の中ではきれいな方だということを頭の片隅に置いて、この記事を読んでいただけると幸いです。


【学校の設備】パソコンはあるんだ

見出しで言っちゃいましたが、パソコン室があります。ネットは繋がっていませんが、1クラス分ぐらいのパソコンがあるので(もしかしたら2人で一台かもしれませんが)、ワードやエクセルの使い方を学んでいます。

僕は中学校で理科の授業を担当しているので実験のための設備がどのぐらいあるのか気になっていたのですが、
予想通り理科室はなく、実験器具はビーカー、スポイト、メスシリンダー、はかりなど、基本的なものはありました。
しかし薬品や顕微鏡など、代用品を探すのが大変なものほど学校にはないので、これからの実験どうしよう、、という感じです。
資源が少ないのはザンビアに来る前からわかっていたことだし、その中で工夫して教育を支援するのが僕の役目だということは理解しているのですが、
いざこの環境に入るとなかなかアイデアが浮かびません。現実を知ってからやっとスタート地点を探すような感覚です。

家庭科室にはコンロと冷蔵庫がありますが、どちらも壊れていて使えないので、家庭科の実技試験などは↓のような感じで行われます。

(これは火鉢っていうんでしょうか?)
基本的に家庭科で実習はないので、家庭科室が使われることもほとんどありません。

初めの方に広い校庭の写真を載せていますが、ここで体育をするわけではありません。かといって運動場もないので、体育はほとんど座学です。一度だけ女子がエアロビのようなものをしているのを見たことがあります。

教員が使う設備もほとんどないのですが、中でも紙やプリンターが使えないのが、教員としては痛いところです。
プリンター自体はありますが、期末試験と公的な文書の印刷にしか使われず、教材や小テストの印刷はすべて自腹です。
資源が少ないならせめて視覚教材を、、と思うのですが、印刷も画用紙も模造紙も自腹なので、教材作りもめちゃくちゃ工夫します。(半分悪い意味で。笑)
しかもインク代が日本の5倍ぐらいするんですよね。

という、中学校教員の心の叫びでした。笑



【教室】床に座る生徒たち

教室の写真です。広さは日本の教室とあまり変わらないと思いますが、1クラスの人数が多いのはアフリカあるある。
僕が担当している8年生のクラスも84人学級です。他のクラスは50-60人程度なのですが、うちのクラスだけ新入生が増え続けてこんなに大きくなりました。

基本的にこの長机に3人で座って授業を受けます。4人で座っているところもあるし、校内で余ってる椅子を持ってきて授業を受けている子もいるし、床に座って授業を受けている子もいます。
そんな環境でもしっかりノートをとっている生徒たちには本当に感銘を受けています。

ザンビアの子どもたちを見ていて、そのような厳しい(日本人からするとわりと理不尽な)環境でも、文句を言わず授業を受けているのがすごいなと思います。
彼らにとってはそれが当たり前の環境なんでしょうが、君たちすごいねって言いたくなります。笑
逆に、生徒が文句を言わない分、教員側が意識的に環境調整していく必要があるなとも思います。


【時間割】驚愕の四部制

学校の概要で書いたように、僕の学校には約2,700人の生徒がいます。が、教室は19しかありません。

「二部制」「三部制」という言葉を聞いたことはありますか?
アフリカの多くの学校では、子どもの数に対して学校が少ない、学校のキャパシティが少ないなどの理由から、学校を午前と午後に分けて授業を行ったり(二部制)、一日を3つに分けて行ったりします(三部制)。

僕の学校も教室の数に対して子どもが多すぎるので、1-4年生で四部制、5,6年生で二部制がとられています。

四部制と二部制のタイムテーブル

各学年4クラスありますが、1-4年生は一つの教室を4クラスが2時間ずつ使い、5,6年生は一つの教室を2クラスが4時間ずつ使うという感じです。
7-9年生は一部制で、7:30-13:10まで授業を受けます。

より多くの子どもが学校に通えるのは良いことなのですが、なんせ学校も先生も足りないので、1日に2時間しか授業が受けられないということになっていまいます。

僕は中学生に授業をしているので授業時間数は比較的多いのですが、小学校の先生はほんとに大変だろうなと思います。


というわけで、長々と学校の紹介をしましたが、いかがでしたか?

少し自分の反省をすると、僕が学校の紹介をするとき、ネガティブな情報に偏りがちなんです、正直。
でもそこで頑張っている子どもたちや先生たちのことも知ってもらおうというつもりで書きました。が、やっぱりネガティブな面が多く出てしまいました。

日本人の感覚からするとびっくり仰天なことだらけですが、今後の記事でもいろいろ紹介しようと思うので、ぜひまた読みに来てください!

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