約1年前アプリで出会ったフランス人年下男性。告白したわけでもないのに3回デートの後、急に振られ終わったその男性とこの前街中でばったり出会った。

「久しぶり！」

一年前のことを思い出す。

彼は20代後半。10以上年下だが出会った時の印象は「大人びている」

おしゃれで落ち着いていてすごくしっかりしている。

日本語は独学、日本に来てまだ1年と言っていたがものすごく上手い。
ちょっと難しいかな？というニュアンスも分かってくれる。

しかも日本でアナリストとして仕事をしているという。めちゃくちゃ頭いいやん！！

「フランスは日本みたいに安全じゃないし、誰も助けてくれない。
己で力付けて、己で己を守らないといけないからみんな若くてもしっかりする」のだとか。

「日本って改めてすごく守られてていい国だよ！！」
って力説されたのを覚えている。

基本甘えたなので年下には全く興味を抱かなかったが、彼は話していて心地よかった。

おしゃれが趣味というところで話が合い、初回にも関わらずお茶した後丸の内ウィンドウショッピングを楽しんだ。

終始わたしのことを「日本人にしては珍しい」
「フランス人みたい」と言ってくれて、
お互い情熱的に話が出来るのを気に入ってくれたようだった。

そして3回目のデート。

もうその時点で彼のことを従兄弟のように感じていてオスとしては？？？状態。
でも仲良くはしたい。
男友達ができたようなノリになってきているのを感じつつも気づかないふりをする。

しかしながら部屋もおしゃれだと自慢してくるのでインテリア好きの私の興味本位から彼の家にお邪魔することにした。
見学してご飯を食べる。
そして予想できたが彼が私の手を握る。

しっとりしてる。

「あ、やっぱり無理かも。」
改めてオスとして見てないとはっきりと気づいてしまった。

好きな人だったら手がしっとりしててもなんら気にならなかったかもしれない。
しかし従兄弟としか見れない男の手が湿っているのはマイナスでしかない。

自動防御システムが発動した。

どんなタイプが好きかって聞かれたら、
彼と真逆のタイプを伝える。

また明日は何をするのかって聞かれたら、
マッチングアプリで出会った別の男とお茶すると話す。

自分で言うのもなんだが中々のひどい回答っぷりである。
そんなんなら家まで行って期待させんな！って言う話で。キレられても仕方ないのだが。

完全に言い訳だが、その時は
インテリアへの興味関心　>  期待させてしまう

ということで興味が勝ってたので仕方がない。

そんなこんなで何もなく家に帰り、
翌朝彼から「僕じゃなくて他の男がいいと思う」
とLINEがきて朝からしんどーってなったのを覚えている。

思い出話が長くなったが、それっきりだったところに久々に出会った。

彼は相変わらずおしゃれ。
彼も私を見る目が完全にオスでめちゃくちゃ唇を見つめてくる。

「あ、モーションかけられてる」

女の勘が働く。

その日は最近の近況を少し話してじゃあね！で別れた。

その後久々にLINEがきた。
またお茶でもしよう！と。

そしてすぐに
「彼氏はできたの？」と。

早速きた。この質問。
本当に素直だしはやい。

どう返すか悩む。
前のセフレへ伝えたみたいにできたことにしようか、正直にできてないと伝えるか。

しかしやはり彼とはまた仲良くなれたらいいというどこか期待がある（友達として）。

ここは素直に「出来てないよ」と返した。
事実だ。

彼も彼女がいないという。
そしてあの出会いは偶然の必然で運命を感じたと。
情熱的なメッセージがきた。

はっや。

すぐにお湯になる。
彼はティファールなのか？


しかしその日は仕事大忙しの日でもありそーゆーモードでもない。
返信を数時間しなかった。

すると彼から追いLINE。

「迷惑だったみたいだね。お幸せに。」

と。
いやいやいや、、？！

結論もはっや！！！

生き急いでいらっしゃるのかしら？

数時間返信せんかっただけで？！

1週間とかならわかるで。
でも数時間やで？

彼にも、いやいやと返す。
そして前回もスピード感違ったよねと伝える。

さすがに結論早すぎていつも白か黒かやと彼女できんわ！

とは送らなかったが、やんわりあんたのスピード速すぎんねんってニュアンスは伝える。

THE 給湯湯沸器
すぐ熱してすぐ冷める
情緒も何もない

こーゆー人との付き合いが一番面倒くさい。

情熱的なのは嬉しいが、結局それを信じて乗っかると大体振り回される。

若い時は良かったかもだが、もう40。
さすがにもう少しゆったりと恋を楽しみたい。

フランス人だからか？
と一瞬偏見じみた考えが浮かんだが、
仲良くしてる50代フランス人の殿方は全然ゆったりしててむしろ白黒はっきりさせない情緒を楽しんでいる。

【若さと彼の性格と結婚願望の強さゆえだろう】と勝手に結論づけることにした。

若さを結論の中に入れるのも偏見だが、
わたしなりの統計でこれまで年下の子とも何人かデートしてみんな白黒すぐはっきりさせたがるし、良くも悪くも結論が早い。

仕事ならその早さVery Goodなのだが、
仕事と恋愛は違う。

結局そうやって相手が何も言ってないのにすぐに結論づけるのは傷つきたくないプライドの高さなんだろう。

振られるくらいなら振ってしまおう作戦。

終止符を打つ権利はいつでも俺が持っておきたいという欲のように感じる。

違ったらごめん。
しかし少なくとも彼の場合はそう感じた。

彼からLINEで「君も情熱的に見えてすごく守るよね」と返してきた。

「あんたもな！」
と思わず返したくなったがここは大人な対応をしよう。
怒りをぶつけても意味がない。

「冷静と情熱だね」と返信。

そこからはお決まりの既読スルー。

前と同じくまたどっと疲れた。

やっぱり最初の感覚って大事だ。
最初に「うーん、違うかも」とか「あ、この人無理かも」と感じたらよほどがない限りそこから戻ることはない。

その時の勘に従って生きよう。

そして恋愛の情緒を一緒に楽しめる人と一緒にいよう。

そう決意した12月。