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EffectuationとChatGPT

こんにちは、広瀬です。今回はちょっと趣向を変えて、Effectuation Business Canvas(以下、EBC)を作成した後、最後のWhat can I doをChatGPTに作らせたらどうなるか、と言う実験結果を書いていきます。今回の実験でわかったことは、ChatGPTは独立・起業・新規事業立ち上げの相談相手として活用できそうである、という事です。もっと言うと、副業を開始する時にアドバイスを貰ったり、転職を考えているけどその方面に可能性があるかどうか聞いてみたりと、EBCに自分のBird-in-HandやAffordable Lossをまとめておくと色々と使えそうです。

ChatGPTをまだ詳しくご存知ない方や使用したことがない方は申し訳ありませんが「ChatGPT 使い方」で検索してみてください。

EBCの事例は以前使用したAさんをモデルにしています。Aさんの事例とEBCをご存知ない方は以下のNoteをご覧ください。


Effectuation Business Canvas事例

この後の話をスムーズにするために、Aさんの経歴、Bird-in-Hand、Affordable Loss、およびEBCを示します。

Aさんの経歴

  • 外資コンピューターベンダーで開発、SE、プロジェクト管理、ITコンサルタント、新規事業立ち上げ、事業企画を20年間にわたり幅広く経験

  • TOEICスコア840点

AさんのBird-in-HandとAfforable Loss
AさんのEBC

ChatGPTに投入するプロンプト

ChatGPTは結構文章読解力がありますので、上記のEBCからコピーして、見やすくするために余計な改行やスペースを取り除いて作成します。作成はメモ帳等、テキストファイルに作成しておくと良いと思います。以下が、私がExcelで作ったEBCからコピペして作ったプロンプトです。メモ帳で作り実際にこのままChatGPTに投入しています。ちょっと長いですが、最後の方にWhat can I doで自分が書き込むべき強み弱み隠れた可能性と、このビジネス立ち上げがうまくいくか否かの確率も質問しています。

【私】
これからEffectuationに従ってビジネスを立ち上げます。私のバックグラウンド概要は「外資コンピューターベンダーで開発、SE、プロジェクト管理、ITコンサルタント、新規事業立ち上げ、事業企画を20年間にわたり幅広く経験。TOICスコア 840点。」です。Bird in Handとして、以下の要素を持っています。
想定製品/サービス:・ユーザ企業に対するIT戦略
・ユーザ企業に対するDXコンサルティング
・ユーザ企業に対するITプロジェクト管理請負
・SI企業に対するプロジェクト管理支援
・SI企業に対するPMO支援
主な事業活動:・知り合いのSI企業訪問営業、提案営業
・知り合いのエンドユーザ企業訪問営業、提案営業
・IT戦略/DX戦略提案書作成
・プロジェクト要件ヒアリング/要件定義/プロジェクト計画書作成
・プロジェクト管理・運営作業
・自己PRのWebサイト作成
主なリソース:・オフィスは自宅、仕事場は自宅およびユーザ企業/SI企業先
・従業員は自分のみで奥さんが事務・経理手伝い
・設備は自宅にあるIT機器を活用、運営資金は今までの預貯金
顧客関係性の構築:・顧客訪問時と提案書説明は対面
・ドキュメント作成はリモート
・ミーティングは対面とリモート半々
・週1は顧客先に常駐
製品/サービス知識:・企業IT戦略、経営戦略、マーケティング戦略
・プロジェクト管理、プロダクト管理
・開発方法論、開発工程管理
・MS Office全て、MS Project、MS Power BI
・Fortran、C、Pascal、VBA、GAS、PHP、Python
・TOICスコア840点
想定顧客:・昔お世話になったユーザ企業様
・昔お世話になったSIパートナー企業様
・昔お世話になった会社の開発部隊
・自分で開拓した中小企業のユーザ企業様
・知り合い同業者から紹介を受けたユーザ企業/SI企業様
・知人から紹介を受けたユーザ企業/SI企業様
営業チャネル:・自分の足、知り合いの口コミによる紹介
・知り合い同業者からの紹介、依頼
・知人からの紹介、依頼
・副業サイト
主なパートナー:・知り合い同業者
Affordable Loss:・家賃なし、給料も当面無くても大丈夫、経費は電車賃/Webサイト/交際費で十分にAffordable
・当初から株式会社設立の場合は資本金数十万円(現時点では会社設立も資本金も未定)
この条件の元、私のビジネスの強み、弱み、隠れた可能性、ビジネス立ち上げがうまくいくか否かの確率を示してください。

ChatGPTの回答(アドバイス)

以下にChatGPTからの回答示します。これは立派なアドバイスのように思えます。皆さんはどう感じますか?

【ChatGPT】
この条件に基づいて、ビジネスの強み、弱み、隠れた可能性、およびビジネス立ち上げがうまくいくか否かの確率を考察します。

強み:
20年以上の広範な経験と知識を持っていること(開発、SE、プロジェクト管理、ITコンサルタント、新規事業立ち上げ、事業企画)。

TOEICスコア840点を有すること。

サービスやプロダクトに関する広範な知識を持っていること。

安定した資金状況と、創業時の低コスト(Affordable Loss)。

弱み:
従業員が自分のみであるため、リソースやスキルが限られていること。

パートナーや従業員の欠如による孤立感や負担。

社会的なネットワークやビジネスコネクションの限られた範囲。

隠れた可能性:
サービスやプロダクトに関する深い専門知識と経験を活かし、独自のアプローチや戦略を展開することができる可能性がある。

経験豊富なエンジニアとしてのバックグラウンドを活かし、製品やサービスの開発や提供において優位性を持つことができる。

ビジネス立ち上げの成功確率:
強みを活かし、独自のサービスやプロダクトを提供することで市場でのニーズに応える可能性が高い。

しかし、自身のみのリソースやネットワークに頼るため、初期段階でのビジネスの成長や拡大に課題があるかもしれない。

営業チャネルやパートナーシップの範囲を広げることで、ビジネスの成長と持続可能性を高めることが重要である。

現在のビジネス環境や市場動向に応じて、適切な調整と戦略の変更が必要になるかもしれない。

総合的に見て、豊富な経験と知識、安定した資金状況、そして適切な戦略やアプローチによって、ビジネスの成功確率は高まる可能性があります。しかし、リソースやネットワークの限界を超えるために、戦略的なパートナーシップや拡張が必要となるかもしれません。

やはりChatGPTはAさんの強みとして経験と知識、およびAffordable Lossが小さいことを評価しているようですが、弱みとして1人事業であることを指摘しています。また隠れた可能性としては自分のキャリアと専門性を活かすと新たな展開が考えれると述べています。さらに成功の確率では、市場のニーズに答えることは出来るかもしれないが、初期段階で1人事業がネックとなり、営業やリソース方面でパートナー拡大を指摘しています。結構的を得た指摘だと思います。

ビジネス立ち上げの成功確率

この段階でAさんのバックグラウンドとBird-in-HandやAffordable LossはChatGPTに記憶されていますので、後は思いつく不安要素に対して質問を投げることができます。この段階で私は成功確率の%が知りたかったので、引き続き以下のプロンプトを投入しました。

【私】
ビジネスを立ち上げた場合の成功確率を%で示してください。

ChatGPTは周りの条件に左右されるが、50%~70%の成功確率であると答えてくれました。

【ChatGPT】
成功確率を正確に数値で示すことは困難ですが、提供された情報に基づいて、ビジネスの成功確率をざっくりと評価すると、成功の可能性はおおよそ50%から70%の範囲内にあると言えるでしょう。ただし、これは個々の要因や市場状況に大きく依存します。成功率をさらに高めるためには、戦略の精緻化、マーケティングの強化、適切なリソースの活用、そして持続的な成長のための戦略的な取り組みが必要です。

成功確率は控えに見て、50%程度と思った方が良いかもしれません。この状態で独立・起業するかはAさん次第です。

その他付随する質問

その他、Aさんになり代わっていくつか質問した内容を示します。

TOEICスコア840点の可能性

英語が得意であることから、独立後どのような可能性があるのか、EBCの隠れた可能性では英語のことが言及されていなかったので聞いてみました。

【私】
TOEICスコア840点と言う観点から、可能性についてアドバイスください。

【ChatGPT】
TOEICスコア840点を持つことは、ビジネスを立ち上げる際にさまざまな利点を提供します。以下はその利点と、そのスコアに基づいた成功の可能性を高めるためのアドバイスです。

国際ビジネス展開の可能性拡大: 高いTOEICスコアは、国際的な顧客やパートナーとのコミュニケーションが円滑に行えることを示しています。そのため、海外市場への進出や国際的なビジネス展開を検討する際に、有利な要素となります。ビジネス展開の際には、現地の文化や言語にも理解を深めることが重要です。

クライアントとの信頼関係構築: 高いTOEICスコアは、クライアントとの信頼関係を築く際に役立ちます。クライアントが英語を主要なコミュニケーション手段としている場合、スムーズなコミュニケーションができることで、信頼を高めることができます。

グローバルな視野とネットワークの拡大: 高いTOEICスコアを持つことは、グローバルな視野を持ち、国際的なビジネス環境での機会を見つけることができることを意味します。国際的なネットワークを構築し、異なる文化や言語に対する理解を深めることで、新しいビジネス機会を見つける可能性が高まります。

ビジネス戦略の柔軟性と多様性: 高いTOEICスコアを持つことは、ビジネス戦略の柔軟性と多様性を高めることができます。異なる言語や文化に対する理解を深め、市場のニーズやトレンドに敏感に対応することができます。これにより、ビジネスの成長と成功に向けた戦略的な選択肢が広がります。

総合的に、TOEICスコア840点を持つことは、ビジネスを成功させるための貴重な資産であり、国際的な展開やグローバルな視野を持つための重要な要素となります。これを活かして、グローバル市場でのビジネス展開や国際的なビジネスネットワークの構築に注力することで、ビジネスの成功をより高めることができるでしょう。

ITコンサルタント以外の仕事

Aさんは今までの仕事の延長線上で独立を考えていますが、ITコンサルタントを視野から外して独立を考えた場合、どの様な可能性があるのか聞いてみました。

【私】
私のバックグラウンドを考慮して、ITコンサルタント以外のビジネスを立ち上げる場合、どの様なビジネスが考えられますか?

【ChatGPT】
あなたのバックグラウンドを考慮すると、ITコンサルタント以外のビジネスを立ち上げる際には、以下のような様々なビジネスが考えられます:

プロジェクト管理サービス: 20年以上のプロジェクト管理経験を活かして、様々な業界や分野でプロジェクト管理サービスを提供するビジネスを立ち上げることができます。特に、中小企業や新興企業向けのプロジェクト管理支援サービスが需要があります。

経営コンサルティング: 企業経営に関する幅広い知識と経験を活かして、経営コンサルティングサービスを提供するビジネスを立ち上げることができます。経営戦略の立案や改善、業績向上の支援など、経営に関するさまざまな課題に対応するサービスが求められます。

教育・トレーニングサービス: IT業界やプロジェクト管理に関する知識やスキルを教育・トレーニングサービスとして提供するビジネスを立ち上げることができます。セミナーやワークショップの開催、オンラインコースの提供など、教育分野でのビジネス展開が考えられます。

製品開発・販売: 開発経験を活かして、新しい製品やソリューションの開発・販売を行うビジネスを立ち上げることができます。特に、IT関連の製品やソフトウェア、アプリケーションの開発において、ニーズのある市場をターゲットにすることが重要です。

コミュニケーション・メディア: IT業界やビジネス分野に関する情報を発信するメディアプラットフォームやコミュニケーションチャンネルを立ち上げることも考えられます。ブログやポッドキャスト、ウェブサイトなどを通じて、専門知識や経験を共有し、コミュニティを形成することができます。

これらのビジネスアイデアは、あなたの経験やスキルセットを活かし、新しいビジネスを立ち上げる際の参考となるかもしれません。重要なのは、あなた自身が興味を持ち、情熱を持って取り組めるビジネスアイデアを選択することです。

漠然と独立・起業を考えた時

この記事を読んで下さっている皆さんの中には、今は考えていないけど将来の独立・起業はありかも、とか、実は転職しようか悩んでいる、と言う方々もいると思います。そういう方々を想定して、Aさんが今のEBCのままバックグラウンドは活かしたいけど何が出来るか悩んでいる時の質問です。

【私】
私のバックグラウンド、Bird in Hand、Affordable Loss全てを考慮すると、私が独立した場合、何が出来るんでしょうか? 可能な仕事を10個あげてください。

【ChatGPT】
あなたのバックグラウンド、Bird in Hand、Affordable Lossを考慮して、あなたが独立して行える可能な仕事の例を以下に示します:

プロジェクトマネジメントコンサルタント: プロジェクト管理の経験を活かして、企業や組織に対してプロジェクトマネジメントコンサルティングを提供する。

IT戦略コンサルタント: IT戦略の立案や改善に関するコンサルティングサービスを提供する。

DXコンサルタント: デジタルトランスフォーメーション(DX)に関するコンサルティングサービスを提供する。

経営コンサルタント: 経営戦略の立案や改善、業績向上の支援など、経営に関するコンサルティングサービスを提供する。

ロジェクト管理トレーナー: プロジェクト管理スキルやツールのトレーニングを行う。

IT戦略セミナー講師: IT戦略やデジタルトランスフォーメーションに関するセミナーやワークショップの講師を務める。

プロジェクトマネジメントオンラインコース講師: プロジェクト管理に関するオンラインコースの制作や講義を担当する。

IT戦略コンサルティングブログ運営: IT戦略やDXに関する情報発信を行うブログを運営する。

プロジェクト管理ツール開発: プロジェクト管理に特化したソフトウェアやアプリケーションの開発を行う。

経営戦略書執筆: 企業や組織向けに経営戦略書を執筆し、提案する。

これらの仕事は、あなたの専門知識やスキル、そしてBird in HandやAffordable Lossを活かして独立して行える可能性があります。自身の興味や強みに合わせて選択し、ビジネスを成功させるための戦略を練ることが重要です。

まとめ

いかがでしょうか?
Bird-in-HandとAffordable Lossの範疇で独立・起業・新規事業立ち上げを行ったとしても、誰しも初めから失敗を恐れていない方はいないと思います。今回の例は、将来予測も兼ねていますが、現状の弱点補強に対するアドバイザーとしてChatGPTを位置づけると結構使えるツールになるのではないかと思います。ChatGPTは必ずしも正解ばかり回答するとは限りませんが、応用範囲は広いと思います。
皆さんがEffectuation Business Canvasに使い慣れて、ChatGPTをアドバイザーとして利用し、独立・起業・新規事業立ち上げのお役に立てれば幸いです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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