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一人静


一人静 (ヒトリシズカ)


センリョウ目、センリョウ科、チャラン属


草丈が40cm程の多年生植物

花弁を持たぬ花で白く伸びるのはオシベとなる。
森林の薄暗い中、ひっそりと静かに咲いている。
日本を始め、東南アジア諸国が原産となる。


適度な湿度があり、森の木陰など陽の当たらぬ場
を好み、清楚な印象の花であり、寒さにも強い。


一人静の名称は、日陰に咲く可憐な立ち姿があの
静御前(シズカゴゼン)が、一人で踊って舞う姿
になぞらえ付いた名称となる。


静御前は、源義経 (ミナモトノヨシツネ) の妾
であり、本妻にはなれなかった女性である。


花言葉は『愛にこたえて』『隠された美』とその
身分が妾という女性であった静御前の立ち位置を
表した切ない言葉が並んでいる。


静御前は、義経の子を孕っている。


男の子なら殺され、女の子なら助けるものとする
と命じられながらも、出産したのは男児だった。
泣きながら我が子を守ろうと、必死に抱きしめる
静御前の手から奪われた男の子は、由比ヶ浜へと
沈められてしまう。その憐れみから多くの重宝を
渡された後、彼女は消息不明となっている。


どんなに多くの金銀財宝を渡されたとて、我が子
を手から奪われ、殺されたその代償にはならない。


その最後には一人静かに余生を過ごしたものだと
想像させられる。なのでこの花を見る度に私には
寂しい気持ちにさせられてしまう。もし静御前が
産んだのが女の子だったのならばこの花の名前も
違う名になったのだろう。



和名 一人静 (ヒトリシズカ)
洋名 クロランサス ジャポニカス
   (CHLORANTHUS JAPONICUS)
学名 クロランサス フォートゥネィ
   (CHLORANTHUS FORTUNEI)
分類 センリョウ目、センリョウ科、
   チャラン属
種類 多年性草本
草丈 40cm
開花 4〜5月
花色 白
花径 4〜6cm
原産 日本、朝鮮、中国
言葉 隠された美
   愛にこたえて
撮影 咲くやこの花館

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