ハイビスカス - メデューサ
（HIBISCUS - MEDUSA）

またの名を、ダブルフラワード ハイビスカス
（DOUBLE FLOWERED HIBISCUS）とも
呼ばれている品種となる。

この『ダブルフラワード』とは、洋名において
『八重咲』を意味する言葉で、ハイビスカスの
多花弁品種を指す。タイトルのメデューサとは
ギリシャ神話に出てくるゴルゴーン三姉妹の中
の三女の名前であり、頭髪が総て蛇である怪物
で恐ろしいその姿を見た者は石化させるもの。
このハイビスカスの多花弁姿をそれに重ねての
ネーミングとなっている。

この八重咲品種は他の花でも見られるものだが
これらは総て生殖機能を失ってしまった規格外
の存在なのである。つまり実や種などを残す事
が出来ない存在となる。

生物学上からは、その種にとっては次世代への
命を紡げない不良品という事になる訳であるが
我々人の世界からしてみれば、鑑賞価値のある
レアタイプという事になるもの。

この八重咲の増えたその花弁とは、その雄蕊が
変異して花弁へと姿を変えたものとのこと。

ハイビスカスと云えば、雌蕊と雄蕊が突出した
生殖本能を全面に押し出した植物のイメージが
あり、その雄蕊タワーが花弁へ姿を変えるとは
誠に興味深い事象なのである。写真をちゃんと
確認してみると雌蕊はちゃんとその姿が見える。

逆に八重咲のこの品種は、ロングライフな性質
を持つものとなっている。生殖というプロセス
はエネルギーを大きく消費する。その世界から
解脱した事からそちらへの負担が逆にない為に
ロングライフなのかも知れない。

今回を機として、下記コンテンツも正式に追加
する事にしたので、告知をしておく。

■  ハイビスカスシリーズ
　　ハイビスカスも、バラと同様に色んな種類
　　が豊富にあり、図鑑にしてみるとそれなり
　　のボリュームにも繋がるものである。


■  八重咲シリーズ
　　ベゴニア、スイセン、ヤマブキ、アジサイと
　　八重咲花の種類も意外と多いもの。こんなの
　　まともにまとめてるところは他にないので
　　ここで特集を組む事にしたもの

和名　八重咲仏桑花 （ヤエザキブッソウゲ）
洋名　ダブルフラワード ハイビスカス
　　　（DOUBLE FLOWERED HIBISCUS）
学名　ハイビスカス ローザ シネンシス
　　　（HIBISCUS ROSA SINENSIS）
品種　ハイビスカス - メデューサ
　　　（HIBISCUS - MEDUSA）
分類　アオイ目、アオイ科、ブッソウゲ属
種類　多年生草本
草丈　１〜５ｍ
開花　春〜秋
原産　ハワイ、マスカリン諸島、アフリカ、
　　　中国
　　　＊それぞれ原産国により形態が異なる
言葉　上品
　　　清楚
　　　謙遜
　　　繊細な美しさ
　　　新しい恋
撮影　沖縄県宮古島　シギラビーチ


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