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夾竹桃


夾竹桃 (キョウチクトウ)

リンドウ目、キョウチクトウ科の常緑低木。

1975年、フランスで大きな事故が起きた。
バーベキュー(BBQ)に来てた7人の男女
だったが、いざこれからという時にBBQ用
の串を持ってこなかった事に気付く。お肉や
野菜を串に刺し食べるのは美味しく楽しい。
ガッカリしながら串の代用を皆で探す事に。

そこで目についた樹木に付く真っ直ぐな枝を
ひとりが発見し、その枝をカットしてみる。
剛度も強度もあって良くしなる。これはもう
串に使うのにはピッタリではないか。と皆で
その枝を何本も切り落として、肉や野菜など
次々とにわか仕込の新鮮串に刺し、BBQが
無事に始まって参加者にとり楽しい思い出に
なる、筈であった。

それは皆の楽しい思い出の1ページとならず
この件は新聞の一面記事に載ったのである。
『BBQ参加の男女7人、猛毒植物で死亡』

そう、BBQの面々が喜んで串に使ったのは
近くの夾竹桃 (キョウチクトウ)の枝だった
のである。この植物は学校や企業の植込みに
良く見られる樹木である。虫などが有毒ゆえ
葉を食い荒らさず、セミすらもとまらない。
つまりは公共の場で、虫対策の手間要らずで
余計な費用もメンテナンス費用も掛からない。
だが、実は夾竹桃の毒は半端なものではなく
猛毒すぎて土壌そのものも毒で汚染して下草
すらも生えない。この樹木を池のほとりなど
植えようものならば、池の中の鯉も蛙も蟹も
全てが絶滅する勢いの毒である。


焚火にも夾竹桃の葉すらくべてはならない。
毒ガスが発生するからである。


フランスでの7人死亡事故は、BBQの際に
夾竹桃の枝が炙られた事で肉や野菜の中へと
毒性物質オレアンドリンがたっぷり含まれて
いたのである。


この事故以降、欧米諸国に於いては学校授業
の生物講義の中に『身の回りの毒性植物』の
教育プログラムが組み込まれた。




日本にはこんな大事なプログラムがない。
自分や家族やペットの安全は自分達で知識を
増やして対処する術しかないのがこの日本国
の実態である。

参考までに、愛犬や愛猫にとっての危険植物
キチンとまとめられているので載せておく。


小学生の時に、私は友達と雑草食べごっこと
いう危険な遊びをやった事があり、この当時
は私には有毒植物の存在などを知らないまま
に採集した植物の葉っぱを食べたりをした。
その時の植物に夾竹桃などの毒植物がなく運
が良かっただけなのである。


私が毒植物をここに掲載するのは、そんな事
をちゃんと載せておきたいからである。


有毒植物を私は悪だとは決して思っていない。
それらを有害なものをちゃんと知るべきだと
私は思っている。猛毒植物特集も予定通りに
ここに掲載の予定である。



和名 夾竹桃 (キョウチクトウ)
洋名 オレアンダー (OLEANDER)
学名 ネリウム オレアンダー
   (NERIUM OLEANDER)
分類 リンドウ目、キョウチクトウ科、
   キョウチクトウ属
種類 常緑低木
   猛毒植物
草丈 2〜6m
開花 6〜9月
花色 白、桃
毒物 強心配糖体
   サポニン
   オレアンドリン
   オレオンドロシド
症状 嘔吐、腹痛、下痢、発作、痙攣、虚脱、   
   不整脈、呼吸困難、昏睡、致死
原産 地中海、中近東、他
渡来 明治時代、薬用研究用
言葉 油断大敵
   危険な愛
   用心
撮影 大阪市淀川



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