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背黒脚長蜂



アトリエトモコさんの記事を読ませて頂いた
内容は息子さん達が次々とアシナガバチから
襲われ刺されたとのことから、これは大変と
思い、ちゃんとアシナガバチについての記事
を書こうと勢い込んでみたものの…


エ〜マジ!ヤバッ!そんなんアリかよ〜、と
私は多いに肩を落としたのである。


何かというと、私が以前に三年間も書いてた
ブログが突然、何の前触れもなく閉鎖決定、
(一方的閉鎖にムカムカで名も書きたくない)
新たな行き先をNOTEだと決めてから、画像
や記事の移行を『植物関連』を優先する余り
虫の画像や渾身の記事が移行出来ておらずに
ゴッソリと電子ゴミとして全て廃棄消失した
のを受けて思いっきり落ち込んでしまってた
のである。炎天下の中、アシナガバチを種類
別に撮っていた貴重な画像だったのに…


8年以上ものヘビーユーザーから芸能人まで
を抱えていたビッグネームのブログ運営ゆえ
まさか終わるなどと思ってなかったことから
そのブログ内にある画像や記事のそれ自体が
バックアップと考えたのがそもそもの間違い
である。今ではNOTEに掲載してるこの記事
も画像も100%バックアップをとっている。


ブログを書く度に両親やお花好きの友達にも
グルチャアルバムで花画像を贈るのも喜ばれ
ながらのバックアップの役割も担っていた。
が、スズメバチやアシナガバチなどの危険な
虫の画像を贈れば『何かあったんか?』との
余計な勘ぐりもあったりするので更に虫画像
のバックアップ体制がなかったのも敗因だと
いえよう。


実際に蜂の画像を撮影するというのは植物の
撮影から比べると労力はその比ではない。
とにかく動き回るし、下手すると刺される
危険もある。あとはその正体をきちんと確認
して掲載する必要がある。虫の場合も個体差
により見間違えの可能性がある。


過去の私のIPHONEに残された虫達の写真は
何故かカメムシだらけ、いや、そんな画像は
今でも簡単に撮影できるし…ともの凄く落ち
込んだが、もう大丈夫、ケロリとした。よし、
この夏は蜂祭りで行く。蜂をガンガン撮影し
ここに載せてやる。以前のブログよりも完璧
を目指してやるぞと決めた。アトリエトモコ
さん、ありがとう。頑張るからね。と新たな
野望に瞳に炎を灯しながらの決意は10Hと
すこぶる、硬い!


という事で以前のブログを超えるつもりにて
先週の土曜日に撮影したのが、背黒脚長蜂の
勇姿となる。



脚長蜂 (アシナガバチ) は、恐ろしい雀蜂
(スズメバチ)の近縁種となっていて生態は
基本的には変わらない。


女王蜂が先ずはいて、彼女は一時期のみ発生
するオスの蜂と既に交尾しており、その為に
体内にある卵胞と精子を結合させて連続して
次々卵を産み続ける。この際に生まれてくる
子供は全てがメスとなる。母である女王蜂は
娘達ばかりを延々と産み続ける。そして先に
成虫になった蜂達は姉としてせっせと虫狩り
の為に巣の外へ飛び立ち、次々と幼虫などを
狩っては、肉団子にしてしまう。幼虫などの
頭部の硬い部分は噛み切って捨てて、本体を
噛み砕いて、噛み砕いて、幼虫である妹への
ご飯を巣へと持ち帰るのである。


蜂には、スズメバチとアシナガバチなど肉食
を中心とした蜂、ミツバチやクマバチなどの
花蜜を生きる糧とする蜂、そして子供の為に
他の虫を狩って卵を産みつけたりする寄生蜂
と大きくこの三種類に分けられる。


アシナガバチやスズメバチが植物の周辺など
ブンブンと飛ぶのは、この虫狩りの為である。
園芸家にとっては植物の葉を食い荒らす幼虫
を始め、バッタ類も彼らは狩る。


アシナガバチも、スズメバチも、晩春の時期
から初秋の時期に飛び回るものは全てがメス
であり、彼女達には多少の小型甲虫類ならば
噛み砕く強靭な顎、これが第一の武器となる。


第二の武器は誰もが知る毒針である。女王蜂
のもつ針は母たる産卵管の役割も果たすのが
一般のメス蜂のそれは、毒を相手に打ち込む
だけの殺戮の武器である。ミツバチの場合は
捨て身の一撃で、針は抜け落ちて自分自身も
死んでしまう。だが、アシナガバチの毒針は
何度でも相手を刺せる能力を持つ。


スズメバチには刺されたらアナフィラキシー
ショックと言って、二度目を刺されることで
ショック症状を起こして一度目のそれよりも
重篤化する危険性を孕んでいるのは報道等で
周知の事実だと思う。


アシナガバチの毒性はどうなのか?彼女らは
スズメバチ科のひとつであり、二度目の攻撃
を身体に受けると、同じくアナフィラキシー
ショック症状で呼吸困難などによって死んで
しまう危険性がある。


私も、これには小学生の低学年の頃に山の中
での鬼ごっこ遊びの際に、森に隠れたその時
刺された。痛いのよりも先に、辺りに何匹も
飛んでるアシナガバチに危険を察知した私は
スタコラサッサとその場を逃げ出した。そう
彼女らは巣の近くに来た者を外敵とみなして
攻撃してくる。女性の場合は大声で叫んだり
手や鞄などをブンブン振り回すことで、更に
アシナガバチを興奮状態にさせて何本も毒針
を打ち込まれるのである。金切声を上げよう
ものなら好きなだけ刺されるという事を覚悟
しよう。



アシナガバチ、スズメバチをもし見かけたら
直ぐにIPHONEでその美しい姿を撮り始め…
いや、違う違う、姿勢を低くしてゆっくりと
後退りをしていく。この時に背中を向けずに
アシナガバチをちゃんと視認しながらその場
を静かに素早く忍者の様に逃げるのだ。


姿勢を低くする理由は、彼女らの目は上向き
についているので、下方が死角になるのだ。
オオスズメバチなどは、真下から見ると目が
こちらからも視認しづらい程、上についてて
見ていて面白い。


後退りして、完全に彼女達から距離を取れた
なら出来るだけ遠くへ離れると良い。


さて、では、もしも刺されたならばどうする?
一回目であるなら、ポイズンリムーバーなる
グッズがあり、これが体内の毒類を吸い出す
良いアイテムとなる。



吸盤状のヘッドを患部に押し当てて、グイッ
と吸引するもので、軍用でジャングル戦闘用
の常備エマージェンシー装備のひとつである。



二度目を刺された時はどうするか?この時に
ショック症状に陥ったならエピペンという
アナフィラキシーショック対応の簡易型注射
キットを使用する。





アナフィラキシーショックを引き起こす虫は
スズメバチ
アシナガバチ
ムカデ
ゲジゲジ
毛虫(一部の強度毒性のもの)
こんなにもあるので気をつけよう。


なお、もしもこれらに刺された場合、その虫
の写真を撮影しておくと後々に役立つ事から
危険性がない被写体の状況なら撮影しとこう


さてさて、やっとこさ今回のアシナガバチの
紹介となる。

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背黒脚長蜂 (セグロアシナガバチ)

スズメバチ科、アシナガバチ亜科、
アシナガバチ属、セグロアシナガバチ種

日本に生息するアシナガバチは代表的なもの
だけで8種類程度がいる。(地域限定除く)
その中でもこちらのセグロアシナガバチは
危険度の高いアシナガバチの部類に入るもの
となっている。



このセグロアシナガバチの見分けかたは
頭部と繋がる胸部の背中部分が黒いのと
二本の黄色縦棒マークがその部分にある事。


そして腹部には、セミ顔マークが四個以上
が見える事から識別ができる。



和名 背黒脚長蜂 (セグロアシナガバチ)
洋名 ペーパー ワスプ
   (PAPER WASP)
学名 ポリステス ヨカマエ
   (POLISTES JOKAHAMAE)
分類 スズメバチ科、アシナガバチ亜科、
   アシナガバチ属、セグロアシナガバチ種
種類 アシナガバチ類
体長 20〜25mm
活動 4〜11月
性格 4〜6月 比較的安全
   7〜11月 凶暴化、特に巣周辺は危険
症状 患部は腫れと同時に痛みが増す
   吐き気、だるさ、息苦しさ、発汗
重症 アナフィラキシーショックの可能性
   一匹に何度も刺された場合
   複数匹に刺された場合
   二度目を刺された場合

本来は益虫にもなるのだが、居住エリアに
巣を作って危険性があるのなら、可哀想だが
駆除する事をお勧めする。



今後、充足していく蜂関連リストをまとめた
先ずは、刺す蜂だけに的を絞ることにして
写真撮影した順に掲載していくものとする。


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アシナガバチ

■ 黄脚長蜂 キアシナガバチ ☆
■ 黄星脚長蜂 キボシアシナガバチ ☆
■ 小脚長蜂 コアシナガバチ ☆
■ 背黒脚長蜂 セグロアシナガバチ ★
■ 姫細脚長蜂 ヒメホソアシナガバチ ☆
■ 二紋脚長蜂 フタモンアシナガバチ ☆
■ 無紋細脚長蜂 ムモンホソアシナガバチ ☆
■ 大和脚長蜂 ヤマトアシナガバチ ☆

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スズメバチ

■ 大雀蜂 オオスズメバチ ☆
■ 黄色雀蜂 キイロスズメバチ ☆  
■ 黒雀蜂 クロスズメバチ ☆
■ 小型雀蜂 コガタスズメバチ ☆
■ 茶色雀蜂 チャイロスズメバチ ☆
■ 端赤雀蜂 ツマアカスズメバチ ☆
■ 端黒雀蜂 ツマグロスズメバチ ☆
■ 姫雀蜂 ヒメスズメバチ ☆
■ 紋雀蜂 モンスズメバチ ☆

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ミツバチ

■ 西洋蜜蜂 セイヨウミツバチ ☆
■ 日本蜜蜂 ニホンミツバチ ☆

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★は掲載済
☆は今後掲載予定(殆どだが…)


この記事のきっかけとなり、また蜂図鑑再構築
を決意させてくれた記事となる。感謝。

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