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猫の防災対策 〜もしもに備えて今できること〜 #いい部屋ペット

こんにちは!2匹の猫と暮らしている小泉きょんです。

連載も4回目となりますが、今回は「猫の防災対策」について。これまでお伝えしてきた「猫の可愛さ」とは打って変わって、猫と暮らす人・暮らしたい人が実際に取り組むきっかけとなるテーマにしてみました。

私が猫の防災対策に取り組み始めたきっかけから、必要なモノ・コトについて我が家の実際の対策をもとにご紹介しようと思います。

猫と暮らしている人には、今一度見直すきっかけに。そして、これから猫と暮らしたいと思っている方には「こんなことも必要なのか!」と考えるきっかけになれば幸いです。

猫の防災対策を考えたきっかけ

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守りたい、この寝顔…(こまこちゃん)

「ペットと暮らすなら、ペットのための防災対策も必要」
当たり前のようで、しかしペットを飼う前には盲点になっていると私は思います。

私自身、猫と暮らし始めた時にはそこまで考えが及んでいませんでした。当時の私は高校生で、実家暮らし。自分自身が守られる側で、頼れる親の存在もあり、今思えば浅はかだったなと反省しています。

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人間大好きな甘えん坊(まるこちゃん)

そんな私が「猫の防災対策」を考えるきっかけとなったのが、実家を出たこと。ハタチになってすぐ猫と共に実家を出て、東京で暮らし始めました。ちょうどその年に、今まで経験したことのない大型台風が都心を直撃したのです。

台風の進路を気にしながら準備を進める中で、自分の備えとは別に「猫のための備え」も特別にする必要があると気づきました。ペットは家族といえど、人間とは食べるものや生活必需品が異なります。

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「もしライフラインが途絶えたら?」「もし避難することになったら?」と考えた時、万全の備えができているでしょうか?私も実際に対策してみて、普段から前もって準備する必要があるなと痛感しています。

それでは、次から我が家の実際の防災対策をご紹介します。

実際の我が家の防災対策!

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猫たちのごはんストック

災害が起きた時、自分の身は無事でも、水道や電気、ガス、食料流通などのライフラインが滞ってしまうこともあるでしょう。そんな時のために、人に関しては少なくとも3日間、できれば7日間過ごせるだけの備えをするといいと国でも推奨されています。
※参照:首相官邸公式HP
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html#c3

ではペットの備えも7日間分あればいいのか、と思うかもしれませんが、我が家ではおよそ1ヶ月分の食料・水・生活消耗品をストックしています。

理由は、ライフラインの回復が進む中で人間の必需品は入手できても、ペットの必需品の流通は回復が遅いのではないかと考えているから。さらに、ペットと避難所へ行く場合でも条件として「ペットの必需品は持参」と定められていることが多いからです(こちらは記事後半でお話しします)。

▼我が家の猫の備え
・飲用水
・排水用の水
・ごはん
・猫用トイレ砂
・ウェットティッシュ
・ゴミ袋
・軽い猫用キャリーバッグ
(人間の備えと被るものは一部省略しています)

我が家ではこのように、猫のための備えも追加で意識してみています。

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トイレ砂も常に10袋ほどストック

中でも猫の防災対策で最も重要なのが「トイレ設備」。猫は犬のようにどこでも排泄できるわけではなく、トイレ砂が必須な子もほとんどです。排泄が困難になると病気に繋がってしまう可能性も高くなるので、まずは猫のトイレ砂だけでも多めに買い足しておくといいでしょう。

防災対策のおすすめは、多めの備えを日常的に消費しながら買い足していく「ローリングストック」という方法です。人間の備えと一緒にローリングストックし、食料などの品質を保ちつつ日頃から防災を意識できますよ!

ペット同行避難・同伴避難のちがい

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持ち運びやすくて軽いキャリーケース

もうひとつ、あまり知られていない「ペットとの避難」について。自治体の避難所の中には、ペット可のところもあれば、ペット不可のところもあります。さらに、ペット可の避難所でも「ペット同行可能」と「ペット同伴可能」の2種類に分かれているんです。

■同行可能:一緒に避難所に行けるが、避難所内ではペット専用部屋で隔離
■同伴可能:一緒に避難所に行き、避難所内でもペットと一緒に過ごせる

定義は自治体によっても異なりますが、同行と同伴の意味合いは主にこんな感じで分けられています。

例えば、私が以前住んでいた東京都町田市では、公式HPでペットとの避難について明記しています。家の近くにも「ペット同行可能」の避難所があり、とても安心して暮らせていました。

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毎朝新しい1日を迎えられる幸せ!

ただし、ペットの避難にとても手厚い地域であっても、避難所利用の条件はあります。

▼ペット避難の条件(町田市の場合)
・避難施設(避難所)におけるペットの飼育スペースは、原則、人の居住スペースとは別
・避難施設(避難所)内のペット飼育スペースを使用する飼い主は、代表を互選し連帯して適正管理に責任を持つこと
・ペットの食料、水、ケージ、医薬品等の生活用品は、飼い主の責任で準備
※引用:町田市公式HP
https://www.city.machida.tokyo.jp/iryo/hokenjo/pet/katteirukata/saigai.html

試しに自分の荷物を持ち、猫を連れ、さらに猫の食料や猫砂を抱えてみると、かなり重量オーバーになることがわかります。特に一人暮らしで猫(及びペット)と暮らしている場合、すべて一人で持って移動しなくてはいけません。必要なものを揃えながら、どのくらい持ち出す物が多いのかシミュレーションしてみるのがおすすめです!

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最後に、ペットとの避難に備えて我が家でやっていることをリストアップしてみました。ぜひこちらも参考に、ご自身でも調べながら対策してみてください!
 
▼ペットとの避難に備えた我が家の対策
・近くの避難所がペット避難可能か調べる
・1週間分の必需品をパッキングする
・キャリーケースに慣れさせておく
・キャリーケースは軽い素材で背負えるものに買い替える
・飛び出し防止の「洗濯ネット」もキャリーケースに入れておく
・猫用のハーネスを購入し慣れさせる

家族みんなの命を守ろう!

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猫たちとの日常を守り続けたい

以上、猫の防災対策についてご紹介しました!あくまでも我が家で行なっている対策の一部であり、私も改めて気づいたこともありました。

また、世の中にはどうにもならない問題がたくさんあります。世の中に今すぐ大きな変化をもたらすことはできなくても、一緒に暮らすペットを守るために行動することは誰にでも今すぐできるはずです。そんなそれぞれの小さな積み重ねが、いつか世の中をもっとよりよくしてくれると信じています。

このコラムも、私の小さな積み重ねのひとつ。みなさんのおうちでも、ペットの防災対策を改めて考えるきっかけになればとても嬉しいです。

■プロフィール
小泉きょん
フリーランスのライター/編集者。猫健康管理士の資格取得。子どもの頃の夢は獣医師でしたが、今は自分の仕事を通して猫の暮らしを豊かにする情報を発信しています。
Twitter:@___kkk0518
Instagram:@___kyonkoizumi
猫と暮らしのInstagram:@hananeko_life


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