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ドリームスタジアム

以心伝心だな、と思いました。
”ドリームスタジアム”

それがなんのことかという前に、まずは我が愛媛FC、14試合連続不敗で首位を邁進!
先制されようが、追いつかれようが、1点差・2点差、どんな展開でも、今のチームなら最後には勝ってくれるんじゃないかと、心が五感が諦めない。
最後まで走り抜く選手たち。途切れることの無い声援で後押ししてくれるファン・サポーターの皆さま。
過ぎてしまえば夢のようだった8年前。夢じゃなく現実として首位にいる今シーズン。
油断はない、慢心も禁物、ただこのワクワクは僕たちのもの。
昇格じゃなく復帰なんだと誇りを胸に、それでもアレを目指して今はただひたすらに。
あと11試合、めいっぱい、心の底から楽しんでいきましょう!!

「ドリームナイト アット ザ ズー」というイベントをご存知でしょうか。
1996年にオランダのロッテルダム動物園で発足した活動から始まったもので、障がいのあるこどもたちとその家族を動物園や水族館に招待する取り組みです。
愛媛県立とべ動物園でもある日の閉園後に専用の時間を設けて開催されるということを知ったのはおよそ1か月前のこと。
幼稚園の遠足に行ってやれなかった僕は、息子とはじめての動物園に胸ときめかせながら応募すると共に、「愛媛FCでも障がいのあるお子さんやご家族が思いきり楽しめる企画ができないかな」と考え始めていました。

偉大なる背番号5番、前野貴徳選手がサンパークでの練習後に声をかけてきたのはそんなとき。
「田村くん、ちょっと相談があるんだけど」と他の選手から少し離れたところに行って、まっすぐな目で障がいのある子どもたちを自分の招待シートとして試合観戦させてあげたい、力を貸してほしいと伝えてくれました。

以心伝心。
「茂木駿佑ー松田力」ばりのホットライン。
そうか、谷本駿介選手の月間ベストゴールに選ばれたゴラッソも、そのアシストは前野選手の丁寧な横パスだった。
想いは一つ、僕も思い切り足を振り抜くだけだ。

スタジアムでとびっきりの経験をさせてあげたい。
前野選手からは、障がいのある子どもたちを”芝かぶりシート”に招待できないかという案をいただきました。
だけど、あの場所は試合中に動けない。自由にトイレにも行けない。背中からドンとくる大声援は非日常のプレッシャーになるかもしれない。
何より注目を集める。前野シートが発表されて、対象者も表示されて、みんなが知ってる中でみんなが見える場所に座る。
同じ立場の保護者として、やっぱり望ましい形ではないかな、と感じました。
障がいのある子どもとその家族だけが過ごせる時間と空間を準備する「ドリームナイト アット ザ ズー」は、本当に寄り添い考えられています。

だから、今回は広場にも出やすくトイレにも行きやすいメインスタンドで、ご家族も含めたご招待にして、お客さんも出た後に自由に気ままに楽しめる試合後ピッチ体験を。試合時間に間に合わなくても良い、途中で帰ったって全然問題ない、それならそれをきちんと伝えてあげよう、と一緒に企画していきました。

そうしたら、一つ奇跡が起きました。
厳密厳重に管理されているピッチの芝生。傷まないように、試合後ピッチ体験はたくさんの約束と理解の下で許可を得てきました。
そんな試合後ピッチ体験、車いすの子たちの参加を、今回叶えることができます。
「こういう想いでの企画なら、車いすの子たちが参加できないと意味がない」。
そして、ピッチのことは任せろ、と。
ニンジニアスタジアムでピッチを大切に管理されている方が、おっしゃってくださいました。
奇跡を起こすのは神様じゃない。
それがどんなに大変で、すごいことなのか、天然芝練習場サンパークができたからこそわかる。どれだけ重い言葉か。本当に感謝しかありません。

今まで「車いす不可」に諦めさせてしまっていた子たちに、ぜひ届けたい。
サッカーの楽しさを知らない子たちの選択肢に入ってほしい。
9/16(土)「ドリームナイト アット ザ ズー」が開催されるとべ動物園で、前野貴徳選手の招待企画のチラシを配ることはできないか、日頃から連携を取っている運営担当スタッフが掛け合ってくれました。
「取り置きで良ければ預かる」とのことでお渡しした手作りのチラシ。幸い当選して家族で参加した僕らが充実の時間を過ごして動物園から帰る時、「今度は愛媛FCさんが素敵な企画を開催されるそうですよ。ぜひ応募してみてください!」あたたかいお声がけと共に、取り置きでと聞いていたチラシは、1家族ごとに丁寧に手渡しで案内いただいていました。

たくさんの方の優しさで、夢だった企画は現実のものとなります。
何かしなくてはいけないことは、何一つありません。
勇気をもって、ではなく、ぜひお気軽にご応募いただき、愛媛FCへ遊びに来ていただけましたら幸いです。
そういえば前野貴徳選手から招待シートの名称の相談も受けた時、僕の提案は一つだけでした。
『ドリームシートby前野貴徳』
たくさんのご応募お待ちしてます!

たくさんの選手たちから招待シートの話があって、愛媛を想う気持ちが嬉しいと共に、やはりこの選手が良い背中を見せてくれてるのだなと。
2023シーズン選手招待企画の先駆け「森脇良太の誘ってんじゃんシート」。
たくさんの方がそれぞれの応募で書いてくださる熱い想いやメッセージその全てに目を通し、だからこそ試合後のイベントでのあいさつも毎回その対象者に合わせた内容を伝えている森脇良太選手。
同い年、すごい人だな、と心から思います。

毎試合ごとに考える「誘ってんじゃんシート」募集対象。
こういうのはどう?と送ったメッセージの返信が届きました。


うん、以心伝心を超えているみたい笑

それぞれの招待企画には、選手たちの想いが込められています。
夢追う人たちが集まって、夢のような時間を共に過ごす、ドリームスタジアム。
みんなで最高の歓喜を。

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