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撮影裏話

絵本紹介では小物に登壇してもらう機会も多いのだが、舞台裏では「あれどこいった?」のドタバタ劇が繰り広げられることもしばしば。

例えばおかしのまちのおかしなはなしの紹介画像では、パフェはなんとか探しあてたものの、ガラスのキャンディーとフェイクドーナツとおだんごマグネットがどうしても見当たらず、以前撮影したどら焼きをコラージュにして乗り切ったのだった。お団子マグネットはどうやら誰かにあげてしまったらしく、キャンディーとドーナツは記事をアップした直後に忽然と現れた。まさに後の祭り。

悔しいから、キャンディーは There's an Alligator under my Bed でベッドの脇に置くシーンが出てくるので、そこで使うことにした。ドーナツはとりあえず見つかった記念にカメラに収めて、また必要になった時に取り出しやすい場所に置いた 

…… はずが、以来、また行方不明になってしまった。こんなリアルなドーナツをどこに隠したものだか、まったく思い出せない。若い頃から物探しは繰り返しているので今に始まったことではないのだが、出てきた直後に再び消えるのは初めてで、さすがに自分の頭は相当イカれているのではないかと危機感を募らせている。かといって脳トレに励むわけでもない。

情けない限りだが、思いがけない副産物もあった。これは幼い頃、父が何軒も玩具店を巡って買ってきてくれた宝物。当時の自分はこれさえあれば魔法が使えると思い込んでおり、やがて現実を思い知るきっかけになった品でもある。

人の命同様、物はいずれ土に還る運命だから、せめて大切に使い切ってから……と願いつつ、撮影を口実にゆる〜い発掘調査を楽しんでいる。


【後日追記】
ドーナツ発見! 照明のない本棚の中で保護色と化してました。今度は目まで悪くなったようで……お騒がせしました。トホホ😇