にっかつロマンポルノ


日活が、にっかつになって、ロマンポルノシリーズが始まった、わけではなかった。
(;^_^A  。

【1971~1988年までの間、日活(1978年に社名変更、にっかつ)で制作された成人映画のこと。 日活は1950年代後半から、多くのヒット映画を制作し日本映画の黄金時代を支えたが、'60年代後半から次第に経営困難に陥り、採算面から低予算で利益があがる成人映画を主体に変え、ロマンポルノ路線を推し進めた。】


 量産体制だからこそ生み出されてきたといっていい(砂浜の中に埋もれてた宝石みたいに)、そんな秀作が出たのも確かだと思う。
 若者や子供たちにはとうてい見せられないタイトルや口うるさいようなPTA親連中が頭に血が上るようなものが、多かったのも事実だろうけれど。?

 年代とか詳しいところはすっ飛ばしてざっと見渡しだけでいくと。(だから年代順は不確か。)
『四畳半襖の裏張り』、神代辰巳。宮下順子。
『天使のはらわた・赤い教室』、曽根中生。水原ゆう紀。
『桃尻娘』、小原宏祐。竹田かほり。
『もっとしなやかに、もっとしたたかに』、藤田敏八。森下愛子。
『ラブレター』、東陽一。関根恵子
『女帝』、関本郁夫。黛ジュン。
『ダブルベッド』、藤田敏八。大谷直子、石田えり。
『暗室』、浦山桐郎。木村理恵
『ファイナルスキャンダル・奥様はお固いのがお好き』、小沼勝。五月みどり。
『女猫』、山城新吾。早乙女愛
『タイムアバンチュール・絶頂五秒前』、滝田洋二郎。田中こずえ
『花と蛇・究極縄地獄』、浅尾政行。速水舞。
『人妻集団暴行致死事件』、田中登。黒沢のり子
『ピンクカット・太く愛して長く愛して』、森田芳光。寺島まゆみ   
『聖子の太股・女湯小町』、中原俊。寺島まゆみ
『女教師・汚れた放課後』、根岸吉太郎。
『宇野こういちろうの濡れて打つ』、金子修介。
『性的犯罪』、崔洋一。風祭ゆき。
『ラブホテル』、相米慎二。速水舞。
『セックスハンター・性狩人』、池田敏春。宮井えりな。
等など。
中にはこれも?というのがあって、それはしごく当然な疑問だと思うのだが、 ロマンポルノシリーズの中に入っていた、つまりその中から出てきた企画だろう。
 『もっとしなやかに…』はあれ?と思うし、『暗室』は……?(ほんとかな?浦山桐郎だよ?)見てないから、なんとも・・・
関本郁夫は東映の人という印象あるんだけど・・?
滝田洋二郎!はピンク映画出身といっていいだろう。それが、アカデミー賞外国語映画賞受賞だからね!!叩き上げだ。

監督たち。
今でも活躍している人、今は?という人も、とにかく映画制作の機会が大いにあって(本人の好む好まぬとに関わらずだ)、若者たちの映画制作への情熱をたぎらせる土壌が醸し出されていたのだろう、と思う。
 そこで、若者たちは大いに修業したのに違いない。 
けれど、周防正行の監督デビュー映画『変態家族・兄貴の嫁さん』や、和泉聖治(「『この胸のときめきを』の監督)のピンク映画などは、日活ロマン・ポルノ映画作品での検索で、確認はとれなかった。和泉聖治はピンク映画で活躍、その中のいくつかの映画がにっかつで配給されている。
ピンク映画出身の、高橋ばんめいや中村幻児は、ロマンポルノを撮っていなかった。最近でいったら、瀬々敬久。この人もピンク映画の出身だ。→ピンク映画については後記、予定。


ロマンポルノ。これは活躍していただいた女優さんたちをあげておかなきゃいけないでしょう。!!
白川和子、宮下順子、愛染恭子、東てる美、伊佐山ひろ子、絵沢萌子、片桐夕子、谷ナオミ、田中真里、一条さゆり、原悦子、山科ゆり、風祭ゆき、寺島まゆみ、田中真理、泉じゅん、三東ルシア、小田かおる、沢田和美、親王塚貴子、小林ひとみ、美保純、等など。
女優?と思える方やロマンポルノの括りの中には入らないだろう方も。 畑中葉子今陽子中村晃子花柳幻舟大信田礼子可愛かずみ天地真理五月みどり・・後者は、大谷直子関根恵子蜷川有紀、など。

15年以上の歴史があり、詳しくみていくと、いろいろ変遷があったから、『ロマンポルノ』といっても一概には語れないようだ。
なお、検索によれば、2010年に「ロマンポルノ・リターンズ」と銘打ち、新作(?リバイバル?改編版)を発表している。
1996年(だったかな?)には、社名を日活(という漢字)に戻している。筆頭株主は日本テレビ。


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