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発音矯正は長期戦です!

この記事は、2024/3/1にPodcast、StandFMで配信した内容を読みやすく編集したものです。

今日は、
英語の発音矯正は長期戦を覚悟してください、
というお話です。



「単発発音チェック」について

私が出しているレッスンで、
「単発発音チェック」というのがあります。

これは英文を読んだものを録音していただき、
私がアドバイスを音声ファイルでお返しする、
というものです。

そのアドバイスを聞いて、練習して身につけるのは
依頼者ご自身でやっていただき、
それができているか、身についたかのフォローアップは
ついていません。

このレッスンを出している理由は、
まだ発音レッスンを受けたことのない方で、
「発音のレッスンってどんなものかな」
「自分にはどんなクセがあるかな」
「他の人にはどんなふうにきこえているかな」
と思われた時、
「お試し的」なレッスンがあればいいな
と思ったからです。

これを利用していただいた方で、
「アドバイスを聞いて、それを練習すれば英語ネイティブの発音になれる」と考える方もおられるんですね。

これははっきり言って難しいです 😃。

発音を変えるのは習慣を変えること

どの言語でも同じなんですが、発音を変えるのは長期戦です。

発音を変えることは、新しい習慣を身につけることだからです。

単に知識を得るだけでなく、
それができるようになることだからです。

例えば、一輪車の乗り方を聞いて、
乗り方は理解できても、
実際に乗れるようになるには長い期間の練習が必要ですよね。

ギターのコードの押さえ方をググっても、
それを綺麗な音で鳴らせるようになるには
長い期間の練習が必要ですよね。

それと同じです。

言ってみれば、新しい習慣を身につけることです。

いくら、「この音はこんなふうに変えてください」と
アドバイスはしても、
それをすぐに変えられることはあまりないです。

その時にすぐできても、
月日が経ったり、別の文になると、
また今までの発音に戻ることが大半です。

英語を習い始めて間がない子供ならまだしも、
何年も何十年もカタカナ発音で話す習慣がついてしまった大人であれば、
そうそう簡単には変えられません。

英語の音が簡単に身につかない理由

では、なぜ簡単に身につかないんでしょうか。

それは、英語の音を発音できていないことは、
自分では認識するのが難しいということです。

言い換えれば、英語の発音ができていないのに
できていると勘違いしてしまう、
ということです。

私たちは日本語を何十年も話してきましたよね。
だから、脳は日本語の音しか知らないんです。

英語ネイティブが話す英語の音を聞いても、
私たちの脳は、自分がすでに知っている日本語の音の中で
一番近い音に置き換えて理解します。

that を「ザット」、right も light も「ライト」と
カタカナの音に無理やりあてはめるのも
そのためですよね。

30年以上前に、大学の入試試験に出たリスニングの問題で、
今でも覚えているものがあります。

それは、ある単語が3回読まれるんですが、
そのうち1回は別の単語。
その別の単語がどれなのかを答える、というもの。

例)
right - light - right (正解は light)
thin - thin - sin (正解は sin)

この問題で、どうしてもわからなかったのが、
pen-pin-pen

これ、カタカナで書くと
「ペン - ピン - ペン」
なので、わかりやすいんですが、
音で聞くと、全くわかりませんでした。

pen の e は「エ」の音に近い音
一方、pin の i は日本語の「イ」よりも「エ」に近い音

つまり、このふたつは日本語話者にとっては
とても似ている音なんですね。

しかし、英語ネイティブにとっては
まったく異なる音。

これが当時の私には同じ単語にしか聞こえなくて、
あてずっぽうで答えました😀

このわずかな違いを、
日本語しか知らない脳に英語の音をたたきこむのも
発音の練習です。

たたきこんで定着するまでは、
pen と pin の違いが耳でもわからないし、
口で発音するのも難しいです。

英語の音を脳に叩き込む方法

昔、通訳学校の先生に聞いた話。
「人間の脳は、
自分の口から出す音を一番記憶に残しやすい。」

というのは、
自分の口から出た音を
すぐ近くの耳が聞いて、
またそのすぐ近くにある脳に渡すから
なんだそうです。

英語ネイティブが話す声をただ聞くより、
自分で実際に声に出して
自分の耳に聞かせる方が
記憶に残るんですね。

だから、
カタカナ発音ではなく
英語の発音を何度も練習して
自分の耳に聞かせて
脳に叩き込まないといけないんです。

どうですか、発音の習得が長期戦になることが
おわかりいただければうれしいです。

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