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英語の発音を上達させる3つのコツ

英語を聞き取れるようになりたい、話せるようになりたいと思えば英語の発音がとても大切になります。読めばわかるのに聞き取れない、自分の英語が相手に聞き取ってもらえないという時の大きな原因の1つは発音です。発音を改善することがリスニング力のアップにもスピーキング力のアップにもつながります。とは言っても完璧に綺麗な発音を身に付けるのは無理!と思いますよね。100点満点を目指す必要は全くありません!まずは、ここを注意して欲しい!という、発音を上達させるための3つのコツをお伝えします。


①音の変化に気を付ける

英語の聞き取りでまず気を付けたいのは、音がつながって聞こえたり、発音されない音があったりと音が変化することです。そのせいで英語を正しく聞き取ることができないことも多いです。英語のスピードが速く聞こえて追い付けない原因にもなります。英語の発音変化でまず押さえておきたいのが、音の「連結」と「脱落」の2つです。

1. 音の連結

2つの単語が並んだ時に、前の単語が子音で終わり、次の単語が母音が始まる時に音が連結してつながって発音されます。例えば、an appleは an の語尾の n と apple の頭の a がくっつきます。n と a がくっつくと na (ナ)になりますね。なので、an apple の発音は「アンアップル」ではなく「アナップル」になります。

さらに3つの単語を並べて eat an apple と続くとどうでしょうか。eat は t という子音で終わって、次に an と母音で始まる単語が来ます。ここも音が連結します。その結果、eat an apple は「イータナップル」のように聞こえます。

どうでしょう、随分と発音が違ってきますよね。まずはこの「子音+母音で音がつながる」という発音のルールに慣れる必要があります。

2. 音の脱落

音の連結の次に覚えたいのが「脱落」です。前の単語が子音で終わり、次の単語も同じく子音で始まる時に最初の単語の子音が消えます。
例えば、drink coffee と言うとしましょう。drink は子音 k で終わっています。coffee も k という子音で始まる単語です。そうすると最初の k の発音が消えてしまうのです。結果、drink coffee は「ドリンコフィー」のように聞こえます。これが音の脱落です。

こういった子音の脱落は、破裂音と呼ばれる子音で起こることが多いです。
具体的には、t、 d、 p、 b、 k、g といった子音です。英文を見ながら音声を聞いてみると、これらの音が発音されていないということが非常に多いです。

②英語のリズムをつかむ

連結と脱落がわかれば、次に英語の強弱のリズムをつかんでいきましょう
日本語はひとつひとつの言葉を丁寧に発音し全体的に平坦に聞こえる言葉です。これと同じ感覚で英語を発音すると、日本人特有の平たい英語になってしまいます。一方で、英語は強弱のリズムがはっきりしてメリハリがあります。

外国人が話す日本語を思い浮かべてもらうとわかるかもしれませんが、何となく不自然なリズムがありますよね。英語の強弱を日本語にそのまま持ち込むとそのようになるのです。逆に私たち日本人が英語を話す時は、日本語の平坦な話し方を英語にも持ち込んでしまいがちです。そこで、英語を話す時は英語のリズムで話すようにしたいのです。

例えば、I drink coffee every morning. と言う時に、全ての単語を同じ強さで読むのではなくメリハリをつけて読みます。I, coffee, morning の3単語を少し強調して、それ以外の単語を少し弱めに発音します。さらに、coffee という1つの単語の中でも、co に強勢を置いて fee は弱めに発音します。文章全体だけでなく、単語単位でもこのようなメリハリがあるのが英語の特徴です。
強く読む箇所を太字にしてみるとこのようになります。
イ ドゥリンク フィー エヴリ モーニン」

実はどの単語を強く読むかはその時々で少しずつ変わってきます。「毎朝」を強調したければ every を強く読むことになります。正解は1つではないのです。

大切なのは、英語にはこのようなメリハリがあり、英語特有のリズム感を身に付けるのが大切、と知っておくことです。このメリハリとリズムを意識することで英語の発音が大きく変わってきます。

コツは「強く発音しよう」と力むのではなく、弱く発音する箇所でしっかり力を抜くことです。

③余計な母音をなくす

日本語で話す時には母音がたくさん入ります。
book という単語を日本語的に発音すると「ブック」となりますが、英語では k の後には母音が入りません。ウという母音を入れずに k という子音だけを発音するのですが、これが日本人にとっては非常に難しいのです。なぜなら、日本語では子音の後にもれなく母音をくっつけるからです。

母音がたくさん入って発音する日本人の英語はいわゆる「カタカナ英語」のような発音になります。先程例で出した apple も実は同じで、最後の l (エル)の後にウという母音は入りません。母音のない l だけの発音というのも日本人にはとてもハードルが高いです。先程は日本語での表記上「アップル」と書きましたが、実際の英語の発音では「ル」とはならないのです。

具体的な発音の仕方はここでは割愛しますが、英語には「子音のみの発音」がたくさん登場するということを覚ておきましょう。

そして、母音を排除して子音だけの発音が出来るようにするということも、英語の発音練習において大切になってくると知っておいてください。

まとめ

英語の発音を習得する上で、まず気を付けたいのは以上の3点です。
①連結や脱落といった音の変化
②強弱のメリハリとリズム
③母音をなくし子音のみで発音する
これらをまず意識して練習することです。
細かい発音の説明はこの記事では触れませんが、この3点を覚えておくことで発音への意識が変わってくると思います。

より詳しく発音の勉強をしたいという方には、以下の書籍がお勧めです。

今日の記事で書いたのと同じことも含まれています。そして、日本人の発音のクセを踏まえた上で、英語の発音のコツをわかりやすく説明されています。音声も付いているので正しい英語の発音を聞きながら練習ができます。
英語初心者から中級レベル以上の方まで、発音を改善したいという方にお勧めです。

また、英語学習者だけでなく英語を教えている先生にもお勧めです。
私もこれを読んで「こうやって説明してあげれば生徒さんにわかりやすいな」と勉強になりました。

著者の山田暢彦さんはベストセラーになっている「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」の著者でもあります。
どちらもやり直し英語にお勧めの良書です。


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